大分トリニータ物語 ― 2008年03月28日 08時36分58秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のkick/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
漫画雑誌「ビジネスジャンプ」増刊、「ビージャンこん」2008/05/01第40号
に、原作木村元彦、漫画宮城シンジ「大分トリニータ物語」というのがありま
した。
ほんとにゼロからの出発だったんですね。
中心となったのは、当時の自治省(現在の総務省)から大分県文化振興課長と
して出向していた溝畑宏(当時28歳)と、韓国代表で1990年イタリアワールドカ
ップで活躍し、スペイン戦でFKを決めたエースのファンボ・カン選手。当時の
韓国サッカーの英雄です。
ファンボ・カン選手の活躍を覚えていた溝畑氏が、大分にワールドカップ招
致、そのためにはクラブチームが必要ということで、1994年に大分トリニータ
の前身、大分トリニティを作るときにファンボ・カン選手をくどいたそうです。
ファンボ・カン選手はアメリカのMLSなどからも誘われていたのですが、溝
畑氏の熱意にほだされて来日します。
ところが、あなた。練習場がなく、大分ガスの野球グランドを使用。当然、
芝生ではない。着替えのロッカールームなどなく、ワゴン車の中で着替え。埋
立地なので、雨が降ると土の中から海藻が湧いてくる。\(^O^)/
それでもファンボ選手は、親会社がなく、当然、元になる企業チームもなか
った大分を闘志あふれるプレーと高い技術でJFLへ昇格させ、1997年に引退。
一度は韓国に戻りますが、下部組織を育てるために助けてくれという溝畑氏の
要請にこたえて来日。
大企業がなくメインのスポンサーがいない大分は、資金繰りが大変。ファン
ボさんも大分から日本代表を出すために資金をお願いしますと、大分の企業に
頭を下げて回る毎日。
その中から、オスムジャパンで日本代表に呼ばれたGKの西川などが育ってく
るわけですね。
ファンボさんは、J2時代の監督をやりましたが、結果が出ず、溝畑氏は、全
てを捨てて大分に尽くしてくれたファンボ監督を断腸の思いで解任。ファンボ
さんは、トリニータの育成部長になり、日本に骨を埋める覚悟を決めます。
そして、溝畑氏もキャリア官僚としての人生を捨て、自治省を退職。トリニ
ータの経営に専念することになったと。
最初はたった3人しかサポーターがいなかったそうですが、いまや、毎試合
2万人近い観客動員があるそうです。
やはり、日韓ワールドカップで大分が一番話題になったのが大きかったんで
しょうね。県民が初めて世界とダイレクトに肌で接して、サッカー文化が何か
をつかんだんだと思います。
大分は経営が苦しく、2005年に債務超過になったとき、税金を投入すること
に県民の反対はほとんどなかったそうです。それだけ、我が県のサッカーチー
ムをもつことの、金銭を超えた意義を県民が理解していたんでしょうね。
大分トリニータは、チームとして日本代表クラスの若い選手も育ているし、
外国人の補強も上手にみえるし、いま、シャムスカ監督の手腕もすごいですし、
監督選びも上手にみえます。
お金がないけど、知恵と人脈とフロントとサポーターの熱意で、いい監督、
いいコーチ、いい選手を集めてなんとかしているところは、オシム監督時代の
ジェフ千葉に似ている感じがします。
ジーコがJリーグ発足前に、鹿島アントラーズの前身である、住友金属の社
会人チームをJリーグに参加できるようにするために来日した頃の話もすごか
ったですよね。
あの世界のジーコが、満員電車に揺られて練習場に通い、芝生のないグラン
ドでサッカーをし、選手にはサッカーの基礎から教え、フロントには何をどう
改善していけばいいか、施設から体制から指導方法から惜しげもなく伝授して、
しかも、自身はスーパープレーの数々を、わずかな観客しかいない、そして、
たぶん、そのほとんどはジーコという選手がどれほど偉大な選手だったかも知
らない人たちの前で、見せ続けていたんですよね。
ファンボ・カン選手は、それより、もっと過酷な状況で熱意を持って、大分
トリニータに貢献してきたんだなと思いました。
アビスパ福岡は、静岡県にはチームが多すぎるというので、藤枝ブルックス
が福岡に移転する形で発足してというのは、以前、テレビでドキュメンタリー
をやっていたので、少しは知っていましたが、大分トリニータのことは、全然、
そういう話を知らなかったので、このノンフィクション漫画に教えられました。
いいチーム、いい組織を作り、人を動かすのは、結局のところ、夢と情熱で
すね。
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漫画雑誌「ビジネスジャンプ」増刊、「ビージャンこん」2008/05/01第40号
に、原作木村元彦、漫画宮城シンジ「大分トリニータ物語」というのがありま
した。
ほんとにゼロからの出発だったんですね。
中心となったのは、当時の自治省(現在の総務省)から大分県文化振興課長と
して出向していた溝畑宏(当時28歳)と、韓国代表で1990年イタリアワールドカ
ップで活躍し、スペイン戦でFKを決めたエースのファンボ・カン選手。当時の
韓国サッカーの英雄です。
ファンボ・カン選手の活躍を覚えていた溝畑氏が、大分にワールドカップ招
致、そのためにはクラブチームが必要ということで、1994年に大分トリニータ
の前身、大分トリニティを作るときにファンボ・カン選手をくどいたそうです。
ファンボ・カン選手はアメリカのMLSなどからも誘われていたのですが、溝
畑氏の熱意にほだされて来日します。
ところが、あなた。練習場がなく、大分ガスの野球グランドを使用。当然、
芝生ではない。着替えのロッカールームなどなく、ワゴン車の中で着替え。埋
立地なので、雨が降ると土の中から海藻が湧いてくる。\(^O^)/
それでもファンボ選手は、親会社がなく、当然、元になる企業チームもなか
った大分を闘志あふれるプレーと高い技術でJFLへ昇格させ、1997年に引退。
一度は韓国に戻りますが、下部組織を育てるために助けてくれという溝畑氏の
要請にこたえて来日。
大企業がなくメインのスポンサーがいない大分は、資金繰りが大変。ファン
ボさんも大分から日本代表を出すために資金をお願いしますと、大分の企業に
頭を下げて回る毎日。
その中から、オスムジャパンで日本代表に呼ばれたGKの西川などが育ってく
るわけですね。
ファンボさんは、J2時代の監督をやりましたが、結果が出ず、溝畑氏は、全
てを捨てて大分に尽くしてくれたファンボ監督を断腸の思いで解任。ファンボ
さんは、トリニータの育成部長になり、日本に骨を埋める覚悟を決めます。
そして、溝畑氏もキャリア官僚としての人生を捨て、自治省を退職。トリニ
ータの経営に専念することになったと。
最初はたった3人しかサポーターがいなかったそうですが、いまや、毎試合
2万人近い観客動員があるそうです。
やはり、日韓ワールドカップで大分が一番話題になったのが大きかったんで
しょうね。県民が初めて世界とダイレクトに肌で接して、サッカー文化が何か
をつかんだんだと思います。
大分は経営が苦しく、2005年に債務超過になったとき、税金を投入すること
に県民の反対はほとんどなかったそうです。それだけ、我が県のサッカーチー
ムをもつことの、金銭を超えた意義を県民が理解していたんでしょうね。
大分トリニータは、チームとして日本代表クラスの若い選手も育ているし、
外国人の補強も上手にみえるし、いま、シャムスカ監督の手腕もすごいですし、
監督選びも上手にみえます。
お金がないけど、知恵と人脈とフロントとサポーターの熱意で、いい監督、
いいコーチ、いい選手を集めてなんとかしているところは、オシム監督時代の
ジェフ千葉に似ている感じがします。
ジーコがJリーグ発足前に、鹿島アントラーズの前身である、住友金属の社
会人チームをJリーグに参加できるようにするために来日した頃の話もすごか
ったですよね。
あの世界のジーコが、満員電車に揺られて練習場に通い、芝生のないグラン
ドでサッカーをし、選手にはサッカーの基礎から教え、フロントには何をどう
改善していけばいいか、施設から体制から指導方法から惜しげもなく伝授して、
しかも、自身はスーパープレーの数々を、わずかな観客しかいない、そして、
たぶん、そのほとんどはジーコという選手がどれほど偉大な選手だったかも知
らない人たちの前で、見せ続けていたんですよね。
ファンボ・カン選手は、それより、もっと過酷な状況で熱意を持って、大分
トリニータに貢献してきたんだなと思いました。
アビスパ福岡は、静岡県にはチームが多すぎるというので、藤枝ブルックス
が福岡に移転する形で発足してというのは、以前、テレビでドキュメンタリー
をやっていたので、少しは知っていましたが、大分トリニータのことは、全然、
そういう話を知らなかったので、このノンフィクション漫画に教えられました。
いいチーム、いい組織を作り、人を動かすのは、結局のところ、夢と情熱で
すね。
KY式日本語。いとう耐の解耐新語 ― 2008年03月28日 08時37分52秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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「空気読めない」とKYと表記するなど、ケータイ文化から出てきた?略号日
本語を収集した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221961/showshotcorne-22/
KY式日本語―ローマ字略語がなぜ流行るのか (新書)
北原 保雄(編著) (著), 「もっと明鏡」委員会(編集) (編集)
が、20万部を超える大ヒットだそうです。
「KY式日本語」というタイトルが素直だし、謎めいていて、いいですよね。
さて、このKY式日本語について、漫画雑誌「スーパージャンプ」増刊の「オ
ースーパージャンプ」2008/04/25号「いとう耐の解耐新語」で、漫画家いとう
耐が、素晴らしいツッコミをみせています。
おれ、記憶から消えていたけど、朝日新聞がやったサンゴの捏造記事。つま
り、サンゴに落書きするひどい奴がいるといって、報道した記事が実は自分で
サンゴに落書きして作った記事だとわかって大騒動になったあの事件。
あのとき、サンゴの書かれた落書きの文字が、なんと、KYだったんですね。
1989年4月20日の朝日新聞だそうです。
KY式日本語、あのころから、あったのか。\(^O^)/
いとう耐氏は、KYってどこかでみたと思って図書館で調べたそうですが、ち
ゃんと記事があったということは、縮刷版から削除してないということですね。
さすがにその辺は朝日の矜持か。
朝日も含めてだけど、新聞は縮刷版にするときに、都合の悪い記事、恥ずか
しい記事を消してしまうことがありますよね。
朝日が縮刷版で削除して一番有名なのは、伊藤律会見かな?
大修館書店といえば、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221686/showshotcorne-22/
問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい? (単行本(ソフトカバー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト)
は、数年前のヒット作で、買って読んだ記憶があるけど、続編が出てるんです
ね。しかも第3弾まで。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221724/showshotcorne-22/
続弾!問題な日本語―何が気になる?どうして気になる? (単行本(ソフトカ
バー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221937/showshotcorne-22/
問題な日本語その3 (単行本(ソフトカバー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト), 北原保雄 (監修)
これらもヒットしているようですね。
ほかに、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221880/showshotcorne-22/
みんなで国語辞典!―これも、日本語 (単行本(ソフトカバー))
「もっと明鏡」委員会 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト), 北原保雄
(監修)
も出ていて、ヒットしているのか。
漢字検定は大人気だし、日本人は日本語が好きだし、日本語への意識は高い
ですね。活字離れといわれても、紙の印刷物からの活字離れなんでしょうかね。
ぼくが本や雑誌が、電子書籍やウェブの文章やPDFより好きなのは、やはり、
物理的質感があることですね。さらにいえば、めくりやすいし、手軽だし、読
み継がれている名作、古典は、内容からすればタダみたいに安いし、何よりい
いのは、電池や充電が要らないこと!
おれにとって、本や雑誌の最大の欠陥は、全文検索できないこと。でも、こ
れは、紙の媒体と電子媒体の二本立て、デュアルになれば、解決することだし、
いま、自分で本をスキャンしてPDF化して検索できるようにしている人も増え
ているでしょ。
また書くけど、勝間和代が自分をグーグル化するとかいって、フォトリーデ
ィングやら速読やらメモを取らずに頭の中に記録するとか提唱しているけど、
おれにはバカのやることにしかみえないのね。
速読やら、全文検索できるようにするのは機械に任せて、数を読むより、
深く読む訓練をしたほうがいいし、深い意味を掘り出すことがまだコンピュータ
にできない人間らしい、ほんとの知的作業なんです。
でも、そういう作業ですら、浅いものはコンピュータに置き換え可能になっ
て来ているので、人類に残された知的作業は、そんなにないのかもね。
特に普通の人が知的作業だと思っていることも、意外に知的作業じゃないこ
とをコンピュータは暴いて来ているし、逆にこんな簡単なことがコンピュータ
やロボットにできないのかということも明らかになって来ているし。
その辺の技術の進展、バランスを考えると、勝間和代が知的生産革命と称す
る手法は、バカのやることにしかみえないんです。
そんなこんなで、大修館書店は、ヒット作連発でウハウハ?
ばかー。それをHRUと言うんだよ。\(^O^)/
---
「空気読めない」とKYと表記するなど、ケータイ文化から出てきた?略号日
本語を収集した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221961/showshotcorne-22/
KY式日本語―ローマ字略語がなぜ流行るのか (新書)
北原 保雄(編著) (著), 「もっと明鏡」委員会(編集) (編集)
が、20万部を超える大ヒットだそうです。
「KY式日本語」というタイトルが素直だし、謎めいていて、いいですよね。
さて、このKY式日本語について、漫画雑誌「スーパージャンプ」増刊の「オ
ースーパージャンプ」2008/04/25号「いとう耐の解耐新語」で、漫画家いとう
耐が、素晴らしいツッコミをみせています。
おれ、記憶から消えていたけど、朝日新聞がやったサンゴの捏造記事。つま
り、サンゴに落書きするひどい奴がいるといって、報道した記事が実は自分で
サンゴに落書きして作った記事だとわかって大騒動になったあの事件。
あのとき、サンゴの書かれた落書きの文字が、なんと、KYだったんですね。
1989年4月20日の朝日新聞だそうです。
KY式日本語、あのころから、あったのか。\(^O^)/
いとう耐氏は、KYってどこかでみたと思って図書館で調べたそうですが、ち
ゃんと記事があったということは、縮刷版から削除してないということですね。
さすがにその辺は朝日の矜持か。
朝日も含めてだけど、新聞は縮刷版にするときに、都合の悪い記事、恥ずか
しい記事を消してしまうことがありますよね。
朝日が縮刷版で削除して一番有名なのは、伊藤律会見かな?
大修館書店といえば、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221686/showshotcorne-22/
問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい? (単行本(ソフトカバー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト)
は、数年前のヒット作で、買って読んだ記憶があるけど、続編が出てるんです
ね。しかも第3弾まで。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221724/showshotcorne-22/
続弾!問題な日本語―何が気になる?どうして気になる? (単行本(ソフトカ
バー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221937/showshotcorne-22/
問題な日本語その3 (単行本(ソフトカバー))
北原 保雄 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト), 北原保雄 (監修)
これらもヒットしているようですね。
ほかに、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4469221880/showshotcorne-22/
みんなで国語辞典!―これも、日本語 (単行本(ソフトカバー))
「もっと明鏡」委員会 (著, 編集), いのうえさきこ (イラスト), 北原保雄
(監修)
も出ていて、ヒットしているのか。
漢字検定は大人気だし、日本人は日本語が好きだし、日本語への意識は高い
ですね。活字離れといわれても、紙の印刷物からの活字離れなんでしょうかね。
ぼくが本や雑誌が、電子書籍やウェブの文章やPDFより好きなのは、やはり、
物理的質感があることですね。さらにいえば、めくりやすいし、手軽だし、読
み継がれている名作、古典は、内容からすればタダみたいに安いし、何よりい
いのは、電池や充電が要らないこと!
おれにとって、本や雑誌の最大の欠陥は、全文検索できないこと。でも、こ
れは、紙の媒体と電子媒体の二本立て、デュアルになれば、解決することだし、
いま、自分で本をスキャンしてPDF化して検索できるようにしている人も増え
ているでしょ。
また書くけど、勝間和代が自分をグーグル化するとかいって、フォトリーデ
ィングやら速読やらメモを取らずに頭の中に記録するとか提唱しているけど、
おれにはバカのやることにしかみえないのね。
速読やら、全文検索できるようにするのは機械に任せて、数を読むより、
深く読む訓練をしたほうがいいし、深い意味を掘り出すことがまだコンピュータ
にできない人間らしい、ほんとの知的作業なんです。
でも、そういう作業ですら、浅いものはコンピュータに置き換え可能になっ
て来ているので、人類に残された知的作業は、そんなにないのかもね。
特に普通の人が知的作業だと思っていることも、意外に知的作業じゃないこ
とをコンピュータは暴いて来ているし、逆にこんな簡単なことがコンピュータ
やロボットにできないのかということも明らかになって来ているし。
その辺の技術の進展、バランスを考えると、勝間和代が知的生産革命と称す
る手法は、バカのやることにしかみえないんです。
そんなこんなで、大修館書店は、ヒット作連発でウハウハ?
ばかー。それをHRUと言うんだよ。\(^O^)/
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