吉村さんからの残暑見舞い ― 2007年09月08日 23時02分27秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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管理工学研究所の社長でいまは引退された吉村さんからの残暑見舞いがあり
ました。
吉村さん、紹介が遅れてすみません。
--- ここから ---
正三郎君:
残暑お見舞い申し上げます.Show's Hot Corner 愛読しています.私の高校時
代の友人に宇宙論などの本が好きな男がいるので,Hot Cornerを見るよう紹介
しておきました.
IPA のメルマガSEC MAGAZINE(誰でも購読申込みできます)最近号にSECの鶴保
所長が下記を書いていたので,YouTubeをのぞいてみました.
>>この辺の事情については、Googleの技術者である鵜飼文敏氏が、Google
>>Developer Day Tokyoで大変フランクに講演されている。講演の内容は、「Google
>>にどういうメリットがあるかよりも、こういうものがあったら面白いなというソ
>>フトウェアを開発する」という基本的なコンセプトから始まって、開発スタイル、
>>情報共有、人事評価、上司との関係等、多岐にわたっているが、YouTube
>>(http://www.youtube.com/watch?v=pc-IQkVmOdI)で見ることができるので、
>>ぜひ一見されることをお勧めしたい。講演後の会場とのやり取りも面白い。
>>「ドキュメントを書かせるのによい方策はあるのか」「好きなことをやっても
>>よい20 %以外の80%の仕事はいやなこともあるのか」とか「上司は何をして
>>いるのか」等々の質問が出された。
>>鵜飼氏の回答は、「ドキュメントは自分のために必要だから書く」「80%の仕事
>>についてもやりたいことを主張する」「上司ほど多くプログラムを書いている」
>>等だが、要はGoogleの技術者は自分で判断できる自律した社会人だということだ
>>と思う。
「上司ほど多くプログラムを書いている」は凄いですね.ソフトハウスの鑑で
す.さすがGoogleと思いますが,これを読んだとき私は自分自身を振り返って
非常に恥ずかしく感じました.(もう手遅れではあるが.)
とっくにご存じかもしれませんが,この他にもGoogle はYoutube にGoogle
Developers Day Tokyoでのプレゼンビデオを沢山載せています.私はまだ鵜飼
氏のを数分見ただけですが結構面白そうです.
--- ここまで ---
宇宙論が好きなご友人には、ぜひ、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140812397/showshotcorne-22/
リサ・ランドール著, 塩原通緒訳「ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く」
を読むようお勧めください。
これ、個人的には、今年前半に読んだノンフィクションでベストです。もう
ちょっとちゃんとした感想を書こうと思って、ほかに面白い本をいろいろ読ん
でしまって、なかなか書けませんが。
去年は、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2005/08/05/40462
国家の罠
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104752010/showshotcorne-22/
佐藤優「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」(新潮社)
が個人的前半ベストと思ったら、年間でもベストでした。「ワープする宇宙」
もそうなる可能性が大きいです。
Googleが「上司ほど多くプログラムを書いている」のは、たしかに立派です
ね。
日本のソフトウェアが弱いのは、プログラミングやソフトウェアの専門教育
を受けていながら、自分でプログラムを書かない人間が多すぎる。そしてプロ
グラミングやソフトウェアの専門教育を受けてない人間がプログラムを書くこ
とが多すぎるからです。
大学のコンピュータサイエンスや情報工学を出ても、日本の大メーカーに入
ると、数年で外注管理などが主で、自分では手を汚してものを作らなくなる。
こういうのが、少なくともぼくの同期の世代では当たり前だったし、伝え聞く
ところによれば、いまでもそんなに変わらないんじゃないかと思います。きっ
と、手を動かしてコードを書くなんて、大メーカーでは出世の妨げなんでしょ
うね。
手を動かしている現場の連中は、基礎ができてないからなのか、次から次へ
とファッションのように出てくるどうでもいい技術の流行をキャッチアップす
るのが精一杯のことが多いように思います。これじゃ、ソフトウェアが強くな
るはずないですよね。
幸い、吉村さんのご薫陶よろしく、管理工学研究所出身のぼくや石野さんや
稲村さんは、いまでもがりがりコードを書いてます。もう50歳前後なのに。\(^O^)/
書いているからこそ、出来の悪さもわかって、中国人が書いてきたコードに
怒髪天を衝いたりしてます。^^;
そういえば、昔、プログラマ35歳定年説なんてのがありましたね。いま、ど
うなってるんでしょうか。
出世や大金持ちとは無縁なので、人生としていいのか悪いのかわかりません
が、楽しいのはたしかです。学生から最初に管理工学研究所に入って、吉村さ
んに出会って、いろんなことを教えていただき、経験もさせていただいたのは、
いま振り返ると、非常にラッキーでした。感謝しております。
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管理工学研究所の社長でいまは引退された吉村さんからの残暑見舞いがあり
ました。
吉村さん、紹介が遅れてすみません。
--- ここから ---
正三郎君:
残暑お見舞い申し上げます.Show's Hot Corner 愛読しています.私の高校時
代の友人に宇宙論などの本が好きな男がいるので,Hot Cornerを見るよう紹介
しておきました.
IPA のメルマガSEC MAGAZINE(誰でも購読申込みできます)最近号にSECの鶴保
所長が下記を書いていたので,YouTubeをのぞいてみました.
>>この辺の事情については、Googleの技術者である鵜飼文敏氏が、Google
>>Developer Day Tokyoで大変フランクに講演されている。講演の内容は、「Google
>>にどういうメリットがあるかよりも、こういうものがあったら面白いなというソ
>>フトウェアを開発する」という基本的なコンセプトから始まって、開発スタイル、
>>情報共有、人事評価、上司との関係等、多岐にわたっているが、YouTube
>>(http://www.youtube.com/watch?v=pc-IQkVmOdI)で見ることができるので、
>>ぜひ一見されることをお勧めしたい。講演後の会場とのやり取りも面白い。
>>「ドキュメントを書かせるのによい方策はあるのか」「好きなことをやっても
>>よい20 %以外の80%の仕事はいやなこともあるのか」とか「上司は何をして
>>いるのか」等々の質問が出された。
>>鵜飼氏の回答は、「ドキュメントは自分のために必要だから書く」「80%の仕事
>>についてもやりたいことを主張する」「上司ほど多くプログラムを書いている」
>>等だが、要はGoogleの技術者は自分で判断できる自律した社会人だということだ
>>と思う。
「上司ほど多くプログラムを書いている」は凄いですね.ソフトハウスの鑑で
す.さすがGoogleと思いますが,これを読んだとき私は自分自身を振り返って
非常に恥ずかしく感じました.(もう手遅れではあるが.)
とっくにご存じかもしれませんが,この他にもGoogle はYoutube にGoogle
Developers Day Tokyoでのプレゼンビデオを沢山載せています.私はまだ鵜飼
氏のを数分見ただけですが結構面白そうです.
--- ここまで ---
宇宙論が好きなご友人には、ぜひ、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140812397/showshotcorne-22/
リサ・ランドール著, 塩原通緒訳「ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く」
を読むようお勧めください。
これ、個人的には、今年前半に読んだノンフィクションでベストです。もう
ちょっとちゃんとした感想を書こうと思って、ほかに面白い本をいろいろ読ん
でしまって、なかなか書けませんが。
去年は、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2005/08/05/40462
国家の罠
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104752010/showshotcorne-22/
佐藤優「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」(新潮社)
が個人的前半ベストと思ったら、年間でもベストでした。「ワープする宇宙」
もそうなる可能性が大きいです。
Googleが「上司ほど多くプログラムを書いている」のは、たしかに立派です
ね。
日本のソフトウェアが弱いのは、プログラミングやソフトウェアの専門教育
を受けていながら、自分でプログラムを書かない人間が多すぎる。そしてプロ
グラミングやソフトウェアの専門教育を受けてない人間がプログラムを書くこ
とが多すぎるからです。
大学のコンピュータサイエンスや情報工学を出ても、日本の大メーカーに入
ると、数年で外注管理などが主で、自分では手を汚してものを作らなくなる。
こういうのが、少なくともぼくの同期の世代では当たり前だったし、伝え聞く
ところによれば、いまでもそんなに変わらないんじゃないかと思います。きっ
と、手を動かしてコードを書くなんて、大メーカーでは出世の妨げなんでしょ
うね。
手を動かしている現場の連中は、基礎ができてないからなのか、次から次へ
とファッションのように出てくるどうでもいい技術の流行をキャッチアップす
るのが精一杯のことが多いように思います。これじゃ、ソフトウェアが強くな
るはずないですよね。
幸い、吉村さんのご薫陶よろしく、管理工学研究所出身のぼくや石野さんや
稲村さんは、いまでもがりがりコードを書いてます。もう50歳前後なのに。\(^O^)/
書いているからこそ、出来の悪さもわかって、中国人が書いてきたコードに
怒髪天を衝いたりしてます。^^;
そういえば、昔、プログラマ35歳定年説なんてのがありましたね。いま、ど
うなってるんでしょうか。
出世や大金持ちとは無縁なので、人生としていいのか悪いのかわかりません
が、楽しいのはたしかです。学生から最初に管理工学研究所に入って、吉村さ
んに出会って、いろんなことを教えていただき、経験もさせていただいたのは、
いま振り返ると、非常にラッキーでした。感謝しております。
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