Lisp本ネタ ― 2008年07月08日 10時11分17秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4627836090/showshotcorne-22/
対話によるCommon Lisp入門 POD版 (単行本)
栗原 正仁 (著)
なんて本が2008年2月に出ているのを発見。
日本でも新しいLisp本がまだ出るんだと、ちょっと感激。
で、出版元の森北出版に行ったら、
http://www.morikita.co.jp/shoshi/ISBN978-4-627-83609-9.html
にあったけど、PODというのは、オンデマンド印刷なんだ。
1993年に出たものをPODで出したということなんですね。
http://www.morikita.co.jp/pod.html
POD版(プリントオンデマンド版)書籍のご案内
をみると、
「森北出版は絶版本をなくします!」
と宣言。
よっしゃ、ご祝儀。\(^O^)/
アマゾンでも、素人評があるのは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4627836007/showshotcorne-22/
対話によるCommon Lisp入門 (単行本)
栗原 正仁 (著)
のほうですね。これが1993年に出たオリジナルなんだ。表紙イラストが、ミョ
ーにかわゆいね。
あ、5000円と1万円というものすごい値段がついているなあ。
Lisp本バブルはまだまだ続く? POD本の存在が知られると暴落? それで
もコレクターとしては、オリジナルが大事だからバブル崩壊はない?
そうそう。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/06/04/3562364
SCSH(Scheme Shell)とGaucheの続きとプログラミング言語T
で、思わず注文してしまった
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/013881905X/showshotcorne-22/
The T Programming Language: A Dialect of Lisp (ペーパーバック)
注文から、3週間くらいで届いたんです。38ドルのものを注文したけど、状
態はまあまあいい。
内容は懐かしいやら面白いやら。
Tって、マクロもオブジェクトシステムもあって、ほとんどCommon Lispな
Schemeにみえますね。といっても、出版年が1987年だから、ざっと20年前。た
しか、まだCommon LispはオブジェクトシステムCLOSが入ってない頃?
各章の終わりには、その章のまとめがあるし、付録には、SchemeやCommon
LispでTの多くのコードを動かせるようにする、T-in-Scheme PackageやT-in-
CommonLisp Packageもソースリストがあるし、主な練習問題の答もついている
し、親切な作りです。
懐かしいと思ったのは、Chapter 17 Implementation of Tのベンチマークの
ところ。
TのコンパイラOrbitは優秀なコンパイラと評判で、ベンチマークをやってい
ます。
使われているのは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/03/3607518
祝Lisp誕生50周年とジェネレーティブプログラミング
で紹介した
http://www.franz.com/services/conferences_seminars/lisp_50th-birthday.lhtml
Lisp's 50th Birthday Celebration
を書いた、著名LispハッカーRichard P. Gabrielのベンチマーク。この世界で
は有名なベンチマークです。
あ、いま、気づいたけど、このページ、拡張子が lhtml だね。さすがFranz, さすがLisp。\(^O^)/
TのOrbitは、MC60820のSUN-3で動かしています。これも懐かしいけど、他の
マシンとLispがまた懐かしい。
SymbolicsのLispマシンSymbolics 3600とZetaLISP
XeroxのLispマシンDoradoとInterLISP
DECのVAX 8600とCommon LispであるVAX LISP
DECのVAX 780とCommon LispであるVAX LISP
ね、むちゃくちゃ、懐かしいでしょう。月光仮面と少年ジェットと忍者部隊
月光と宇宙エースと遊星少年パピイと宇宙少年ソランみたいで。\(^O^)/
誰も、知らんわ、そんなもん。この業界で50歳以上の奴は少数派だぜ。
結果は、TのOrbitが、どれよりも速い。\(^O^)/
どう、最適化しているかという話も書いてあります。
BLISS/11というコンパイラや、Guy L. Steele Jr.のRABBITコンパイラを参
考にさらに改良したとのこと。
BLISS/11の論文とRABBITの論文、探してみました。
どっちも全文は有料みたい。無料のところはよくわかりません。
http://www3.interscience.wiley.com/journal/113445278/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0
The design of an optimizing compiler, W. Wulf, R. K. Johnsson, C. B.
Weinstock, S. O. Hobbs and C. M. Geschke, American Elsevier, New York,
1975. No. of pages: 165. Price: Dfl 23.00 (about $9.75)
のようです。
RABBITの論文は
http://portal.acm.org/citation.cfm?id=889478
Rabbit: A Compiler for Scheme
ですね。
あ、ACMはCold Fusionを使っているのかな。拡張子がcfmだ。
あ、RABBITのほうは、
http://library.readscheme.org/page1.html
にあるリンクだと、無料で読めそうです。
げっ、PDFだけど、これ、スキャンしてPDF化したもんですね。280ページも
あるし、なんか、傾いている。\(^O^)/
ところで、論文探している間に、こんなん見つけました。Guy L. Steele Jr.
とRichard P. Gabrielが書いている。なんだか、チョーラッキー。\(^O^)/
http://www.cs.umbc.edu/331/resources/papers/Evolution-of-Lisp.pdf
The Evolution of Lisp
RABBITは、要はCPS(Continuation Passing Style, 継続渡しスタイル)で最
適化するコンパイラみたいですね。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/02/29/2672473
注目のコンピュータサイエンス本
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/052103311X/showshotcorne-22/
Compiling With Continuations (ペーパーバック)
Andrew W. Appel (著)
もそうですね。
CPSってそんなに昔から、いろいろ使われていたのか。勉強になるなあ。^^;
あ、BLISS/11のほうは、本になってるものがあるようですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0444001581/showshotcorne-22/
The Design of an Optimizing Compiler (ペーパーバック)
William Allan Wulf (著)
がそうみたい。
げっ、8000円もしちゃ、30年近く前の本だし、よほどコレクターじゃないと。
「注目のコンピュータサイエンス本」で紹介したコンパイラ本のほうが、現
代的だと思います。
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4627836090/showshotcorne-22/
対話によるCommon Lisp入門 POD版 (単行本)
栗原 正仁 (著)
なんて本が2008年2月に出ているのを発見。
日本でも新しいLisp本がまだ出るんだと、ちょっと感激。
で、出版元の森北出版に行ったら、
http://www.morikita.co.jp/shoshi/ISBN978-4-627-83609-9.html
にあったけど、PODというのは、オンデマンド印刷なんだ。
1993年に出たものをPODで出したということなんですね。
http://www.morikita.co.jp/pod.html
POD版(プリントオンデマンド版)書籍のご案内
をみると、
「森北出版は絶版本をなくします!」
と宣言。
よっしゃ、ご祝儀。\(^O^)/
アマゾンでも、素人評があるのは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4627836007/showshotcorne-22/
対話によるCommon Lisp入門 (単行本)
栗原 正仁 (著)
のほうですね。これが1993年に出たオリジナルなんだ。表紙イラストが、ミョ
ーにかわゆいね。
あ、5000円と1万円というものすごい値段がついているなあ。
Lisp本バブルはまだまだ続く? POD本の存在が知られると暴落? それで
もコレクターとしては、オリジナルが大事だからバブル崩壊はない?
そうそう。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/06/04/3562364
SCSH(Scheme Shell)とGaucheの続きとプログラミング言語T
で、思わず注文してしまった
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/013881905X/showshotcorne-22/
The T Programming Language: A Dialect of Lisp (ペーパーバック)
注文から、3週間くらいで届いたんです。38ドルのものを注文したけど、状
態はまあまあいい。
内容は懐かしいやら面白いやら。
Tって、マクロもオブジェクトシステムもあって、ほとんどCommon Lispな
Schemeにみえますね。といっても、出版年が1987年だから、ざっと20年前。た
しか、まだCommon LispはオブジェクトシステムCLOSが入ってない頃?
各章の終わりには、その章のまとめがあるし、付録には、SchemeやCommon
LispでTの多くのコードを動かせるようにする、T-in-Scheme PackageやT-in-
CommonLisp Packageもソースリストがあるし、主な練習問題の答もついている
し、親切な作りです。
懐かしいと思ったのは、Chapter 17 Implementation of Tのベンチマークの
ところ。
TのコンパイラOrbitは優秀なコンパイラと評判で、ベンチマークをやってい
ます。
使われているのは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/03/3607518
祝Lisp誕生50周年とジェネレーティブプログラミング
で紹介した
http://www.franz.com/services/conferences_seminars/lisp_50th-birthday.lhtml
Lisp's 50th Birthday Celebration
を書いた、著名LispハッカーRichard P. Gabrielのベンチマーク。この世界で
は有名なベンチマークです。
あ、いま、気づいたけど、このページ、拡張子が lhtml だね。さすがFranz, さすがLisp。\(^O^)/
TのOrbitは、MC60820のSUN-3で動かしています。これも懐かしいけど、他の
マシンとLispがまた懐かしい。
SymbolicsのLispマシンSymbolics 3600とZetaLISP
XeroxのLispマシンDoradoとInterLISP
DECのVAX 8600とCommon LispであるVAX LISP
DECのVAX 780とCommon LispであるVAX LISP
ね、むちゃくちゃ、懐かしいでしょう。月光仮面と少年ジェットと忍者部隊
月光と宇宙エースと遊星少年パピイと宇宙少年ソランみたいで。\(^O^)/
誰も、知らんわ、そんなもん。この業界で50歳以上の奴は少数派だぜ。
結果は、TのOrbitが、どれよりも速い。\(^O^)/
どう、最適化しているかという話も書いてあります。
BLISS/11というコンパイラや、Guy L. Steele Jr.のRABBITコンパイラを参
考にさらに改良したとのこと。
BLISS/11の論文とRABBITの論文、探してみました。
どっちも全文は有料みたい。無料のところはよくわかりません。
http://www3.interscience.wiley.com/journal/113445278/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0
The design of an optimizing compiler, W. Wulf, R. K. Johnsson, C. B.
Weinstock, S. O. Hobbs and C. M. Geschke, American Elsevier, New York,
1975. No. of pages: 165. Price: Dfl 23.00 (about $9.75)
のようです。
RABBITの論文は
http://portal.acm.org/citation.cfm?id=889478
Rabbit: A Compiler for Scheme
ですね。
あ、ACMはCold Fusionを使っているのかな。拡張子がcfmだ。
あ、RABBITのほうは、
http://library.readscheme.org/page1.html
にあるリンクだと、無料で読めそうです。
げっ、PDFだけど、これ、スキャンしてPDF化したもんですね。280ページも
あるし、なんか、傾いている。\(^O^)/
ところで、論文探している間に、こんなん見つけました。Guy L. Steele Jr.
とRichard P. Gabrielが書いている。なんだか、チョーラッキー。\(^O^)/
http://www.cs.umbc.edu/331/resources/papers/Evolution-of-Lisp.pdf
The Evolution of Lisp
RABBITは、要はCPS(Continuation Passing Style, 継続渡しスタイル)で最
適化するコンパイラみたいですね。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/02/29/2672473
注目のコンピュータサイエンス本
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/052103311X/showshotcorne-22/
Compiling With Continuations (ペーパーバック)
Andrew W. Appel (著)
もそうですね。
CPSってそんなに昔から、いろいろ使われていたのか。勉強になるなあ。^^;
あ、BLISS/11のほうは、本になってるものがあるようですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0444001581/showshotcorne-22/
The Design of an Optimizing Compiler (ペーパーバック)
William Allan Wulf (著)
がそうみたい。
げっ、8000円もしちゃ、30年近く前の本だし、よほどコレクターじゃないと。
「注目のコンピュータサイエンス本」で紹介したコンパイラ本のほうが、現
代的だと思います。
コメント
_ 矢野 ― 2008年07月08日 12時39分07秒
_ Josiah ― 2008年07月08日 21時58分35秒
中村 様:
いつも、楽しく読ませて頂いております。 以前に、
Maxima,Algol68,BCPL,SNOBOLの折りにコメントさせて頂いたものです。
T,Blissや懐かしのLispのオンパレードで思わず。
Tは当時のマシン環境としては、とても早かった記憶があります。
Installにはずいぶんと手間取りましたが。
正確ではないのですが、1987年って、PCLOSをベースにCLOSの
議論が活発に行われていた頃かと。
Blissについては、DECのエンジニアの仲介でマニュアルをUSから入手
したと覚えています。(現HPの何処かに安置されてませんかね)
その後、バロースの上でEspolに触れる機会があり、小生の中では
同分類になっております。
懐かしのLispでいえば、ご存知かと思いますが以下のような
URLが御参考になるかと。
http://blake.mcbride.name/software/lispf4/index.html
http://www2.parc.com/isl/groups/nltt/medley/からの
ParcのLink.
CADRマシン http://labs.aezenix.com/lispm/index.php?title=CADR_First_Tour
これで、あとは、Generaが何処かにオープンになっていると幸せですが。
いつも、古い話しになってくると、登場して申し訳ございません。
いつも、楽しく読ませて頂いております。 以前に、
Maxima,Algol68,BCPL,SNOBOLの折りにコメントさせて頂いたものです。
T,Blissや懐かしのLispのオンパレードで思わず。
Tは当時のマシン環境としては、とても早かった記憶があります。
Installにはずいぶんと手間取りましたが。
正確ではないのですが、1987年って、PCLOSをベースにCLOSの
議論が活発に行われていた頃かと。
Blissについては、DECのエンジニアの仲介でマニュアルをUSから入手
したと覚えています。(現HPの何処かに安置されてませんかね)
その後、バロースの上でEspolに触れる機会があり、小生の中では
同分類になっております。
懐かしのLispでいえば、ご存知かと思いますが以下のような
URLが御参考になるかと。
http://blake.mcbride.name/software/lispf4/index.html
http://www2.parc.com/isl/groups/nltt/medley/からの
ParcのLink.
CADRマシン http://labs.aezenix.com/lispm/index.php?title=CADR_First_Tour
これで、あとは、Generaが何処かにオープンになっていると幸せですが。
いつも、古い話しになってくると、登場して申し訳ございません。
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2008年07月18日 08時14分18秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/08/3615975
Lisp本ネタ
のコメントに、
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/08/3615975
Lisp本ネタ
のコメントに、
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2008年07月18日 08時14分19秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/08/3615975
Lisp本ネタ
のコメントに、
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/08/3615975
Lisp本ネタ
のコメントに、
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年02月23日 22時29分21秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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アマゾンで買ってくださった人がいて気づきましたが、
http://ww
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アマゾンで買ってくださった人がいて気づきましたが、
http://ww
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年10月09日 10時03分11秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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『初めての人のためのLISP』が、翔泳社より増補改訂版となって1
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『初めての人のためのLISP』が、翔泳社より増補改訂版となって1
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年12月04日 04時18分35秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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BPnet Mail朝刊:GoogleがUNIX作者らが開発した新言語「Go」をオープン
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BPnet Mail朝刊:GoogleがUNIX作者らが開発した新言語「Go」をオープン
オライリー・ジャパン 矢野でございます。
Lisp本といえば、中村さんもウィジェットのくるくるに加えられている
"Practical Common Lisp"(Peter Seibel, A-Press)の日本語版が
今月オーム社より発売予定となっています。
http://ssl.ohmsha.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=978-4-274-06721-1
まだ発売日は確定していないようですが、楽しみです!