津波火災、巨大津波、ダイナミックオーバーシュート ― 2011年09月15日 05時24分16秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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録画していたのをやっと観た。
まず、NHKスペシャル
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110911.html
巨大津波 知られざる脅威
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/09/03/6085858
防災の日で思い出した。東京湾一体防火体制の必要性
で書いた気仙沼の火災のことをやっていたが、津波火災は恐ろしいね。
生き延びた人は、ほんとラッキーね。だって、乗っている船に火が移ってき
そうなくらい燃えさかる気仙沼の湾を16時間も漂流していて、奇跡的に助かっ
てるんだもんね。
宮古市田老地区の話は、世界に誇る2重の防潮堤があって、絶対安全、安心
だと住民は思っていたが、それが仇になる。
防潮堤が、かえって津波を増幅する仕掛けになってしまったり、住民も気持
ちもゆるんでたり。町の道も、高台の避難場所に逃げやすいようにしてあった
が、人が逃げやすいということは、津波も襲ってきやすいので、やられちゃっ
たりね。
高い防潮堤が目隠しになって、町の住民からは、津波が迫ってきているのに
津波が見えないのね。高台から撮影した映像では、津波が襲いかかるまで、気
づかずにのんびり歩いてたり、車もフツーに走ってたりするのね。
ほんと「天災は忘れたころにやってくる」ですね。
サイエンスZEROのダイナミックオーバーシュートはすごかったね。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp359.html
2011年9月10日放送 (No.359)
巨大津波の謎を探る ~解き明かされる新メカニズム~
あと、
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp358.html
2011年9月3日放送 (No.358)
原子炉で何が起きていたのか? ~炉心溶融・水素爆発の真相に迫る~
も面白かったが、津波のことだけ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/05/03/5840398
科学雑誌、渾身の東日本大震災特集! 被災研究者・学生等の受入支援情報な
ど
で紹介したメカニズムを詳しくやっていた。
普通、海溝型地震では、深いところは、ずれるけど、浅いところは、ずれな
い。むしろ、バネのようにクッションになってエネルギーを吸収しているのに、
今回は吸収しきれず、跳ね上がってしまったらしい。
これがダイナミックオーバーシュート。そのため、非常にピークが高い巨大
津波になったと。
コンピュータシミュレーションでは、海溝軸という浅いところで50メートル
もずれたという結果が出て、信じられない値だったと。それで実際に8月に海
洋調査をしたと。テレビのニュースでも出てましたよね。海溝で大きな亀裂が
できていたという映像が。あの調査の時だと思うが、調べたら、計算結果通り
に、50メートルもずれていたことがわかったと。
コンピュータシミュレーションのモデルの優秀さが証明されたということで
しょうね。
さらにすごいのは、ここでもたびたび書くが、かなりそうなる可能性が高い
といわれている東海、東南海、南海の地震の3連動。これだけでも太平洋側は
大被害で、太平洋ベルト地帯がやられたら、東北大震災の比じゃない打撃とい
われるが、3連動でダイナミックオーバーシュートが起きたら、巨大津波が発
生してもっと被害が拡大する。
それは起きうるのか。というので、四国の沖で海底を掘って地質調査したら、
昔の大地震のとき、ダイナミックオーバーシュートが起きていたらしいものが
見つかった。
ダイナミックオーバーシュートが起きると、現在、各自治体が想定している
津波の1.5倍から2倍の高さの津波が来ると。
それで、たとえば、高知県の高知市を調べたら、これじゃ、壊滅するでしょ
うと。早急に対策の練り直しが必要という話。対策を練り直さないといけない
のは、高知市だけじゃないですが。
こういう観測、検証ができるのも、日本に世界最先端の深海「ちきゅう」を
はじめ、観測機器や観測・運用体制があるから。
それを民主党は事業仕分けで、削ろうとしたんだよ。「ちきゅう」も運用で
きなくなりそうだったんだもん。
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/05/14/5861672
大阪を首都機能のバックアップにするのは危険すぎるだろう
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/05/03/5840398
科学雑誌、渾身の東日本大震災特集! 被災研究者・学生等の受入支援情報など
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/09/02/5318637
巨大地震―地域別・震源、規模、被害予測 (ニュートンムック Newton別冊)
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449903
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著「地球の内部で何が起こっているのか?」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/08/04/5266579
日本近海、生物種数世界でトップ、世界最先端の深海掘削船「ちきゅう」のことも
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/02/08/4864983
大腸菌はオープンソース\(^O^)/、事業仕分けほか、日経サイエンス2010年2月号のこと
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録画していたのをやっと観た。
まず、NHKスペシャル
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110911.html
巨大津波 知られざる脅威
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/09/03/6085858
防災の日で思い出した。東京湾一体防火体制の必要性
で書いた気仙沼の火災のことをやっていたが、津波火災は恐ろしいね。
生き延びた人は、ほんとラッキーね。だって、乗っている船に火が移ってき
そうなくらい燃えさかる気仙沼の湾を16時間も漂流していて、奇跡的に助かっ
てるんだもんね。
宮古市田老地区の話は、世界に誇る2重の防潮堤があって、絶対安全、安心
だと住民は思っていたが、それが仇になる。
防潮堤が、かえって津波を増幅する仕掛けになってしまったり、住民も気持
ちもゆるんでたり。町の道も、高台の避難場所に逃げやすいようにしてあった
が、人が逃げやすいということは、津波も襲ってきやすいので、やられちゃっ
たりね。
高い防潮堤が目隠しになって、町の住民からは、津波が迫ってきているのに
津波が見えないのね。高台から撮影した映像では、津波が襲いかかるまで、気
づかずにのんびり歩いてたり、車もフツーに走ってたりするのね。
ほんと「天災は忘れたころにやってくる」ですね。
サイエンスZEROのダイナミックオーバーシュートはすごかったね。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp359.html
2011年9月10日放送 (No.359)
巨大津波の謎を探る ~解き明かされる新メカニズム~
あと、
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp358.html
2011年9月3日放送 (No.358)
原子炉で何が起きていたのか? ~炉心溶融・水素爆発の真相に迫る~
も面白かったが、津波のことだけ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/05/03/5840398
科学雑誌、渾身の東日本大震災特集! 被災研究者・学生等の受入支援情報な
ど
で紹介したメカニズムを詳しくやっていた。
普通、海溝型地震では、深いところは、ずれるけど、浅いところは、ずれな
い。むしろ、バネのようにクッションになってエネルギーを吸収しているのに、
今回は吸収しきれず、跳ね上がってしまったらしい。
これがダイナミックオーバーシュート。そのため、非常にピークが高い巨大
津波になったと。
コンピュータシミュレーションでは、海溝軸という浅いところで50メートル
もずれたという結果が出て、信じられない値だったと。それで実際に8月に海
洋調査をしたと。テレビのニュースでも出てましたよね。海溝で大きな亀裂が
できていたという映像が。あの調査の時だと思うが、調べたら、計算結果通り
に、50メートルもずれていたことがわかったと。
コンピュータシミュレーションのモデルの優秀さが証明されたということで
しょうね。
さらにすごいのは、ここでもたびたび書くが、かなりそうなる可能性が高い
といわれている東海、東南海、南海の地震の3連動。これだけでも太平洋側は
大被害で、太平洋ベルト地帯がやられたら、東北大震災の比じゃない打撃とい
われるが、3連動でダイナミックオーバーシュートが起きたら、巨大津波が発
生してもっと被害が拡大する。
それは起きうるのか。というので、四国の沖で海底を掘って地質調査したら、
昔の大地震のとき、ダイナミックオーバーシュートが起きていたらしいものが
見つかった。
ダイナミックオーバーシュートが起きると、現在、各自治体が想定している
津波の1.5倍から2倍の高さの津波が来ると。
それで、たとえば、高知県の高知市を調べたら、これじゃ、壊滅するでしょ
うと。早急に対策の練り直しが必要という話。対策を練り直さないといけない
のは、高知市だけじゃないですが。
こういう観測、検証ができるのも、日本に世界最先端の深海「ちきゅう」を
はじめ、観測機器や観測・運用体制があるから。
それを民主党は事業仕分けで、削ろうとしたんだよ。「ちきゅう」も運用で
きなくなりそうだったんだもん。
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/05/14/5861672
大阪を首都機能のバックアップにするのは危険すぎるだろう
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科学雑誌、渾身の東日本大震災特集! 被災研究者・学生等の受入支援情報など
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/09/02/5318637
巨大地震―地域別・震源、規模、被害予測 (ニュートンムック Newton別冊)
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449903
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著「地球の内部で何が起こっているのか?」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/08/04/5266579
日本近海、生物種数世界でトップ、世界最先端の深海掘削船「ちきゅう」のことも
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/02/08/4864983
大腸菌はオープンソース\(^O^)/、事業仕分けほか、日経サイエンス2010年2月号のこと
コメント
_ ひがしはらゆりあ ― 2011年09月17日 06時56分46秒
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2012年01月09日 08時30分57秒
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最近、また地震が増えてきて不気味。
Twitterでは、もう去年に流
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冷静な判断をしなきゃだめですよね