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ポストモダン的物語消費、初音ミクのムーブメント2008年03月26日 04時40分09秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。

ほんとは、tti/salon(筒井康隆会議室)にアップするつもりが、
間違ってjouwa/salonにアップしてしまった数日前の書き込み。^^;

===
標題: ポストモダン的物語消費、初音ミクのムーブメント
---
 「ダンシング・ヴァニティ」や今度書かれる「ビアンカ・オーバースタディ」
に関係ある東浩紀氏の「動物化するポストモダン」や「ゲーム的リアリズムの
誕生」が気になる人に参考になるかなと思ってお知らせします。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061498835/showshotcorne-22/
ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書 1883) (新書)
東 浩紀 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061495755/showshotcorne-22/
動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書) (新書)
東 浩紀 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103145293/showshotcorne-22/
ダンシング・ヴァニティ (単行本)
筒井 康隆 (著)

 昨年、社会現象にもなったボーカロイドの初音ミク。
 ボーカロイドは、音声合成システムで、歌詞とメロディを入れてやると歌い
ます。\(^O^)/
 コンピュータで音楽をやるときに、電子的にボーカルをやってくれるもので
す。

http://ja.wikipedia.org/wiki/VOCALOID

 その初音ミクを作ったクリプトン社の佐々木氏のインタビューがあるので、
紹介します。

http://codezine.jp/a/article/aid/2265.aspx
クリプトン佐々木氏に聞く 「初音ミクムーブメントの当事者が今思うこと」

 読むと、オタクが萌えるようなアニメ女の子キャラクターを設定したことで、
分かりやすい共通認識基盤ができて、ユーザが好き勝手にいろいろやり始めた
ようですね。
 まさに東浩紀氏のいう、データベース消費とポストモダン的物語消費ですね。
動物に対する刺激の与え方ひとつでこうなっちゃうという。\(^O^)/
 ぼくは、こういうネットでよく起こるわーっと殺到する雪崩現象は、動物と
いうより、虫をいつも想像するんですけどね。

 この場合の物語消費は、どこか(旧来的にはテレビ局や出版社)から、与えら
れたものを単に受動的に消費するわけではありません。
 ユーザが初音ミクに託した自分たちの小さな物語を構築して、ネットに投稿。
それを他のユーザが消費し、刺激を受けてまた自分でも小さな物語を投稿とい
う、Web2.0的消費者によって生成されるコンテンツを消費するタイプの物語消
費です。
 こういうことを可能にするメディアをCGM(Cosumer Generated Media)といい
ます。メディアといっても、主にインターネット上のサービスのことを指しま
す。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Consumer_Generated_Media

 ユーザが自分の創造性を発揮し、それがまた他のユーザの創造性を刺激しと
いった好循環で、非常によさげですけど、これもすぐに、制度化、システム化
されて、マーケ屋(マーケティング屋)が需要喚起に使うようになるんでしょう
ね。
 東氏が「ゲーム的リアリズムの誕生」で指摘していましたが、美少女ゲーム
の製作が、あっという間に制度化、システム化されたように。

 「ゲーム的リアリズムの誕生」は非常に刺激的でした。もっと早く読めばよ
かった。順序は逆になりますが、「動物化するポストモダン」を買ってきて、
読もうとしています。
 「ゲーム的リアリズムの誕生」の描く世界は、ぼくにはほとんどソフトウェ
アの世界とパラレルですね。コンピュータのハードとソフトが50年間やってき
たことを、別の形で再発明したようにみえます。

中村(show)

===
標題: Re: ポストモダン的物語消費、初音ミクのムーブメント
---
>  まさに東浩紀氏のいう、データベース消費とポストモダン的物語消費ですね。
> 動物に対する刺激の与え方ひとつでこうなっちゃうという。\(^O^)/
>  ぼくは、こういうネットでよく起こるわーっと殺到する雪崩現象は、動物と
> いうより、虫をいつも想像するんですけどね。

 激しく同意してしまうなぁ。自分で物事を判断するという人が少ないのは事実
で、だからコンサルタントなどという「あなたに代わって考えます」というよう
なお仕事が成り立つ。

 私、初音ミクの名は登場した頃からネットを通じて知ってはいたけど、そもそ
も「萌え」という現象がキモチワルイという立場なので、まぁこうした試みは以
前もバーチャルアイドルなんぞであったなぁ、程度にしか見ていなかったんだけ
ど、そんなに浸透しているんですかぁ。驚くなぁ。

 元々、人間にしてもアイドルなんぞに興味を持つことが皆無だった人間なの
で、実はどこが良いの初音ミクにしろバーチャルアイドルにしろ、実在するネッ
トアイドルにもまったく興味がないのです。

 表現者の評価は表現されたモノ(結果)で判断すべきで、表現者自身の人間性に
はまったく無関心、という立場なのです。筒井康隆さんはごく普通の人格を持つ
社会人として尊敬はするけど、それ以上に作家としての筒井康隆という存在のす
ごさに敬意を表しているわけです。もし仮に筒井さんが極悪非道な人であって何
十人も虐殺していたとしても、あの作品群を評価しないという立場には立ちません。

 外挿法のような評価軸しか持たない人が多すぎる、と感じるのは私だけでしょ
うか。つまり、評価軸を自らの中で醸成していないという事です。どこかで見
知ったような事ばかりを並べて評価の基軸に据える(猪瀬直樹の得意技だな)。そ
うした個々が持つ評価軸も流行に乗せられてしまうわけで、だからブレの振幅が
大きい。これが年々大きくなっていって、その振幅の大きさだけ中間やら中庸が
取り払われて極端から極端に走る。右が駄目なら左とか、上が駄目なら下などと
いうように、間に何があろうと無視して突っ走る状態となるわけです。

 更に自分で判断しない人は、乗り遅れるのが怖いので、大きく傾いた方に大挙
して押し寄せるため、その振幅は幾何級数的に大きくなる。政治でこれが起きる
と、大政翼賛とアナーキズムの狭間で右往左往する羽目になるわけで、マスヒス
テリー状態となり、しかも自分たちは正しい情報から正しい選択をしたのだと思
いこむ。

 気持ちが悪いなぁ、と思うわけですよ。私は。
---
たま@無精庵

日経サイエンス2008年5月号はLHCの大特集2008年03月26日 05時20分03秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0015RA14M/showshotcorne-22/
日経サイエンス2008年5月号
は、「特集:革命前夜の物理学」と題した、いよいよ稼動するCERN(セルン)の
大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の大特集。
 目次は、
http://www.nikkei-science.com/item.php?did=55805
をどうぞ。
 茂木健一郎の対談は、「超ひも理論は世界を説明できるか」というタイトル
で、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/01/21/220707
超ひも理論、思考実験、宇宙論

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061498134/showshotcorne-22/
川合光著「はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く」(講談社
現代新書)
を紹介した川合さんがゲスト。
 川合さんもLHCに期待していますね。ヒッグス粒子の重さが標準理論通りだ
ったら、もう素粒子物理は超ひも理論(超弦理論)以外やることがなくなるなん
ていってる。
 そして、ひもの構造を調べたら、下の階層があるかもしれないし、ひもで最
後かもしれないと。
 川合さん、川合さん。ひもそのものに物理的構造はないんです。ひもには
LispのS式でプログラムが書いてあるんだってば。\(^O^)/
 というか、ひもは実はLispのS式なんだってば。
 だから、ひもの下には、物理的構造はなくて、ひもそのものに書かれた情報
的構造があるんです。
 あ、でも、プランク長の世界だと物理的構造=情報的構造なのかもね。^^;

 国際リニアコライダー構想の記事もあるけど、これ、米議会が予算削減をし
たので、職員一時解雇だとか挫折しそうなんですね。
 ほんとバカ。イラク戦争なんかに金使ってるから。こんなに文明の進化が遅
いと人類はだめだね。おれら、おとめ座銀河団星人からみると歯がゆいね。\(^O^)/

 カミオカンデの連載
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0805/200805_100.html
短期集中連載:第2回
カミオカンデとスーパーカミオカンデ 物理学を変えた四半世紀
素粒子論の標準モデルを超えて
中島林彦(編集部)協力:戸塚洋二
は、質量ゼロと思われていたニュートリノに微小質量があるという大発見の話
ですが、巻頭のダイジェストには、1998年6月の国際会議で発表したとき拍手
が鳴り止まず、ニューヨーク・タイムズなど世界の主要紙が報じ、米クリント
ン大統領(当時)は、「日本における基礎研究の大成果」と演説したそうです。
 1998年6月の日本の内閣総理大臣は、橋本龍太郎ですね。クリントンみたい
な演説したのかな。きっとしてないよね。日本は理系を虐げて搾取する国家だ
から。詳しくは、上の検索窓で、「理系白書」で検索してね。

 NEWS SCANは、オンラインでは、
http://www.nikkei-science.com/topics/bn0805_1.html#1
つぶれた形の太陽系
だけは、読めるね。パイオニア1号、2号、ボイジャー1号、2号。がんばっ
てるんだね。特にボイジャー2号は、不滅のど根性ですね。はやぶさみたい。
 堀さんの「バビロニア・ウェーブ」や「太陽風交点」を連想しますね。詳し
くは、上の検索窓で、「堀晃」で検索してね。

 あとUpdatesには、「プリオンなしのプリオン病?」もありますね。これ、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/08/16/1727472
福岡伸一著「プリオン説はほんとうか?」
の世界です。