XMLはHTMLからできたものではない ― 2007年01月07日 11時52分16秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://d.hatena.ne.jp/hujikojp/20061019/1161329425
で、
「HTMLがヘビーに使えるようになるために、不必要なものをそぎ落とし XML化
していったように」
と書いているが、歴史認識が大間違い。
XMLはHTMLからできたものではない。
SGMLからできたもの。
SGMLもXMLもマークアップ言語を作るためのメタ言語であることがわかって
ないから、こういう認識をもったのだろうか。
HTMLはSGMLで定義したマークアップ言語の1つ。つまり、SGMLのアプリケー
ションの1つ。
SGMLは仕様がでかいし、インターネットにふさわしくなかったので、不要な
ものをそぎ落として、XMLを作ったのが正しい歴史。
HTMLがSGMLのアプリケーションであるように、XHTMLはXMLにアプリケーショ
ン。XML登場以後、大量に発生したXMLベースのなんとかMLの類は、みな、XML
のアプリケーション。
よって、書くなら、
「SGMLがライトに使えるようになるために、不必要なものをそぎ落とし XML化
していったように」
が正しい。
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http://d.hatena.ne.jp/hujikojp/20061019/1161329425
で、
「HTMLがヘビーに使えるようになるために、不必要なものをそぎ落とし XML化
していったように」
と書いているが、歴史認識が大間違い。
XMLはHTMLからできたものではない。
SGMLからできたもの。
SGMLもXMLもマークアップ言語を作るためのメタ言語であることがわかって
ないから、こういう認識をもったのだろうか。
HTMLはSGMLで定義したマークアップ言語の1つ。つまり、SGMLのアプリケー
ションの1つ。
SGMLは仕様がでかいし、インターネットにふさわしくなかったので、不要な
ものをそぎ落として、XMLを作ったのが正しい歴史。
HTMLがSGMLのアプリケーションであるように、XHTMLはXMLにアプリケーショ
ン。XML登場以後、大量に発生したXMLベースのなんとかMLの類は、みな、XML
のアプリケーション。
よって、書くなら、
「SGMLがライトに使えるようになるために、不必要なものをそぎ落とし XML化
していったように」
が正しい。
コメント
_ UmiNa ― 2007年01月07日 13時19分45秒
_ pon ― 2007年01月07日 14時41分39秒
開発の過程はおっしゃるとおりですが、W3Cにおける規格制定の過程はまた別ではないでしょうか。
_ 中村(show) ― 2007年01月07日 18時56分05秒
>歴史認識と仕様の系譜をごっちゃになってますね。
いいえ、仕様の時系列を正しく認識すべきということです。
SGMLとXMLはメタ言語であり、HTMLはそのアプリケーションでしかないことがわからない人は、そういう間違った時系列で認識してしまうということです。
Cができて、C++ができました。途中、CでUnixを書きました。
だから、C++はUnixを改良して作ったものです。
こういう説明はデタラメでしょ。
>そう簡単に言い切れるほど両者の歴史は同じではありません。
かつてSGML屋であり、SGMLのパーサも書き、いまもXML屋であり、XMLの仕様が固まる前からXMLのパーサを書いたぼくは、そう簡単に言い切ります。たぶん、あなたより両者の歴史をよく知っていると思うし。
いいえ、仕様の時系列を正しく認識すべきということです。
SGMLとXMLはメタ言語であり、HTMLはそのアプリケーションでしかないことがわからない人は、そういう間違った時系列で認識してしまうということです。
Cができて、C++ができました。途中、CでUnixを書きました。
だから、C++はUnixを改良して作ったものです。
こういう説明はデタラメでしょ。
>そう簡単に言い切れるほど両者の歴史は同じではありません。
かつてSGML屋であり、SGMLのパーサも書き、いまもXML屋であり、XMLの仕様が固まる前からXMLのパーサを書いたぼくは、そう簡単に言い切ります。たぶん、あなたより両者の歴史をよく知っていると思うし。
_ UmiNa ― 2007年01月07日 20時48分47秒
奇遇ですね。私も、かつてSGML屋であり、SGMLのパーサを書くという機会はありませんでしたが、いくつかの開発に従事していました。
残念ながら、系譜については、ponさんの一言がすべてですね。
しかし、中村さんは SGMLやXMLを策定した側の意見を丸呑みしすぎているようですよ。
残念ながら、系譜については、ponさんの一言がすべてですね。
しかし、中村さんは SGMLやXMLを策定した側の意見を丸呑みしすぎているようですよ。
_ hujikojp ― 2007年01月08日 02時30分37秒
拙文を取り上げていただきありがたいのですが、どうも誤解があるようです。
HTMLがXMLになったといっているのではなく、「XML化してい」きXHTMLになったのです。
SGMLがXMLになったというのはおおむね賛同します。
HTMLがXMLになったといっているのではなく、「XML化してい」きXHTMLになったのです。
SGMLがXMLになったというのはおおむね賛同します。
_ 中村(show) ― 2007年01月08日 19時45分38秒
なるほど。
では、ponさんでもUmiNaさんでも他の方でもいいんですが、暇があれば、説明してください。
よろしくお願いします。
では、ponさんでもUmiNaさんでも他の方でもいいんですが、暇があれば、説明してください。
よろしくお願いします。
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時系列を重視するのが歴史的認識ではないでしょうか?
もちろん、HTMLから不要なモノをそぎ落としXML化したという意見には賛成しませんが。だからといって、そのような指摘の仕方はおかしい。
それに、SGMLから「そぎ落として」XML化にしたというのは、あまりにもXMLが生まれる経緯を無視した話であって、そう簡単に言い切れるほど両者の歴史は同じではありません。