ゴルゴ13総合研究所、「最終暗号」、小平邦彦 ― 2007年10月06日 09時26分55秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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ゴルゴ13の全ストーリーを日々解説している、すごい人がいますね。
http://golgo.blog.ocn.ne.jp/blog13/
ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』
です。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/10/03/1833758
NECノートPCにゴルゴ13\(^O^)/
で、「毛沢東の遺言」として、ThinkPadにゴルゴ13モデルを作ってくれなどと
書きましたが、たとえば、どういうストーリーかは、
http://golgo.blog.ocn.ne.jp/blog13/2007/02/511_56d1.html
「毛沢東の遺言」
を読むとわかります。
今回、九州に移動するのに、電車と飛行機の中で読もうと、駅の売店でたま
たま目にした
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4845830612/showshotcorne-22/
さいとうたかを著「ゴルゴ13「最終暗号」ゴルゴ13 108 (SPコミックス)」
を買いました。
これ、ざっとこんな話。
フェルマーの最終定理のもじりと思しきフェラーの定理を証明したという設
定の天才数学者フリーマン。彼は、アメリカの国家安全保安局(NSA)の長官。
作品には、もう一人、天才数学者が登場するが、それは日本人の佐久シゲルと
いう数学者。
二人が若いころ、佐久は、フリーマンによるフェラーの定理の証明がおかし
いことを指摘したことがあるという因縁がある。フリーマンが唯一恐れる佐久
が、ついに、NSAが解けない最終暗号を完成させそうになっていると知って、
NSAは佐久を暗殺することを計画。それにゴルゴ13がからんでというストー
リー。
なぜ、ゴルゴ13が関わることになったか、ゴルゴはどう行動したかなどは、
作品を読んでのお楽しみ。
NSAは実際に全世界の暗号を解いて通信を盗聴している組織として知られて
います。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/10/02/1832579
ゴルゴ13世界情勢裏ナビ (ビッグコミックススペシャル)
で紹介したエシュロンも結局NSAですしね。
「最終暗号」の中では、フリーマンは、長くアメリカの暗号標準だったDES
暗号を作ったことになっていますね。一方、佐久は、これも実在した日本軍の
紫暗号を作ったことになっています。
解説では、佐久シゲルのモデルは、日本の誇る天才数学者で数学界のノーベ
ル賞といわれるフィールズ賞を日本人として初めて受賞した小平邦彦ではない
かと書いてありますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/小平邦彦
小平邦彦
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~851051/kodaira.htm
小平邦彦先生のページ
他のフィールズ賞受賞日本人には、広中平祐、森重文の二人がいます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/広中平祐
http://ja.wikipedia.org/wiki/森重文
あれ?
http://ja.wikipedia.org/wiki/フィールズ賞
には、森先生の名前があるのに、
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:フィールズ賞受賞者
には、ないですね。^^;
あと、フリーマンが、
「ま、まさか、私が作ったDES暗号方式が破られるなど……
そ、そんな、ばかなっ!! 佐久の仕業かっ!? や、奴は、また私の作った暗号
の弱点が、わかったというのかっ!?」
と驚愕する場面がありますが、作品の発表時期が1998年4月であることを考え
ると、興味深いですね。1998年には現実にはすでにDESは破られていたので。
なお、DESに対する有効な攻撃法として、日本の三菱電機の松井充(みつる)
氏が1993年に考案した線形攻撃法が有名です。実際にこれでDESも破ってます。
でも、話はこれだけで終わらず、闇の世界が垣間見えるのが、暗号の世界
の面白さ。^^;
もう1つ有名な攻撃法に、差分攻撃法がありますが、これに対してDESは強
かったんです。差分攻撃法が発見されたのが1989年。DESは1970年代、IBMが
考案したんですが、NSAに提出したとき、当時のNSA外の暗号学者たちには意
味不明の変更がNSAによってDESに施されたんです。その変更が、実は、この
差分攻撃法への対応だったというのが、差分解読法が発見されてから、やっ
とNSA外の暗号学者たちにわかるんです。
以下の「【CRYPTO-GRAM日本語版】DESの遺産」で、ブルース・シュナイアー
氏が、「1970年代,NSAは我々より20年進んでいたことになる」と書いている
のは、このことです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/Security/20041108/152276/
【CRYPTO-GRAM日本語版】DESの遺産
DESについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/DES_(暗号)
http://en.wikipedia.org/wiki/Data_Encryption_Standard
をどうぞ。
差分解読法、線形解読法など暗号解読の概説は、
http://c4t.jp/introduction/cryptography/cryptography08.html
をどうぞ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/06/06/1559098
「セキュリティはなぜやぶられたのか」「暗号解読」
もどうぞ。
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ゴルゴ13の全ストーリーを日々解説している、すごい人がいますね。
http://golgo.blog.ocn.ne.jp/blog13/
ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』
です。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/10/03/1833758
NECノートPCにゴルゴ13\(^O^)/
で、「毛沢東の遺言」として、ThinkPadにゴルゴ13モデルを作ってくれなどと
書きましたが、たとえば、どういうストーリーかは、
http://golgo.blog.ocn.ne.jp/blog13/2007/02/511_56d1.html
「毛沢東の遺言」
を読むとわかります。
今回、九州に移動するのに、電車と飛行機の中で読もうと、駅の売店でたま
たま目にした
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4845830612/showshotcorne-22/
さいとうたかを著「ゴルゴ13「最終暗号」ゴルゴ13 108 (SPコミックス)」
を買いました。
これ、ざっとこんな話。
フェルマーの最終定理のもじりと思しきフェラーの定理を証明したという設
定の天才数学者フリーマン。彼は、アメリカの国家安全保安局(NSA)の長官。
作品には、もう一人、天才数学者が登場するが、それは日本人の佐久シゲルと
いう数学者。
二人が若いころ、佐久は、フリーマンによるフェラーの定理の証明がおかし
いことを指摘したことがあるという因縁がある。フリーマンが唯一恐れる佐久
が、ついに、NSAが解けない最終暗号を完成させそうになっていると知って、
NSAは佐久を暗殺することを計画。それにゴルゴ13がからんでというストー
リー。
なぜ、ゴルゴ13が関わることになったか、ゴルゴはどう行動したかなどは、
作品を読んでのお楽しみ。
NSAは実際に全世界の暗号を解いて通信を盗聴している組織として知られて
います。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/10/02/1832579
ゴルゴ13世界情勢裏ナビ (ビッグコミックススペシャル)
で紹介したエシュロンも結局NSAですしね。
「最終暗号」の中では、フリーマンは、長くアメリカの暗号標準だったDES
暗号を作ったことになっていますね。一方、佐久は、これも実在した日本軍の
紫暗号を作ったことになっています。
解説では、佐久シゲルのモデルは、日本の誇る天才数学者で数学界のノーベ
ル賞といわれるフィールズ賞を日本人として初めて受賞した小平邦彦ではない
かと書いてありますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/小平邦彦
小平邦彦
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~851051/kodaira.htm
小平邦彦先生のページ
他のフィールズ賞受賞日本人には、広中平祐、森重文の二人がいます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/広中平祐
http://ja.wikipedia.org/wiki/森重文
あれ?
http://ja.wikipedia.org/wiki/フィールズ賞
には、森先生の名前があるのに、
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:フィールズ賞受賞者
には、ないですね。^^;
あと、フリーマンが、
「ま、まさか、私が作ったDES暗号方式が破られるなど……
そ、そんな、ばかなっ!! 佐久の仕業かっ!? や、奴は、また私の作った暗号
の弱点が、わかったというのかっ!?」
と驚愕する場面がありますが、作品の発表時期が1998年4月であることを考え
ると、興味深いですね。1998年には現実にはすでにDESは破られていたので。
なお、DESに対する有効な攻撃法として、日本の三菱電機の松井充(みつる)
氏が1993年に考案した線形攻撃法が有名です。実際にこれでDESも破ってます。
でも、話はこれだけで終わらず、闇の世界が垣間見えるのが、暗号の世界
の面白さ。^^;
もう1つ有名な攻撃法に、差分攻撃法がありますが、これに対してDESは強
かったんです。差分攻撃法が発見されたのが1989年。DESは1970年代、IBMが
考案したんですが、NSAに提出したとき、当時のNSA外の暗号学者たちには意
味不明の変更がNSAによってDESに施されたんです。その変更が、実は、この
差分攻撃法への対応だったというのが、差分解読法が発見されてから、やっ
とNSA外の暗号学者たちにわかるんです。
以下の「【CRYPTO-GRAM日本語版】DESの遺産」で、ブルース・シュナイアー
氏が、「1970年代,NSAは我々より20年進んでいたことになる」と書いている
のは、このことです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/Security/20041108/152276/
【CRYPTO-GRAM日本語版】DESの遺産
DESについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/DES_(暗号)
http://en.wikipedia.org/wiki/Data_Encryption_Standard
をどうぞ。
差分解読法、線形解読法など暗号解読の概説は、
http://c4t.jp/introduction/cryptography/cryptography08.html
をどうぞ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/06/06/1559098
「セキュリティはなぜやぶられたのか」「暗号解読」
もどうぞ。
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2013年06月10日 10時04分59秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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ゴルゴ13は、連載開始以来45周年。それで、ビッグコミックはいろ
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ゴルゴ13は、連載開始以来45周年。それで、ビッグコミックはいろ
_ ホットコーナー - 2018年06月07日 10時22分48秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonから。
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時間がないので、リストのみ。
後述のテレビ番組は、時間ができたら感想を書くが、まあ、監視社会はすごいです。
「透明人間
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時間がないので、リストのみ。
後述のテレビ番組は、時間ができたら感想を書くが、まあ、監視社会はすごいです。
「透明人間
_ ホットコーナー - 2021年07月08日 11時20分20秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のブログサービス、アサブロ(https://asahi-net.jp/asablo/ )を使っています。
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https://www.oricon.co.jp/news/2199084/full/
『ゴルゴ13』ギネス記録抜く、『こち亀』超えの201
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https://www.oricon.co.jp/news/2199084/full/
『ゴルゴ13』ギネス記録抜く、『こち亀』超えの201
_ ホットコーナー - 2022年03月29日 10時09分18秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のブログサービス、アサブロ(https://asahi-net.jp/asablo/ )を使っています。
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ゴルゴ13の非公式ツイッターbotが、こんなツイートをしていた。
https://twitter.com/
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ゴルゴ13の非公式ツイッターbotが、こんなツイートをしていた。
https://twitter.com/
_ ホットコーナー - 2024年07月31日 00時38分14秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のブログサービス、アサブロ(https://asahi-net.jp/asablo/ )を使っています。
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やっと書く時間ができた。
アメリカ前大統領トランプ暗殺未遂、狙撃事件。
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やっと書く時間ができた。
アメリカ前大統領トランプ暗殺未遂、狙撃事件。
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