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Re: 堀晃「バビロニア・ウェーブ」「地球環」2007年05月13日 10時26分51秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 この前、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/05/06/1487020
Re: 堀晃「バビロニア・ウェーブ」「地球環」
で、「この世界をみると、バビロニア・ウェーブの設定がかわいくみえます」
などと書きました。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488722016/showshotcorne-22/
堀晃著「バビロニア・ウェーブ」
 まだ途中だったんです。昨日、読み終わりました。
 大バカ。恥ずかしいー。
 堀さん、すみません。
 さすが、堀さん。こんな、ものすごいこと考えていたんだ。いやあ、ラスト
では圧倒されましたね。
 ネタバレになるかもしれないけど、先日のサイエンスZEROの内容とも関係し
ているし。
 おれ、やっぱ、「バビロニア・ウェーブ」、長編、読んでなかったよ。
 いくらボケ倒すおれでも、この圧倒的な読後感、ラストの壮大さ、忘れるわ
けがないだろう。
 でも、忘れてたりして。^^;

 ちょっとだけ気になったこと。
 こっちの基地から、あっちの基地に行くじゃないですか。あのとき、バビロ
ニア・ウェーブの中を通ったのか、外周を迂回して行ったのか、矛盾した記述
がありますよね?
 82ページだと、外周を迂回するような記述ですが、121ページだと、中を通
ったかのような記述とかね。最後でどっちで行ったかわかるので、読者を混乱
させるための仕掛けだったのか。^^;
 あるいは、バビロニア・ウェーブのもたらす量子効果で、中を通ったし、同
時に外周を迂回したということなのかも。

 この作品、三人称小説だけど、26ページに、一瞬だけ、一人称小説になって
いるところがありますね。3行目の「私は視線を前方に戻してたずねた」。
 うっかりだと思うが、おれにとっては、異様な効果があったので、堀さんが
意図的に埋めた可能性も。気づく読者がどれだけいるか試した作家の出来心と
いう可能性。^^;
 筒井康隆さんは、初心者が小説を書くなら、まず、「おれ、私、ぼく」など
でその視点で書く一人称小説ではじめるのがいいという話をエッセイで書いて
いたと思うけど、一人称、三人称小説は、ありふれているし、わかるんです。
 一人称小説は自分の視点からの描写、三人称はいわゆる神の視点からの描写。
 でも、二人称小説は、どういう感じなのか、なかなか想像できないんですよ
ね。
 二人称小説もごく小数あるそうですし、形式的にいえばあなたの視点からの
描写になるんだろうけど、よくわからない。おれの想像通りのものだとすると、
制約も多く、書くのも大変だし、でも、すごく中途半端な感じがします。

 この前、WMAPが精密な宇宙の年齢を確定する前だから、宇宙の年齢が150億
年になっているのは、ご愛嬌だが、おれが、この5年くらいで勉強したような
最先端天文学の話も当たり前のように出てくる。たとえば、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2005/06/22/23970
「おれも天文学者だ」シリーズ第2弾
で紹介した、VLBI(Very Long Baseline Interferometryの略で、超長基線電波
干渉計)も出てくる。
 バビロニア・ウェーブの着想が1977年。短編の発表が1977年、長編発表が
1981年から1983年。単行本にまとまったのが1988年。
 ラストは、とってもいろんなことを考えましたね。インターネットのこと、
生命のこと、文明のこと、その他もろもろ。バビロニア・ウェーブは、そうい
うことなんだなと。
 30年前でこんなこと考えたんですね。人間の想像力はこんな先まで行けるん
ですね。

コメント

_ Kimball ― 2007年05月14日 10時08分11秒

相対性理論に縛られたまま(それが現実?)の宇宙SFというのに、
小生も最近ようやく「萌え」ています。\(^o^)/

「光秒」「光日」という語がやたらと「シブイ」((c)不肖宮嶋さん)と
感ずる今日このごろです。\(^o^)/

で、御館(正三郎)さま、こちらの作品はいかがでしょう?

「ウロボロスの波動」by 林 譲治さん
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%B3%A2%E5%8B%95-%E6%9E%97-%E8%AD%B2%E6%B2%BB/dp/4150308152
上記の続編「ストリンガーの沈黙」

とか、

「マッカンドルー航宙記」 by チャールズ・シェフィールドさん
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%BC%E8%88%AA%E5%AE%99%E8%A8%98-%E9%85%92%E4%BA%95-%E6%98%AD%E4%BC%B8/dp/4488693032/ref=sr_1_2/503-1247072-6043937?ie=UTF8&s=books&qid=1179104426&sr=1-2

その続編「太陽レンズの彼方へ」とか... \(^o^)/
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そうそう、こんなフリーソフトがあります。ご参考まで。

太陽近傍恒星クルーズソフト HippLiner
http://www.mtk.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/~handa/HippLiner.html

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ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 コメントの流れは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/04/11/3058782
宮本衛