世田谷文学館の星新一展、行ってきました。 ― 2010年05月02日 21時07分01秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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昨日、世田谷文学館の星新一展に行ってきました。
素晴らしい。私、初めて観るものばかり、知らないことばかり。
星さんの下書きの字は、もう、あなた、非常識に小さいです。ほんとにごま
粒くらいの大きさの字でびっしり下書きしてある。あれにまず驚きました。
子供の頃に描いた絵や書いた文章やスクラップブックやら、いろいろありま
した。
星さんの作品は、中学か高校でショートショートを読み始め、以後、ショー
トショートばかりで、「人民は弱し 官吏は強し」「明治・父・アメリカ」
「祖父・小金井良精の記」を読んでおりませんので、お父さんとお祖父さんの
ことを、今回、初めて詳しく知りました。
特にお父さんは波瀾万丈ですね。設立した製薬会社、星製薬は大成功し、日
本産業のまさに星だったものの、あまりに自由な発想で大胆なので、大正時代
の日本の保守層ににらまれて潰されていく。その中で継いだ星さんの苦悩。
お父さんが、世界視察旅行に横浜港から豪華客船で出かける様子のフィルム
が上映されていましたが、小学校低学年の星さんが写っていました。その様子
だけでも、当時のお父さんが大変な実業家でお金持ちだったのがわかります。
星さんの声を初めて聴きました。講演の録音が聴けるのです。
空飛ぶ円盤研究会の会報や、伝説のSF同人誌「宇宙塵」の創刊号のマイクロ
フィルムや創刊当時の号も展示してありました。
星作品の表紙をたくさん手がけた真鍋博さんや和田誠さんのイラスト原画も
出ていました。
いま、星さんの本は、後藤貴志、片山若子、松本大洋といった人たちがイラ
ストを描いているのも、今回、初めて知りました。もう、中学、高校のころの
刷り込みだから、どうしても星新一の本=真鍋さんのイラストや和田さんのイ
ラストのイメージが抜けません。すみません。
そうそう。星さんのコレクションの1つとして、銀座のバー、まり花のコー
スターに著名人がサインを残していったものが展示してありました。
筒井さんのサインもありました。
それと、写真の中に、「筒井康隆の披露宴にて」というものがありました。
世田谷文学館が作った星新一展の本を買いましたが、59ページに、
筒井康隆「星さんについて、言い忘れていたことなど」
というエッセイが収録されていました。
星新一公式サイトの寄せ書きから転載と脚注が入っています。
タモリ「星新一先生が泣いた夜」も載っていました。泣いている星新一先生
を見たのは、あの夜の我々だけではないかと。
本やグッズ売場(ホシヅルの携帯ストラップなどもある)に、星さんの関連と
いうことなのか、なぜかコンピュータの歴史を写真と文章で解説した本があり
ました。ほんとに、星さんの本に混じって置いてあったのです。
それも元はドイツで出版された本。写真も見たことがないものがいくつかあ
って、これは貴重だなと。しかも、本来、3000円もするハードカバーなのに、
これまたなぜか、800円+税=840円で売られていたので、ソッコーで買いました。
星さんのお導きでしょう。
http://www.setabun.or.jp/
世田谷文学館
http://www.setabun.or.jp/exhibition/hoshi/
星新一展
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098166/showshotcorne-22/
人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098174/showshotcorne-22/
明治・父・アメリカ (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309407145/showshotcorne-22/
祖父・小金井良精の記 上 (河出文庫) (文庫)
星新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309407153/showshotcorne-22/
祖父・小金井良精の記 下 (河出文庫) (文庫)
星新一 (著)
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標題: Re: 世田谷文学館の星新一展、行ってきました。
---
また、思い出したので。
傑作「声の網」の着想を得たという、新聞記事の切り抜きが展示してありま
した。
日経新聞の囲み記事で、電話網が電子交換機によって刷新されていくことが
書いてある記事でした。
あの記事から、傑作「声の網」が生み出されるまでの過程を想像すると、知
的な能力とは何か、深く考えさせられますね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041303192/showshotcorne-22/
声の網 (角川文庫) (文庫)
星 新一 (著)
===
以下、作品集のリスト。
ショートショートは、傑作がありすぎて、どれもこれも代表作といっても
いいくらい。リストを作るのも大変なので、以下のものを並べてみた。
どれを読んでも、はずれはないはずだし、おれにだって書けそうと思えるのに、
決して書けない。そんな星新一文学のすごさがわかる。
なんか、もうね。センスが違いすぎる。あっち(星さん)が人間だとしたら、
こっち(おれ)は、猿未満。ま、それも当然。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098018/showshotcorne-22/
ボッコちゃん (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098026/showshotcorne-22/
ようこそ地球さん (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098336/showshotcorne-22/
ノックの音が (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098077/showshotcorne-22/
おのぞみの結末 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098182/showshotcorne-22/
おせっかいな神々 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410109814X/showshotcorne-22/
妄想銀行 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098220/showshotcorne-22/
だれかさんの悪夢 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098093/showshotcorne-22/
妖精配給会社 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
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昨日、世田谷文学館の星新一展に行ってきました。
素晴らしい。私、初めて観るものばかり、知らないことばかり。
星さんの下書きの字は、もう、あなた、非常識に小さいです。ほんとにごま
粒くらいの大きさの字でびっしり下書きしてある。あれにまず驚きました。
子供の頃に描いた絵や書いた文章やスクラップブックやら、いろいろありま
した。
星さんの作品は、中学か高校でショートショートを読み始め、以後、ショー
トショートばかりで、「人民は弱し 官吏は強し」「明治・父・アメリカ」
「祖父・小金井良精の記」を読んでおりませんので、お父さんとお祖父さんの
ことを、今回、初めて詳しく知りました。
特にお父さんは波瀾万丈ですね。設立した製薬会社、星製薬は大成功し、日
本産業のまさに星だったものの、あまりに自由な発想で大胆なので、大正時代
の日本の保守層ににらまれて潰されていく。その中で継いだ星さんの苦悩。
お父さんが、世界視察旅行に横浜港から豪華客船で出かける様子のフィルム
が上映されていましたが、小学校低学年の星さんが写っていました。その様子
だけでも、当時のお父さんが大変な実業家でお金持ちだったのがわかります。
星さんの声を初めて聴きました。講演の録音が聴けるのです。
空飛ぶ円盤研究会の会報や、伝説のSF同人誌「宇宙塵」の創刊号のマイクロ
フィルムや創刊当時の号も展示してありました。
星作品の表紙をたくさん手がけた真鍋博さんや和田誠さんのイラスト原画も
出ていました。
いま、星さんの本は、後藤貴志、片山若子、松本大洋といった人たちがイラ
ストを描いているのも、今回、初めて知りました。もう、中学、高校のころの
刷り込みだから、どうしても星新一の本=真鍋さんのイラストや和田さんのイ
ラストのイメージが抜けません。すみません。
そうそう。星さんのコレクションの1つとして、銀座のバー、まり花のコー
スターに著名人がサインを残していったものが展示してありました。
筒井さんのサインもありました。
それと、写真の中に、「筒井康隆の披露宴にて」というものがありました。
世田谷文学館が作った星新一展の本を買いましたが、59ページに、
筒井康隆「星さんについて、言い忘れていたことなど」
というエッセイが収録されていました。
星新一公式サイトの寄せ書きから転載と脚注が入っています。
タモリ「星新一先生が泣いた夜」も載っていました。泣いている星新一先生
を見たのは、あの夜の我々だけではないかと。
本やグッズ売場(ホシヅルの携帯ストラップなどもある)に、星さんの関連と
いうことなのか、なぜかコンピュータの歴史を写真と文章で解説した本があり
ました。ほんとに、星さんの本に混じって置いてあったのです。
それも元はドイツで出版された本。写真も見たことがないものがいくつかあ
って、これは貴重だなと。しかも、本来、3000円もするハードカバーなのに、
これまたなぜか、800円+税=840円で売られていたので、ソッコーで買いました。
星さんのお導きでしょう。
http://www.setabun.or.jp/
世田谷文学館
http://www.setabun.or.jp/exhibition/hoshi/
星新一展
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098166/showshotcorne-22/
人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098174/showshotcorne-22/
明治・父・アメリカ (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309407145/showshotcorne-22/
祖父・小金井良精の記 上 (河出文庫) (文庫)
星新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309407153/showshotcorne-22/
祖父・小金井良精の記 下 (河出文庫) (文庫)
星新一 (著)
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標題: Re: 世田谷文学館の星新一展、行ってきました。
---
また、思い出したので。
傑作「声の網」の着想を得たという、新聞記事の切り抜きが展示してありま
した。
日経新聞の囲み記事で、電話網が電子交換機によって刷新されていくことが
書いてある記事でした。
あの記事から、傑作「声の網」が生み出されるまでの過程を想像すると、知
的な能力とは何か、深く考えさせられますね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041303192/showshotcorne-22/
声の網 (角川文庫) (文庫)
星 新一 (著)
===
以下、作品集のリスト。
ショートショートは、傑作がありすぎて、どれもこれも代表作といっても
いいくらい。リストを作るのも大変なので、以下のものを並べてみた。
どれを読んでも、はずれはないはずだし、おれにだって書けそうと思えるのに、
決して書けない。そんな星新一文学のすごさがわかる。
なんか、もうね。センスが違いすぎる。あっち(星さん)が人間だとしたら、
こっち(おれ)は、猿未満。ま、それも当然。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098018/showshotcorne-22/
ボッコちゃん (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098026/showshotcorne-22/
ようこそ地球さん (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098336/showshotcorne-22/
ノックの音が (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098077/showshotcorne-22/
おのぞみの結末 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098182/showshotcorne-22/
おせっかいな神々 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410109814X/showshotcorne-22/
妄想銀行 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098220/showshotcorne-22/
だれかさんの悪夢 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101098093/showshotcorne-22/
妖精配給会社 (新潮文庫) (文庫)
星 新一 (著)
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2014年09月05日 10時13分56秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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世田谷文学館で絶賛開催中の「日本SF展、SFの国」に行ってきました
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世田谷文学館で絶賛開催中の「日本SF展、SFの国」に行ってきました
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