選挙前に都合の悪い数字は出さない!? ― 2005年09月04日 16時13分05秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
いま、昨日放送された朝日ニュースター、愛川欽也「パックインジャーナル」
の再放送で、萩原博子と森永卓郎が憤慨していました。
萩原博子の論点は、小泉郵政民営化はまやかし。
関連会社作り放題になって天下って、やり放題になるんじゃないかと。金は
官から民に流れるわけじゃなくて、ますます国有化民営会社たる郵政に金が流
れ込んでくるだろうと。いままで小泉は民に痛みを与えたけど、官僚には甘い
汁ばかり吸わせるようになってる。だから、小泉・竹中経済改革はよかったか
どうかといえば、一部の金持ちと官僚には非常によかったけど一般人には悪か
ったという話でした。
森永卓郎は、お得意の陰謀論的話。
6月の景気動向指数が100%になって、政府は景気の踊り場を脱して景気はよ
くなってるという話をしている。実は今年の1月も100%まで行ったが、2月は
50%以下に落ちてる。だから次の指数も50%以下になる可能性が高い。
でも、内閣府のホームページにいくと、通常、9月7日に発表される月例経
済報告の発表日時が未定になってる。これは、いま都合のいい数字を出して、
小泉・竹中改革で景気がよくなったとプロパガンダをしているのに、選挙前に
都合の悪い数字が出るとまずいのでおさえているんじゃないかと、一部では囁
かれていると。これはひどいよ、民主主義国家なのかという話をしていました。
実際、
http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei.html
に行くと、未定になってる。\(^O^)/
100年もつ年金になったと小泉と公明党が胸を張った年金改革法案も強行
的に成立させた翌日、数日後だっけ?に、出生率がさらに低くなっているとい
う数字が出て、都合の悪い数字を隠していた騒ぎになりましたよね。
そのまま、うやむやになりましたけど。\(^O^)/
選挙前に数字が出なかったら、今度もその手でしょうか。
ま、国民はいくらなめてもパフォーマンスで喜ばせておけばバカだからOKと
いう小泉・飯島手法がずっと通用してますから。\(^O^)/
そういえば、この前、政府の何省の統計でしたっけ。たしか2つの省が対象
だったんですが、調査を民間会社に委託していたらその会社がデータを捏造し
ちゃってて、次回の統計をいつ発表できるかどうかわからなくなってるという
ニュースがありましたよね。
おれ、2年前から半年くらいかな。スティグリッツ経済学をはじめ経済学関
係の本をあれこれ集中的に読んでいたときがあって、経済学がだめ学問で科学
からは程遠いと思ったのは、理論は未熟すぎて競馬の予想屋レベルということ
はさておいて、物理学をはじめ自然科学みたいにほんとに命がけで情熱と金を
かけて観測データを集めてないこと。
アンケートに答えるなんてことやってるんですもんね。家計の消費なんかの
調査も、あれ、みんな支出を書くのをいやがるので公務員に命令して書かせて
るなんて話もありますよね。
あと、何の指数でしたっけ。フジマキジャパンの藤巻健史さん。あの伊勢丹
の名バイヤーのあと、フクスケの社長になって、いま、イトーヨーカドーのデ
ザイン生活研究所に映った藤巻幸雄さんのお兄さん。東京市場の伝説のトレー
ダー。
彼が、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032176/showshotcorne-22/ref=nosim
藤巻健史著「藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義」(光文社新書)で、大
蔵省から送られてくるアンケートにテキトーに答えていた裏話を話してました。
そういうのって、統計の基礎データそのものの取り方がおかしい。理系からす
れば、実験データを都合のいいように捏造してOKという実験手法なんだもん。
経済学者、エコノミストは、物理学者、天文学者を少しは見習えって。
経済学は理論物理に比べれば、理論はニュートン力学以前なんだから、せめ
てデータを取るところくらいは、もっと死ぬ気でがんばらないと学問としても
信用されないよね。
ちなみに私、経済学部解体論を勝手に妄想の中で唱えてます。\(^O^)/
この本、去年読んだかな。新書としては分厚いけれど、すっごい面白いです。
為替やデリバティブの世界ってすごいね。理系の人は、これ、読んで興味も
って、数学的な話が知りたいなら、デリバティブ、ファイナンス理論、金融工
学の、ちゃんと数式が出てくる本を読むといいと思います。
数式が出る本といえば、野口悠紀雄氏が以前、週刊ダイヤモンドで書いてて
がっかりしたのは、金融工学の入門書を書いたが、結局、数式を使わなかった
と。営業から数式を使うとビジネスマンに売れないと強くいわれて断念したそ
うなんですが、えーっだよ。
著名経済学者で超整理法をはじめベストセラーライターでもある野口悠紀雄
が、そんなことでへなちょこになってどうするんだよ。ちゃんと数式出しても、
ちゃんと学ぶ気がある奴は読むって。
藤巻さんじゃないけど、日本の金融は世界の先端から10年、20年遅れと
いう現状を改善したいと野口さんも思っているはずなのに、いくら断腸の思い
とはいえ、納得しがたいね。少しでも裾野を増やさないといけないのに。
理系のみなさん。みなさんの能力と数学力があれば、金融工学ばっちりです。
そして非常に面白いです。マクロ経済学はぼくにはなんかつまんなかったです。
でも、ミクロや金融工学技術はなかなか面白いです。チャレンジしてみると、
資産運用にも役立つだろうし、学生なら就職先も広がるかも。
で、理解したら、ぼくに教えてください。\(^O^)/
もっとも藤巻さんの前述の書は、金融工学なんて難しい話はやらない。現場
のトレーディングで使うツボだけ教えるという集中講義ですけどね。
ああ、スティグリッツ経済学のことも書こうと思って、早2年?
同時期買った、
http://www.saiensu.co.jp/magazine-htm/spsk-200003.htm
数理科学別冊の「デリバティブの数理」
のことを書こうと思ってそのまま。
いま、検索したら、jouwa/salonの2003/12/15に、
--- ここから ---
東谷暁著「エコノミストは信用できるか」(文春新書)
これ、必読。竹中やら森永やら、テレビ東京のWBSやニュースステーショ
ンやその他の番組に出たり、雑誌に書いたりしている(していた)経済学者やア
ナリストなどエコノミストって、しゃべってるのを聞いても、書いているもの
を読んでも、口先だけの調子のいい連中ばかり、日本の経済学は烏合の衆、競
馬の予想屋レベルというおれの実感を実証的にはっきりと裏付けてくれた本で
す。
読むと驚くよ。ほんとこいつらテキトーな奴らだと。こんな連中使うテレビ
も雑誌も、そんな連中のご意見やら分析、予想やらをありがたがってるんだか
ら。
エコノミストの検証は必要ですよね。
--- ここまで ---
なんて書いていて、このころですね。著書の東谷氏に反論するメールをもらっ
ていて、紹介しようと思って、結局、2年ほったらかしですね。すみません。
必読書として推薦したい「Practical Common Lisp」とその他プログラミン
グ言語の話題を書いたら、書く?
「Practical Common Lisp」のこと、書こうと思ってもう10日経ってるも
んね。\(^O^)/
とりあえず、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1590592395/showshotcorne-22/ref=nosim
Peter Seibel著「Practical Common Lisp」(Apress)
は、プログラマ、ソフトウェア技術者必読。
優秀なLisperの発想、着眼点、Lisp流の抽象化が何より面白い。
MP3のストリーミングサーバを作り、それにアクセスするウェブアプリを作
るという実践的プログラミングの中で、それらとCommon Lispの概略を紹介し
ている筆捌きが見事。
いまはこれだけで、すみません。
---
いま、昨日放送された朝日ニュースター、愛川欽也「パックインジャーナル」
の再放送で、萩原博子と森永卓郎が憤慨していました。
萩原博子の論点は、小泉郵政民営化はまやかし。
関連会社作り放題になって天下って、やり放題になるんじゃないかと。金は
官から民に流れるわけじゃなくて、ますます国有化民営会社たる郵政に金が流
れ込んでくるだろうと。いままで小泉は民に痛みを与えたけど、官僚には甘い
汁ばかり吸わせるようになってる。だから、小泉・竹中経済改革はよかったか
どうかといえば、一部の金持ちと官僚には非常によかったけど一般人には悪か
ったという話でした。
森永卓郎は、お得意の陰謀論的話。
6月の景気動向指数が100%になって、政府は景気の踊り場を脱して景気はよ
くなってるという話をしている。実は今年の1月も100%まで行ったが、2月は
50%以下に落ちてる。だから次の指数も50%以下になる可能性が高い。
でも、内閣府のホームページにいくと、通常、9月7日に発表される月例経
済報告の発表日時が未定になってる。これは、いま都合のいい数字を出して、
小泉・竹中改革で景気がよくなったとプロパガンダをしているのに、選挙前に
都合の悪い数字が出るとまずいのでおさえているんじゃないかと、一部では囁
かれていると。これはひどいよ、民主主義国家なのかという話をしていました。
実際、
http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei.html
に行くと、未定になってる。\(^O^)/
100年もつ年金になったと小泉と公明党が胸を張った年金改革法案も強行
的に成立させた翌日、数日後だっけ?に、出生率がさらに低くなっているとい
う数字が出て、都合の悪い数字を隠していた騒ぎになりましたよね。
そのまま、うやむやになりましたけど。\(^O^)/
選挙前に数字が出なかったら、今度もその手でしょうか。
ま、国民はいくらなめてもパフォーマンスで喜ばせておけばバカだからOKと
いう小泉・飯島手法がずっと通用してますから。\(^O^)/
そういえば、この前、政府の何省の統計でしたっけ。たしか2つの省が対象
だったんですが、調査を民間会社に委託していたらその会社がデータを捏造し
ちゃってて、次回の統計をいつ発表できるかどうかわからなくなってるという
ニュースがありましたよね。
おれ、2年前から半年くらいかな。スティグリッツ経済学をはじめ経済学関
係の本をあれこれ集中的に読んでいたときがあって、経済学がだめ学問で科学
からは程遠いと思ったのは、理論は未熟すぎて競馬の予想屋レベルということ
はさておいて、物理学をはじめ自然科学みたいにほんとに命がけで情熱と金を
かけて観測データを集めてないこと。
アンケートに答えるなんてことやってるんですもんね。家計の消費なんかの
調査も、あれ、みんな支出を書くのをいやがるので公務員に命令して書かせて
るなんて話もありますよね。
あと、何の指数でしたっけ。フジマキジャパンの藤巻健史さん。あの伊勢丹
の名バイヤーのあと、フクスケの社長になって、いま、イトーヨーカドーのデ
ザイン生活研究所に映った藤巻幸雄さんのお兄さん。東京市場の伝説のトレー
ダー。
彼が、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032176/showshotcorne-22/ref=nosim
藤巻健史著「藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義」(光文社新書)で、大
蔵省から送られてくるアンケートにテキトーに答えていた裏話を話してました。
そういうのって、統計の基礎データそのものの取り方がおかしい。理系からす
れば、実験データを都合のいいように捏造してOKという実験手法なんだもん。
経済学者、エコノミストは、物理学者、天文学者を少しは見習えって。
経済学は理論物理に比べれば、理論はニュートン力学以前なんだから、せめ
てデータを取るところくらいは、もっと死ぬ気でがんばらないと学問としても
信用されないよね。
ちなみに私、経済学部解体論を勝手に妄想の中で唱えてます。\(^O^)/
この本、去年読んだかな。新書としては分厚いけれど、すっごい面白いです。
為替やデリバティブの世界ってすごいね。理系の人は、これ、読んで興味も
って、数学的な話が知りたいなら、デリバティブ、ファイナンス理論、金融工
学の、ちゃんと数式が出てくる本を読むといいと思います。
数式が出る本といえば、野口悠紀雄氏が以前、週刊ダイヤモンドで書いてて
がっかりしたのは、金融工学の入門書を書いたが、結局、数式を使わなかった
と。営業から数式を使うとビジネスマンに売れないと強くいわれて断念したそ
うなんですが、えーっだよ。
著名経済学者で超整理法をはじめベストセラーライターでもある野口悠紀雄
が、そんなことでへなちょこになってどうするんだよ。ちゃんと数式出しても、
ちゃんと学ぶ気がある奴は読むって。
藤巻さんじゃないけど、日本の金融は世界の先端から10年、20年遅れと
いう現状を改善したいと野口さんも思っているはずなのに、いくら断腸の思い
とはいえ、納得しがたいね。少しでも裾野を増やさないといけないのに。
理系のみなさん。みなさんの能力と数学力があれば、金融工学ばっちりです。
そして非常に面白いです。マクロ経済学はぼくにはなんかつまんなかったです。
でも、ミクロや金融工学技術はなかなか面白いです。チャレンジしてみると、
資産運用にも役立つだろうし、学生なら就職先も広がるかも。
で、理解したら、ぼくに教えてください。\(^O^)/
もっとも藤巻さんの前述の書は、金融工学なんて難しい話はやらない。現場
のトレーディングで使うツボだけ教えるという集中講義ですけどね。
ああ、スティグリッツ経済学のことも書こうと思って、早2年?
同時期買った、
http://www.saiensu.co.jp/magazine-htm/spsk-200003.htm
数理科学別冊の「デリバティブの数理」
のことを書こうと思ってそのまま。
いま、検索したら、jouwa/salonの2003/12/15に、
--- ここから ---
東谷暁著「エコノミストは信用できるか」(文春新書)
これ、必読。竹中やら森永やら、テレビ東京のWBSやニュースステーショ
ンやその他の番組に出たり、雑誌に書いたりしている(していた)経済学者やア
ナリストなどエコノミストって、しゃべってるのを聞いても、書いているもの
を読んでも、口先だけの調子のいい連中ばかり、日本の経済学は烏合の衆、競
馬の予想屋レベルというおれの実感を実証的にはっきりと裏付けてくれた本で
す。
読むと驚くよ。ほんとこいつらテキトーな奴らだと。こんな連中使うテレビ
も雑誌も、そんな連中のご意見やら分析、予想やらをありがたがってるんだか
ら。
エコノミストの検証は必要ですよね。
--- ここまで ---
なんて書いていて、このころですね。著書の東谷氏に反論するメールをもらっ
ていて、紹介しようと思って、結局、2年ほったらかしですね。すみません。
必読書として推薦したい「Practical Common Lisp」とその他プログラミン
グ言語の話題を書いたら、書く?
「Practical Common Lisp」のこと、書こうと思ってもう10日経ってるも
んね。\(^O^)/
とりあえず、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1590592395/showshotcorne-22/ref=nosim
Peter Seibel著「Practical Common Lisp」(Apress)
は、プログラマ、ソフトウェア技術者必読。
優秀なLisperの発想、着眼点、Lisp流の抽象化が何より面白い。
MP3のストリーミングサーバを作り、それにアクセスするウェブアプリを作
るという実践的プログラミングの中で、それらとCommon Lispの概略を紹介し
ている筆捌きが見事。
いまはこれだけで、すみません。
コメント
_ 酔狂人 ― 2005年09月06日 05時32分11秒
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
トラックバック
_ 酔狂人の異説 - 2005年09月06日 05時10分27秒
選挙が終わるまでは、政府の都合の悪い、景気が悪くなっているという発表はさせないようにしているのではないかという話がある。 でも、内閣府のホームページにいくと、通常、9月7日に発表される月例経済報告の発表日時が未定になってる。これは、いま都合のいい数字を出して、小泉・竹中改革で景気がよくなったとプロパガンダをしているのに、選挙前に都合の悪い数字が出るとまずいのでおさえているんじゃないかと、一部では囁かれていると。これはひどいよ、民主主義国家なのかという話をしていました。 だが、そもそも、景気が悪くな ...
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2011年01月21日 06時12分39秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
すごいタイトルの本が売れてました。ありがとうございます。
http:/
---
すごいタイトルの本が売れてました。ありがとうございます。
http:/
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2011年07月18日 08時47分48秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105062719/showshotcorne-22/
ハイパーインフレ
---
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105062719/showshotcorne-22/
ハイパーインフレ
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2013年02月15日 06時30分09秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
アベノミクスの円安を世界から批判され始めたね。
輸出を有利に
---
アベノミクスの円安を世界から批判され始めたね。
輸出を有利に
経済学批判については、既にいくつものエントリを書いています。下記のページで書いているように主流派の経済学が前提としている供給曲線の考え自体、トヨタやセブン-イレブンのやり方と真っ向から対立しています。
http://d.hatena.ne.jp/suikyojin/20050714#p1