平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著「地球の内部で何が起こっているのか?」 ― 2007年11月21日 06時00分35秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449895
非線形科学、失敗学
で言及した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334033148/showshotcorne-22/
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著「地球の内部で何が起こっているのか? (光
文社新書)」
は、楽しかった。
地球の内部で何が起こっているかを調べるために、何をすべきか。
やっぱり、海底を掘りまくるしかない。\(^O^)/
そのための日本主導の国際プロジェクトが統合国際深海掘削計画(IODP)であ
り、そこで活躍する日本が誇る世界最先端深海掘削船が「ちきゅう」です。
「ちきゅう」はものすごい船なんです。詳しくは、
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/index.html
「ちきゅう」の情報満載のサイト「地球発見」
や
http://ja.wikipedia.org/wiki/ちきゅう
を参照。
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/CHIKYU/status.html
をみると、いま現在は、南海トラフを掘ってますね。\(^O^)/
「はやぶさ」といい「かぐや」といい「ちきゅう」といい、インターネット
でいまどこでどうしているか情報が得られるのはいいですね。広報、がんばっ
てください。
本書に寄稿している元宇宙飛行士の毛利衛さんが、「いまさら海底掘ってど
うするの。そんなのに金を使うくらいなら、やっぱ宇宙でしょう。と思ってい
たけど、「ちきゅう」やIODPのことを知るにつれ、これは科学として素晴らし
い成果をもたらす可能性があるプロジェクトであって、宇宙しかないと思って
いた自分が恥ずかしい」みたいなこと、もちろん、もっとちゃんとした文章で
書いていて、おれも同感。
本書を手に取ったとき、おれも毛利さん同様に宇宙じゃなくて、海底掘る話
かあなどと思いつつ、口絵のカラー写真に引き込まれ、中をぱらぱらめくって
いるうちに、すげえ面白そうと思って買いました。九大の伊都キャンパスの紀
伊國屋書店です。
プレートテクトニクスって聞いたことありますよね?
地球はマントルというどろどろした溶岩がつまっていて、それが対流してい
て、その上に板チョコみたいなプレートというものが乗っかっていて、だもん
でプレートが動いて、それが日本近海でぶつかっているから日本は地震が多い
などという話。
本書には、そういうプレートテクトニクス入門としてちゃんとした話が出て
くるし、読み進めると、地球の歴史、地球生命の歴史といった地球科学や生命
科学や気象や地球環境問題にまで関係あることが、海底を掘ることでわかって
くる、そういう話が続々出てきます。
一口で海底を掘るといっても大変な話なんです。
まず、海面から何千メートルも下にしか地面がない。\(^O^)/
さらにそこから何千メートルも掘る。\(^O^)/
地上と違って海の上では、潮の流れ、波や風があるから、一点に静止するの
も大変。\(^O^)/
その上、何千メートルも海の中、さらに海底から何千メートルもパイプやド
リルを真下に突き刺して掘らないといけない。\(^O^)/
できるか、そんなもん。\(^O^)/
と思うよね。でも、やってるんです。すごい技術開発や運用のノウハウがい
っぱいあるんです。本書ではそういうのがいろいろと出てきます。
著書たちは、いずれ、海底を掘りぬいてマントル上部まで掘って、直接、マ
ントルを採集したいなどというすごいことを言ってます。海面下4000メートル
の海底からさらに7000メートル掘るとマントル上部に到達できるようです。
SF映画で、人類を救うため、地球の中心の核(コア)まで行く映画
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000657NP4/showshotcorne-22/
ザ・コア
というのがあったけど、現実には、そう簡単には行けないんだと実感。たぶん、
火星に行くよりずっと難しいんでしょうね。
地球科学的な時間スケールでみると、たとえば、日本の場合、南アルプスの
山々を削って、天竜川で海に運んで、そこから四国沖に土砂を流して、四国沖
を埋め立ててるんです。\(^O^)/
話がでかすぎるぜ。自然はすごいゼネコンですね。\(^O^)/
深海の底には、地球から熱水が噴出しているところがあって、そういう太陽
の光も届かない、酸素もない、高温のところでも暮らしている生物がいます。
極限環境生物といって、これまたすごいんです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/極限環境微生物
をどうぞ。
ちゃんと日本には、そういう生命を研究する研究所があります。
http://www.jamstec.go.jp/xbr/index.html
極限環境生物圏研究センター
をどうぞ。
生命の歴史や地球の歴史とのからみでいえば、こういうたくましい生物がい
たから、地球全体が厚い氷に覆われて地上の生命がほとんど死滅した全地球凍
結(スノーボールアース)という大事件にもめげず、結局、我々人類の誕生へと
生命がつながってきているんです。
スノーボールアースについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/スノーボールアース
や
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087202097/showshotcorne-22/
川上紳一著「全地球凍結 (集英社新書)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152085509/showshotcorne-22/
ガブリエル・ウォーカー著, 渡会圭子訳「スノーボール・アース」
をどうぞ。
スノーボールアースについては、以前、NHKスペシャルでやったんです。調
べたらありました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140808624/showshotcorne-22/
「地球大進化 46億年・人類への旅 2巻 全球凍結 (NHKスペシャル)」
ですね。漫画まであるんだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/409226402X/showshotcorne-22/
小林たつよし著、NHK「地球大進化」プロジェクト編「まんが NHKスペシャル
地球大進化〈2〉46億年・人類への旅 全球凍結」
DVDは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002T254I/showshotcorne-22/
「NHKスペシャル地球大進化 46億年・人類への旅 第2集 全球凍結 大型生物誕
生の謎」
や
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002K7BIC/showshotcorne-22/
「NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 DVD-BOX 1」
ですね。
あのNHKスペシャル、断片的にしか観ていないので、まとめて観たくなって
きた。府中の中央図書館に早くリニューアルオープンしてくれないかな。たぶ
ん、置いてあると思うけど、なければ、これ、クリスマスプレゼントだな。\(^O^)/
ついでといっては何ですが、川上先生は、「縞々学」というのを唱えていま
す。川上先生はじめ地球の歴史を丸ごと理解しようとしている人たちは、全地
球史解読という壮大な夢をもっているわけですが、その手法のひとつが縞々学。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/413060709X/showshotcorne-22/
川上紳一著「縞々学―リズムから地球史に迫る」
をどうぞ。
日経サイエンス2007年11月号の茂木健一郎さんとの対談に、川上先生が出て
いて、地球温暖化でマスコミからいろいろ質問される話があって、笑った。
マスコミは、どうしても「大変だ、大変だと」と言わせたいみたいなのね。
でも、全地球史解読なんてやってる人たちの感覚からいえば、人類が滅びたっ
て、全然、大変じゃない。\(^O^)/
だって、地球生命は、スノーボールアースあり、巨大隕石衝突ありで、ほと
んどの生命が絶滅するようなものすごい地球史的大事件を乗り越えてきたわけ
で、そういうことを研究している人たちなんだから、きっと人類65億人が1
億人になったって、「そうか、人類、1億人も生き残ったか。立派、立派、よ
うやった」くらいの感じじゃないかな。\(^O^)/
あれはおかしかったな。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000VT6WKW/showshotcorne-22/
日経サイエンス2007年11月号
目次は、
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/item.php?did=55711
をどうぞ。
「地球の内部で何が起こっているのか?」に戻ると、海底を掘るのは、前述
のような科学の話だけじゃなくて、地震の研究、観測や資源開発にも重要。地
震が多くて天然資源が少ない日本だと特に重要。
偉いと思ったのは、掘ったらちゃんと穴に観測機器をつけて地震波を記録で
きるようにしていること。ま、水面下何千メートルのところに置く観測機器だ
から、これもまた大変な技術なんですけど。
地震波を詳細に分析して、地球の内部がどうなっているか推測するマントル
トモグラフィーというのもあるんですね。よくもまあ、手の届かないところを
わずかな手がかりでいろいろ調べられるもんだと思って感心します。直接星に
行って観測できない天文学と似てますね。
プレートではなく、マントル対流を研究するプルームテクトニクスという考
えもあるんですね。
そうそう、日本の地震のことを調べるには、日本近海を堀りまくらないとい
けないんですが、日本海側はなかなか掘れないそうです。なぜかというと、ロ
シア、中国、韓国、北朝鮮などの外交問題がからむから。カムチャッカ方面は、
ロシアと共同研究という形で掘れる可能性があるそうです。
地震といえば、読んでないけど、気になっているのが、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891731176/showshotcorne-22/
産業技術総合研究所著「きちんとわかる巨大地震 (産総研ブックス)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140910550/showshotcorne-22/
川崎一朗著「スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る (NHKブック
ス)」
産総研ブックスなんてのがあるのに、びっくり。いいこっちゃ。理化学研究
所の理研ブックスってのは、ない?
また、「地球の内部」に戻ると、国際プロジェクトの進め方、科学プロジェ
クトのマネジメントの話にも、多くのページを割いているのが本書の特長。い
ま、高知大学にコア総合研究センターという、宇宙科学のNASAに匹敵するコア
研究ならここという世界最先端のセンターができているそうです。
こういう記事もありますね。
http://osaka.yomiuri.co.jp/shitei/te70814a.htm
“異端”プレート理論 酒で酷評笑い飛ばす 「いごっそう」の魅力
本書で惜しむらくは、索引がないこと。用語解説があるからほぼ事足りると
はいえ、やっぱ、索引はほしい。そもそも索引がない本は本じゃないと思って
いるし、用語解説は章毎に並んでいるから、あいうえお順で一発で検索できな
いんですよ。
著者たちは、若い人たちに、この非常にエキサイティングな分野にどんどん
来てほしいと願って本書を書いています。
寄稿の1つにある「土方からサイエンスまで」というキャッチフレーズがす
ごい。何でも来いだし、何でもやらないと地球という怪物を相手にできないっ
てことですよね。熱き想い、情熱が感じられます。
あ、まさか、こいつら、高温のマントルが人間をしている地底人じゃないか。\(^O^)/
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449895
非線形科学、失敗学
で言及した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334033148/showshotcorne-22/
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著「地球の内部で何が起こっているのか? (光
文社新書)」
は、楽しかった。
地球の内部で何が起こっているかを調べるために、何をすべきか。
やっぱり、海底を掘りまくるしかない。\(^O^)/
そのための日本主導の国際プロジェクトが統合国際深海掘削計画(IODP)であ
り、そこで活躍する日本が誇る世界最先端深海掘削船が「ちきゅう」です。
「ちきゅう」はものすごい船なんです。詳しくは、
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/index.html
「ちきゅう」の情報満載のサイト「地球発見」
や
http://ja.wikipedia.org/wiki/ちきゅう
を参照。
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/CHIKYU/status.html
をみると、いま現在は、南海トラフを掘ってますね。\(^O^)/
「はやぶさ」といい「かぐや」といい「ちきゅう」といい、インターネット
でいまどこでどうしているか情報が得られるのはいいですね。広報、がんばっ
てください。
本書に寄稿している元宇宙飛行士の毛利衛さんが、「いまさら海底掘ってど
うするの。そんなのに金を使うくらいなら、やっぱ宇宙でしょう。と思ってい
たけど、「ちきゅう」やIODPのことを知るにつれ、これは科学として素晴らし
い成果をもたらす可能性があるプロジェクトであって、宇宙しかないと思って
いた自分が恥ずかしい」みたいなこと、もちろん、もっとちゃんとした文章で
書いていて、おれも同感。
本書を手に取ったとき、おれも毛利さん同様に宇宙じゃなくて、海底掘る話
かあなどと思いつつ、口絵のカラー写真に引き込まれ、中をぱらぱらめくって
いるうちに、すげえ面白そうと思って買いました。九大の伊都キャンパスの紀
伊國屋書店です。
プレートテクトニクスって聞いたことありますよね?
地球はマントルというどろどろした溶岩がつまっていて、それが対流してい
て、その上に板チョコみたいなプレートというものが乗っかっていて、だもん
でプレートが動いて、それが日本近海でぶつかっているから日本は地震が多い
などという話。
本書には、そういうプレートテクトニクス入門としてちゃんとした話が出て
くるし、読み進めると、地球の歴史、地球生命の歴史といった地球科学や生命
科学や気象や地球環境問題にまで関係あることが、海底を掘ることでわかって
くる、そういう話が続々出てきます。
一口で海底を掘るといっても大変な話なんです。
まず、海面から何千メートルも下にしか地面がない。\(^O^)/
さらにそこから何千メートルも掘る。\(^O^)/
地上と違って海の上では、潮の流れ、波や風があるから、一点に静止するの
も大変。\(^O^)/
その上、何千メートルも海の中、さらに海底から何千メートルもパイプやド
リルを真下に突き刺して掘らないといけない。\(^O^)/
できるか、そんなもん。\(^O^)/
と思うよね。でも、やってるんです。すごい技術開発や運用のノウハウがい
っぱいあるんです。本書ではそういうのがいろいろと出てきます。
著書たちは、いずれ、海底を掘りぬいてマントル上部まで掘って、直接、マ
ントルを採集したいなどというすごいことを言ってます。海面下4000メートル
の海底からさらに7000メートル掘るとマントル上部に到達できるようです。
SF映画で、人類を救うため、地球の中心の核(コア)まで行く映画
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000657NP4/showshotcorne-22/
ザ・コア
というのがあったけど、現実には、そう簡単には行けないんだと実感。たぶん、
火星に行くよりずっと難しいんでしょうね。
地球科学的な時間スケールでみると、たとえば、日本の場合、南アルプスの
山々を削って、天竜川で海に運んで、そこから四国沖に土砂を流して、四国沖
を埋め立ててるんです。\(^O^)/
話がでかすぎるぜ。自然はすごいゼネコンですね。\(^O^)/
深海の底には、地球から熱水が噴出しているところがあって、そういう太陽
の光も届かない、酸素もない、高温のところでも暮らしている生物がいます。
極限環境生物といって、これまたすごいんです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/極限環境微生物
をどうぞ。
ちゃんと日本には、そういう生命を研究する研究所があります。
http://www.jamstec.go.jp/xbr/index.html
極限環境生物圏研究センター
をどうぞ。
生命の歴史や地球の歴史とのからみでいえば、こういうたくましい生物がい
たから、地球全体が厚い氷に覆われて地上の生命がほとんど死滅した全地球凍
結(スノーボールアース)という大事件にもめげず、結局、我々人類の誕生へと
生命がつながってきているんです。
スノーボールアースについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/スノーボールアース
や
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087202097/showshotcorne-22/
川上紳一著「全地球凍結 (集英社新書)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152085509/showshotcorne-22/
ガブリエル・ウォーカー著, 渡会圭子訳「スノーボール・アース」
をどうぞ。
スノーボールアースについては、以前、NHKスペシャルでやったんです。調
べたらありました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140808624/showshotcorne-22/
「地球大進化 46億年・人類への旅 2巻 全球凍結 (NHKスペシャル)」
ですね。漫画まであるんだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/409226402X/showshotcorne-22/
小林たつよし著、NHK「地球大進化」プロジェクト編「まんが NHKスペシャル
地球大進化〈2〉46億年・人類への旅 全球凍結」
DVDは、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002T254I/showshotcorne-22/
「NHKスペシャル地球大進化 46億年・人類への旅 第2集 全球凍結 大型生物誕
生の謎」
や
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002K7BIC/showshotcorne-22/
「NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 DVD-BOX 1」
ですね。
あのNHKスペシャル、断片的にしか観ていないので、まとめて観たくなって
きた。府中の中央図書館に早くリニューアルオープンしてくれないかな。たぶ
ん、置いてあると思うけど、なければ、これ、クリスマスプレゼントだな。\(^O^)/
ついでといっては何ですが、川上先生は、「縞々学」というのを唱えていま
す。川上先生はじめ地球の歴史を丸ごと理解しようとしている人たちは、全地
球史解読という壮大な夢をもっているわけですが、その手法のひとつが縞々学。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/413060709X/showshotcorne-22/
川上紳一著「縞々学―リズムから地球史に迫る」
をどうぞ。
日経サイエンス2007年11月号の茂木健一郎さんとの対談に、川上先生が出て
いて、地球温暖化でマスコミからいろいろ質問される話があって、笑った。
マスコミは、どうしても「大変だ、大変だと」と言わせたいみたいなのね。
でも、全地球史解読なんてやってる人たちの感覚からいえば、人類が滅びたっ
て、全然、大変じゃない。\(^O^)/
だって、地球生命は、スノーボールアースあり、巨大隕石衝突ありで、ほと
んどの生命が絶滅するようなものすごい地球史的大事件を乗り越えてきたわけ
で、そういうことを研究している人たちなんだから、きっと人類65億人が1
億人になったって、「そうか、人類、1億人も生き残ったか。立派、立派、よ
うやった」くらいの感じじゃないかな。\(^O^)/
あれはおかしかったな。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000VT6WKW/showshotcorne-22/
日経サイエンス2007年11月号
目次は、
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/item.php?did=55711
をどうぞ。
「地球の内部で何が起こっているのか?」に戻ると、海底を掘るのは、前述
のような科学の話だけじゃなくて、地震の研究、観測や資源開発にも重要。地
震が多くて天然資源が少ない日本だと特に重要。
偉いと思ったのは、掘ったらちゃんと穴に観測機器をつけて地震波を記録で
きるようにしていること。ま、水面下何千メートルのところに置く観測機器だ
から、これもまた大変な技術なんですけど。
地震波を詳細に分析して、地球の内部がどうなっているか推測するマントル
トモグラフィーというのもあるんですね。よくもまあ、手の届かないところを
わずかな手がかりでいろいろ調べられるもんだと思って感心します。直接星に
行って観測できない天文学と似てますね。
プレートではなく、マントル対流を研究するプルームテクトニクスという考
えもあるんですね。
そうそう、日本の地震のことを調べるには、日本近海を堀りまくらないとい
けないんですが、日本海側はなかなか掘れないそうです。なぜかというと、ロ
シア、中国、韓国、北朝鮮などの外交問題がからむから。カムチャッカ方面は、
ロシアと共同研究という形で掘れる可能性があるそうです。
地震といえば、読んでないけど、気になっているのが、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891731176/showshotcorne-22/
産業技術総合研究所著「きちんとわかる巨大地震 (産総研ブックス)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140910550/showshotcorne-22/
川崎一朗著「スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る (NHKブック
ス)」
産総研ブックスなんてのがあるのに、びっくり。いいこっちゃ。理化学研究
所の理研ブックスってのは、ない?
また、「地球の内部」に戻ると、国際プロジェクトの進め方、科学プロジェ
クトのマネジメントの話にも、多くのページを割いているのが本書の特長。い
ま、高知大学にコア総合研究センターという、宇宙科学のNASAに匹敵するコア
研究ならここという世界最先端のセンターができているそうです。
こういう記事もありますね。
http://osaka.yomiuri.co.jp/shitei/te70814a.htm
“異端”プレート理論 酒で酷評笑い飛ばす 「いごっそう」の魅力
本書で惜しむらくは、索引がないこと。用語解説があるからほぼ事足りると
はいえ、やっぱ、索引はほしい。そもそも索引がない本は本じゃないと思って
いるし、用語解説は章毎に並んでいるから、あいうえお順で一発で検索できな
いんですよ。
著者たちは、若い人たちに、この非常にエキサイティングな分野にどんどん
来てほしいと願って本書を書いています。
寄稿の1つにある「土方からサイエンスまで」というキャッチフレーズがす
ごい。何でも来いだし、何でもやらないと地球という怪物を相手にできないっ
てことですよね。熱き想い、情熱が感じられます。
あ、まさか、こいつら、高温のマントルが人間をしている地底人じゃないか。\(^O^)/
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2007年12月04日 09時55分31秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449903
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449903
平朝彦, 徐垣, 末廣潔, 木下肇著
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2007年12月07日 09時08分17秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449895
非線形科学、失敗学
で言及し
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/21/2449895
非線形科学、失敗学
で言及し
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2010年06月22日 07時27分04秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
草野君のTwitterで知ったけど、こんなことがあるんだね。
http://d.hat
---
草野君のTwitterで知ったけど、こんなことがあるんだね。
http://d.hat
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2010年08月04日 01時41分57秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20100803-OYO8T00762.htm
日本近海、生物種数世
---
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20100803-OYO8T00762.htm
日本近海、生物種数世
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2010年11月10日 05時49分54秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
久々に週刊ダイヤモンドを買った。先週号(2010/11/06号)。
http://www.amaz
---
久々に週刊ダイヤモンドを買った。先週号(2010/11/06号)。
http://www.amaz
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2011年09月15日 05時25分13秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
録画していたのをやっと観た。
まず、NHKスペシャル
http://www.nhk
---
録画していたのをやっと観た。
まず、NHKスペシャル
http://www.nhk
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