Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」 ― 2008年10月31日 09時15分28秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/30/3856565
NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
の続き。
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標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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> 日米の考え方や手法の違い、お互いとまどい、衝突し、苦労し、そしてお互
> いをなんとか認めるようになって、少しずつ、物事ができていく過程が非常に
> よくわかりますね。
日本は比較的文化背景が同一あるいは近似であるコミュニティばかりなので、
前提条件の「説明」が不要なんですよね。だから、異文化に対する説明を省い
たところから物語りが始められるし、背景やら考え方の説明も不要なんです。
ところが多民族国家であり、文化的に乖離しているコミュニティにも訴求し
なければ、アメリカでのヒットは難しい。子供向け番組でもアストロボーイの
勧善懲悪だけは通じるけど、微妙なアトムのロボットと人間との相剋なんぞは
単純にロボットは道具と割り切った考えをしている人々には理解不能でしょう。
日本の歴史の中では万物に神は宿るわけです。つまりは八百万の神。そして
そうした基盤は、ロボットという物質に対する精神性の希求と実存というとこ
ろにまで行き着く。アトムの悩みはそうした点にあります。
2001年宇宙の旅でHALが錯乱したのは、人間の持つ「嘘」の構造による
論理矛盾から引き起こされますが、実はアトムは完全にHALを凌駕していたり
します。これも実は日本特有のものなのかも知れません。
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たま@無精庵
===
標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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ジャパニメーションを支えるワーキングプアについても
語ってくれたのかしら。原画と原画の間の画を描く人た
ち(動画さんだ)なんて、個人事業主で、一枚なんぼの
出来高制なんです。もちろん、数をこなせば収入は増え
るんだけど、質が悪いと仕事は来なくなるわけ。莫大な
製作予算は、広告代理店だの放送局を通るたびにピンハ
ネされて、現場に来るお金は笑っちゃうほど少ないの。
クリエイターがいなくちゃジャパニメーションはできな
いっつってんのに、ピンハネ屋のほうが儲かるんだよな
あ。
しかも、それでも制作費が高いとかで海外に製作丸投げ
なんてのもめずらしくない。
その辺は元社長のほうが詳しそうだから譲ろう。
ADSL不可の物件なもんだから、ずっと光だけど、NTTだ
から大した進歩はないね。料金とかインセンティブは
違ってるようだけど、スピードは昔のまんま。しかも、
VDSLだから、雷ノイズとかには弱いんだ。
スピードに困ることはないし、帯域制限されることも
ないけど、安く早くなってくれる分には大歓迎だね。
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つばめどん
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標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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>微妙なアトムのロボットと人間との相剋なんぞは単純にロボットは道具と割
り切った考えをしている人々には理解不能でしょう。
> 日本の歴史の中では万物に神は宿るわけです。つまりは八百万の神。
昔、日本の自動車工場などに産業ロボットが入り始めたとき、人間の姿とは
似ても似つかぬロボットに、「愛ちゃん」だとか「健太君」だとか、愛称をつ
けて一緒に働く仲間として迎えていたというのが、欧米先進国というかキリス
ト教、ユダヤ教など一神教が支配している世界の人からみると、ものすごいこ
とだったらしいですね。
それらの国の労働者の考えでは、ロボットは自分たちの職を奪う憎むべき敵
であって、愛称をつけたりするなど、もってのほかとのことでした。
日本人がそうならず、ロボットに親近感を持っているのは、鉄腕アトムのお
かげであるという説もよく言われていました。
実際、いま、ロボット研究で活躍している人は、子供の頃、アトムを読んだ
り、観たりしてその道に進んだ人も多いし、そのあとの世代はガンダムですね。
中村(show)
===
標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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アマゾンで、アニメ関係の本を買ってくださる人もけっこういるんです。そ
れもけっこう高い本を。
アニメの原作になったマンガを買っているんじゃなくて、アニメの技術や製
作法の本。
ざっと列挙だけしておきます。いずれも買ってないし、未読なんですが、や
っぱプロの世界は違うなと思うことがあります。最初の「アニメーション教科
書」は、演技指導の本だというので、蒙を啓かれた思いがしました。
なるほど。上手に絵が描けるなんてのは、プロなら当たり前。その先、どう
演技させるかが勝負なのかと。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862460046/showshotcorne-22/
アニメーション教科書 (大型本)
Ed Hooks (著), 加藤 諒 (編集), 菅野 嘉則 (翻訳), 益田 英子 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766114221/showshotcorne-22/
アニメーターズ・サバイバルキット (大型本)
リチャード ウィリアムズ (著), Richard Williams (原著), 郷司 陽子 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/493900760X/showshotcorne-22/
テクスチャ教科書―Texture Imaging (単行本)
武田 哲也 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4948759457/showshotcorne-22/
人体のしくみ―CGデザイナーのためのグラフィックバイブル (CG world+
digital video special book) (大型本)
飯島 貴志 (著), CG WORLD編集部 (編集)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4948759635/showshotcorne-22/
アニメ作画のしくみ―キャラに命を吹き込もう! (CGWORLD SPECIAL BOOK) (大
型本)
尾沢 直志 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862670024/showshotcorne-22/
アニメ作画のしくみ〈2〉動物篇 (CG WORLD SPECIAL BOOK) (大型本)
尾澤 直志 (著), CGWORLD編集部 (編集)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4772600795/showshotcorne-22/
アニメーションの本―動く絵を描く基礎知識と作画の実際 (単行本)
アニメ6人の会 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766115686/showshotcorne-22/
誰でもわかる!アニメの基本バイブル 人物の動き編 (単行本)
奥田 誠治 (著), 村上 豊 (著), 宮尾 岳
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4861005787/showshotcorne-22/
アニメーションをはじめよう―動画見本115 (単行本)
鈴木 伸一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4274066878/showshotcorne-22/
FLASHアニメーション制作バイブル (大型本)
A.e.Suck (著)
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/30/3856565
NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
の続き。
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標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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> 日米の考え方や手法の違い、お互いとまどい、衝突し、苦労し、そしてお互
> いをなんとか認めるようになって、少しずつ、物事ができていく過程が非常に
> よくわかりますね。
日本は比較的文化背景が同一あるいは近似であるコミュニティばかりなので、
前提条件の「説明」が不要なんですよね。だから、異文化に対する説明を省い
たところから物語りが始められるし、背景やら考え方の説明も不要なんです。
ところが多民族国家であり、文化的に乖離しているコミュニティにも訴求し
なければ、アメリカでのヒットは難しい。子供向け番組でもアストロボーイの
勧善懲悪だけは通じるけど、微妙なアトムのロボットと人間との相剋なんぞは
単純にロボットは道具と割り切った考えをしている人々には理解不能でしょう。
日本の歴史の中では万物に神は宿るわけです。つまりは八百万の神。そして
そうした基盤は、ロボットという物質に対する精神性の希求と実存というとこ
ろにまで行き着く。アトムの悩みはそうした点にあります。
2001年宇宙の旅でHALが錯乱したのは、人間の持つ「嘘」の構造による
論理矛盾から引き起こされますが、実はアトムは完全にHALを凌駕していたり
します。これも実は日本特有のものなのかも知れません。
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たま@無精庵
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標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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ジャパニメーションを支えるワーキングプアについても
語ってくれたのかしら。原画と原画の間の画を描く人た
ち(動画さんだ)なんて、個人事業主で、一枚なんぼの
出来高制なんです。もちろん、数をこなせば収入は増え
るんだけど、質が悪いと仕事は来なくなるわけ。莫大な
製作予算は、広告代理店だの放送局を通るたびにピンハ
ネされて、現場に来るお金は笑っちゃうほど少ないの。
クリエイターがいなくちゃジャパニメーションはできな
いっつってんのに、ピンハネ屋のほうが儲かるんだよな
あ。
しかも、それでも制作費が高いとかで海外に製作丸投げ
なんてのもめずらしくない。
その辺は元社長のほうが詳しそうだから譲ろう。
ADSL不可の物件なもんだから、ずっと光だけど、NTTだ
から大した進歩はないね。料金とかインセンティブは
違ってるようだけど、スピードは昔のまんま。しかも、
VDSLだから、雷ノイズとかには弱いんだ。
スピードに困ることはないし、帯域制限されることも
ないけど、安く早くなってくれる分には大歓迎だね。
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つばめどん
===
標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
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>微妙なアトムのロボットと人間との相剋なんぞは単純にロボットは道具と割
り切った考えをしている人々には理解不能でしょう。
> 日本の歴史の中では万物に神は宿るわけです。つまりは八百万の神。
昔、日本の自動車工場などに産業ロボットが入り始めたとき、人間の姿とは
似ても似つかぬロボットに、「愛ちゃん」だとか「健太君」だとか、愛称をつ
けて一緒に働く仲間として迎えていたというのが、欧米先進国というかキリス
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とだったらしいですね。
それらの国の労働者の考えでは、ロボットは自分たちの職を奪う憎むべき敵
であって、愛称をつけたりするなど、もってのほかとのことでした。
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かげであるという説もよく言われていました。
実際、いま、ロボット研究で活躍している人は、子供の頃、アトムを読んだ
り、観たりしてその道に進んだ人も多いし、そのあとの世代はガンダムですね。
中村(show)
===
標題: Re: NHKスペシャル「日本とアメリカ 第2回「日本アニメ vs ハリウッド」
---
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れもけっこう高い本を。
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っぱプロの世界は違うなと思うことがあります。最初の「アニメーション教科
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飯島 貴志 (著), CG WORLD編集部 (編集)
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型本)
尾沢 直志 (著)
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尾澤 直志 (著), CGWORLD編集部 (編集)
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アニメ6人の会 (著)
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鈴木 伸一 (著)
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FLASHアニメーション制作バイブル (大型本)
A.e.Suck (著)
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