加藤文元「物語 数学の歴史」 ― 2009年08月24日 00時14分45秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/14/4510753
オイラー、無限級数、ゼータ関数、リーマン、ラマヌジャン、ポアンカレ予想
でちょっと書いたが、羽田空港で、なんか読むものがないかと思って、買った
のが
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121020073/showshotcorne-22/
物語 数学の歴史―正しさへの挑戦 (中公新書) (新書)
加藤 文元 (著)
中央公論新社にある説明は
http://www.chuko.co.jp/new/2009/06/102007.html
をどうぞ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/07/04/4412062
「はじめての現代数学」・・・
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/01/4470442
はじめての現代数学、ハヤカワ文庫NF数理を愉しむシリーズ、じーもくん情報も
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415050346X/showshotcorne-22/
はじめての現代数学 (数理を愉しむ)シリーズ (ハヤカワ文庫NF) (文庫)
瀬山 士郎 (著)
を読んだ興奮もあって、本書を買った。
数学史なら、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/11/15/3928331
文藝春秋2008年12月号の本の特集
で名前を出した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/432001765X/showshotcorne-22/
カッツ 数学の歴史 (単行本)
ヴィクター・J. カッツ (著), Victor J. Katz (原著), 上野 健爾 (翻訳),
中根 美知代 (翻訳), 林 知宏 (翻訳), 佐藤 賢一 (翻訳), 中沢 聡 (翻訳),
三浦 伸夫 (翻訳), 高橋 秀裕 (翻訳), 大谷 卓史 (翻訳), 東 慎一郎 (翻訳)
があるけれど(本書「物語 数学の歴史」には、この本は、主要2次文献の一
つとして出てくる)、この本、2万円弱もする。数学史を知るには、必読書な
んだろうけれど、高い。^^;
与謝野大臣もこれを買ったら、読む前に大臣になったというから、おれもこ
れを買ったら読まなくても大臣になれると思うが、やっぱ、高いね。
ばかー。たった2万円で大臣の椅子が買えるなら安いもんだろ。
競馬、秋のG1で勝つしかないか。
またか、去年もジーワン、ジーワンといってただろ。それで、ワシワシ(ク
マゼミ)のことを書くといってて、結局、1年ほったらかしじゃないか、お前。
子供を預けてますので。\(^O^)/
のりピー、マンモス、らりピー。\(^O^)/
それで、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/01/4470442
はじめての現代数学、ハヤカワ文庫NF数理を愉しむシリーズ、じーもくん情報
も
を書くときに見つけたハヤカワ文庫NFの数理を愉しむシリーズにある
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502838/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと〈1〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502846/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと〈2〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502854/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと 3 (ハヤカワ文庫 NF285) (文庫)
E・T・ベル (著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
か、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502935/showshotcorne-22/
数学は科学の女王にして奴隷 1 《数理を愉しむ》シリーズ (ハヤカワ文庫 NF)
(文庫)
E・T・ベル (著), 河野 繁雄 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502943/showshotcorne-22/
数学は科学の女王にして奴隷〈2〉科学の下働きもまた楽しからずや (ハヤカ
ワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 河野 繁雄 (翻訳)
を買おうと思っていたが、空港の書店にあるような本ではない。
なにしろ、技術立国、科学立国といいながら、理系迫害、理系搾取の国、日
本だからな。
ちなみにベルの「数学をつくった人びと」は、以前、東京図書から上下で出
ていて、それについては、本書「物語 数学の歴史」の参考文献になっている。
というわけで、加藤文元「物語 数学の歴史」を買ってみた。
著者には失礼なことに、暇つぶしになればいいかくらいの気持ちであって、
全然期待してなかったが、読み始めたら面白くて止まらない。数学史を彩る天
才達の業績の解説を通じて、人間の知的探求心、情熱の歴史がよくわかる。
本書は、人名索引もあるし、参考文献も充実している。あるジャンルの入門
書でありながら、索引もつけず、参考文献も挙げないといった、すなわち、本
として体をなしてないビジネスパーソン向け安直新書とは、その点でも一線を
画している。
一応、西洋数学と東洋数学という便宜的な分け方もしてあって、地域、文化、
宗教、時代精神によって数学が発展していく原動力、方向性が違うこともよく
わかる。
現在、圧倒的に西洋数学の影響下にあるため、欧米の数学史の本では、中国
の数学や日本の数学である和算について述べてないようだが、日本人が書いた
本書では、よくページを割いている。関孝和(せき たかかず)、吉田光由(よし
だ みつよし)、建部賢弘(たけべ かたひろ)、松永良弼(まつなが よしすけ)な
どの名前も出てくる。
中国の数学では、古代中国の数学を集大成したものとして、「九章算術」と
いう本が紹介されている。ユークリッドの互除法など、いろんなことがわかっ
てたのね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/九章算術
には、本書でも出てくる劉徽による、紀元3世紀ころとしては世界最高精度の
円周率の話が書いてあるね。
和算については、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/12/14/2511887
和算本あれこれ
で紹介しているので、どうぞ。
西洋数学は、紆余曲折が激しい。エジプト、メソポタニア、ギリシアの数学
からイスラムの数学に行って、そこでインドや中国の数学も融合されて、それ
がヨーロッパに輸入され、浸透、発展していく過程がよくわかる。
東洋数学が中国での発展、それを輸入して独自に洗練した和算へと、割とス
トレートな展開だったのに比べ、西洋数学は、文化文明民族言語ぐちゃぐちゃ
の中で揉まれていろいろと吸収し、鍛えられて発展したのね。
それを支えた西洋数学の精神、美意識の話もたびたび言及がある。その代表
例は、演繹的アプローチ。
公理から論理を突き詰めていくこのアプローチは、実は自分の首を絞める羽
目になることもあるのね。
たとえば、ピタゴラス学派が発見した通約不可能性、要は無理数の発見です
が、これ、ピタゴラス学派の「万物は数である」という宗教的信念、この場合
の数は、自然数とその比だけ、すなわち有理数だけで世界は記述できるという
世界観にとっては、世界の破綻。
秘密結社だったピタゴラス学派は数学的発見も公表しておらず、他の人が書
き残したものがいまに伝わっているというが、仮に数学的発見を公表する連中
だったとしても、通約不可能性は、都合が悪すぎて、発見しても絶対黙ってい
たと思うね。
無限も、数学の歴史を通じて、ずっと自分で自分の首を絞めるようなものだ
ったのね。微積分での無限もそうだし、カントールの無限集合もそうだし。
ゲーデルの不完全性定理になると、ほんとに絞めて、ある意味、数学を殺し
てしまいましたね。\(^O^)/
ユークリッドの原論が演繹的アプローチによる書き方なので、西洋数学がず
っとこれなのかと思っていたが、著者によれば、数学の長い歴史を考えると、
ほんとにこのアプローチが威力を発揮したのは、爆発的にヨーロッパで数学が
発展する、現在よりたかだか数百年前からだろうという。
宗教の影響もあれこれ感じたけど、もう思い出せない。^^;
中国人は計算が得意で、ギリシア人は不得意だったのではないか。それで、
仮説演繹的な手法が開発されたのではないかという話もあったな。もちろん、
ギリシア人は死ぬほどヒマだったという説も大きな原因だっただろうという話
も出てきたなあ。
10進数位取りやら、表記法の重要性は大きいね。ユーザインターフェースが
いかに重要かということね。
アルキメデスの話は、本当にびっくり。紀元前3世紀に、ほとんど微積分に
到達しているのね。ニュートンやライプニッツが17世紀に再発見するまで、約
2000年もの長い間、アルキメデスの数学がほとんど忘れられていて、再発見さ
れなければならなかったということが、むしろ驚異的だというべきかと、著者
は書いている。
それで、思い出したのが、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/28/4030744
解読! アルキメデス写本、萌えよ 陸自学校
で、名前を出した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334962033/showshotcorne-22/
解読! アルキメデス写本 (単行本)
ウィリアム・ノエル (著), リヴィエル・ネッツ (著), 吉田晋治 (翻訳)
のこと。
この本は評判がよくて、アルキメデスの数学についてもかなりページを割い
て解説してあるというから、いずれ、ターゲットにせねなるまいて。
なにが、なるまいてだよ。
アルゴリズムの語源が、アラビアのアル=フワーリズミーという人名をラテ
ン語に訳すときに間違ってできたという話もあった。
これ、クヌースの本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475614411X/showshotcorne-22/
The Art of Computer Programming Volume1 Fundamental Algorithms Third
Edition 日本語版 (ASCII Addison Wesley Programming Series) (単行本)
ドナルド・E・クヌース (著), 有澤 誠 (編集), 和田 英一 (編集), 青木 孝
(翻訳), 筧 一彦 (翻訳), 鈴木 健一 (翻訳), 長尾 高弘 (翻訳)
に載ってました?
いま、本を見つけてくるのが大変なので確認できない。完璧主義のクヌース
先生のことだから、絶対載ってそうな気がするが。
ほかにも、人間が物事を理解するというのは、どういうことかに関わる深い話
がいろいろある。数学だけの話じゃないんですよね。
たびたび言及している脳と身体性のことです。
部分を集めただけでは、全体にならない。部分に分解して理解しても、それ
だけでは、全体を理解したことにはならないということにも関係している。
冗談半分で書いた
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/14/4510753
オイラー、無限級数、ゼータ関数、リーマン、ラマヌジャン、ポアンカレ予想
の無限級数の例をみよ。
将棋でいえば、局所戦術である手筋を知っていても、大局観が優れてないと
勝てない、強くなれないのと同じね。
認識がどう拡張されていくかということも、いろいろ考えさせられる。
その辺を書いていたら、例によって終わりそうになくなったので、この辺で
やめておく。
ということで、おれには、本書「物語 数学の歴史」は、時間潰し以上の存
在であって、非常によかった。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/14/4510753
オイラー、無限級数、ゼータ関数、リーマン、ラマヌジャン、ポアンカレ予想
でちょっと書いたが、羽田空港で、なんか読むものがないかと思って、買った
のが
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121020073/showshotcorne-22/
物語 数学の歴史―正しさへの挑戦 (中公新書) (新書)
加藤 文元 (著)
中央公論新社にある説明は
http://www.chuko.co.jp/new/2009/06/102007.html
をどうぞ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/07/04/4412062
「はじめての現代数学」・・・
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/01/4470442
はじめての現代数学、ハヤカワ文庫NF数理を愉しむシリーズ、じーもくん情報も
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415050346X/showshotcorne-22/
はじめての現代数学 (数理を愉しむ)シリーズ (ハヤカワ文庫NF) (文庫)
瀬山 士郎 (著)
を読んだ興奮もあって、本書を買った。
数学史なら、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/11/15/3928331
文藝春秋2008年12月号の本の特集
で名前を出した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/432001765X/showshotcorne-22/
カッツ 数学の歴史 (単行本)
ヴィクター・J. カッツ (著), Victor J. Katz (原著), 上野 健爾 (翻訳),
中根 美知代 (翻訳), 林 知宏 (翻訳), 佐藤 賢一 (翻訳), 中沢 聡 (翻訳),
三浦 伸夫 (翻訳), 高橋 秀裕 (翻訳), 大谷 卓史 (翻訳), 東 慎一郎 (翻訳)
があるけれど(本書「物語 数学の歴史」には、この本は、主要2次文献の一
つとして出てくる)、この本、2万円弱もする。数学史を知るには、必読書な
んだろうけれど、高い。^^;
与謝野大臣もこれを買ったら、読む前に大臣になったというから、おれもこ
れを買ったら読まなくても大臣になれると思うが、やっぱ、高いね。
ばかー。たった2万円で大臣の椅子が買えるなら安いもんだろ。
競馬、秋のG1で勝つしかないか。
またか、去年もジーワン、ジーワンといってただろ。それで、ワシワシ(ク
マゼミ)のことを書くといってて、結局、1年ほったらかしじゃないか、お前。
子供を預けてますので。\(^O^)/
のりピー、マンモス、らりピー。\(^O^)/
それで、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/01/4470442
はじめての現代数学、ハヤカワ文庫NF数理を愉しむシリーズ、じーもくん情報
も
を書くときに見つけたハヤカワ文庫NFの数理を愉しむシリーズにある
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502838/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと〈1〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502846/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと〈2〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502854/showshotcorne-22/
数学をつくった人びと 3 (ハヤカワ文庫 NF285) (文庫)
E・T・ベル (著), 田中 勇 (翻訳), 銀林 浩 (翻訳)
か、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502935/showshotcorne-22/
数学は科学の女王にして奴隷 1 《数理を愉しむ》シリーズ (ハヤカワ文庫 NF)
(文庫)
E・T・ベル (著), 河野 繁雄 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150502943/showshotcorne-22/
数学は科学の女王にして奴隷〈2〉科学の下働きもまた楽しからずや (ハヤカ
ワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (文庫)
E.T. ベル (著), Eric Temple Bell (原著), 河野 繁雄 (翻訳)
を買おうと思っていたが、空港の書店にあるような本ではない。
なにしろ、技術立国、科学立国といいながら、理系迫害、理系搾取の国、日
本だからな。
ちなみにベルの「数学をつくった人びと」は、以前、東京図書から上下で出
ていて、それについては、本書「物語 数学の歴史」の参考文献になっている。
というわけで、加藤文元「物語 数学の歴史」を買ってみた。
著者には失礼なことに、暇つぶしになればいいかくらいの気持ちであって、
全然期待してなかったが、読み始めたら面白くて止まらない。数学史を彩る天
才達の業績の解説を通じて、人間の知的探求心、情熱の歴史がよくわかる。
本書は、人名索引もあるし、参考文献も充実している。あるジャンルの入門
書でありながら、索引もつけず、参考文献も挙げないといった、すなわち、本
として体をなしてないビジネスパーソン向け安直新書とは、その点でも一線を
画している。
一応、西洋数学と東洋数学という便宜的な分け方もしてあって、地域、文化、
宗教、時代精神によって数学が発展していく原動力、方向性が違うこともよく
わかる。
現在、圧倒的に西洋数学の影響下にあるため、欧米の数学史の本では、中国
の数学や日本の数学である和算について述べてないようだが、日本人が書いた
本書では、よくページを割いている。関孝和(せき たかかず)、吉田光由(よし
だ みつよし)、建部賢弘(たけべ かたひろ)、松永良弼(まつなが よしすけ)な
どの名前も出てくる。
中国の数学では、古代中国の数学を集大成したものとして、「九章算術」と
いう本が紹介されている。ユークリッドの互除法など、いろんなことがわかっ
てたのね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/九章算術
には、本書でも出てくる劉徽による、紀元3世紀ころとしては世界最高精度の
円周率の話が書いてあるね。
和算については、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/12/14/2511887
和算本あれこれ
で紹介しているので、どうぞ。
西洋数学は、紆余曲折が激しい。エジプト、メソポタニア、ギリシアの数学
からイスラムの数学に行って、そこでインドや中国の数学も融合されて、それ
がヨーロッパに輸入され、浸透、発展していく過程がよくわかる。
東洋数学が中国での発展、それを輸入して独自に洗練した和算へと、割とス
トレートな展開だったのに比べ、西洋数学は、文化文明民族言語ぐちゃぐちゃ
の中で揉まれていろいろと吸収し、鍛えられて発展したのね。
それを支えた西洋数学の精神、美意識の話もたびたび言及がある。その代表
例は、演繹的アプローチ。
公理から論理を突き詰めていくこのアプローチは、実は自分の首を絞める羽
目になることもあるのね。
たとえば、ピタゴラス学派が発見した通約不可能性、要は無理数の発見です
が、これ、ピタゴラス学派の「万物は数である」という宗教的信念、この場合
の数は、自然数とその比だけ、すなわち有理数だけで世界は記述できるという
世界観にとっては、世界の破綻。
秘密結社だったピタゴラス学派は数学的発見も公表しておらず、他の人が書
き残したものがいまに伝わっているというが、仮に数学的発見を公表する連中
だったとしても、通約不可能性は、都合が悪すぎて、発見しても絶対黙ってい
たと思うね。
無限も、数学の歴史を通じて、ずっと自分で自分の首を絞めるようなものだ
ったのね。微積分での無限もそうだし、カントールの無限集合もそうだし。
ゲーデルの不完全性定理になると、ほんとに絞めて、ある意味、数学を殺し
てしまいましたね。\(^O^)/
ユークリッドの原論が演繹的アプローチによる書き方なので、西洋数学がず
っとこれなのかと思っていたが、著者によれば、数学の長い歴史を考えると、
ほんとにこのアプローチが威力を発揮したのは、爆発的にヨーロッパで数学が
発展する、現在よりたかだか数百年前からだろうという。
宗教の影響もあれこれ感じたけど、もう思い出せない。^^;
中国人は計算が得意で、ギリシア人は不得意だったのではないか。それで、
仮説演繹的な手法が開発されたのではないかという話もあったな。もちろん、
ギリシア人は死ぬほどヒマだったという説も大きな原因だっただろうという話
も出てきたなあ。
10進数位取りやら、表記法の重要性は大きいね。ユーザインターフェースが
いかに重要かということね。
アルキメデスの話は、本当にびっくり。紀元前3世紀に、ほとんど微積分に
到達しているのね。ニュートンやライプニッツが17世紀に再発見するまで、約
2000年もの長い間、アルキメデスの数学がほとんど忘れられていて、再発見さ
れなければならなかったということが、むしろ驚異的だというべきかと、著者
は書いている。
それで、思い出したのが、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/28/4030744
解読! アルキメデス写本、萌えよ 陸自学校
で、名前を出した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334962033/showshotcorne-22/
解読! アルキメデス写本 (単行本)
ウィリアム・ノエル (著), リヴィエル・ネッツ (著), 吉田晋治 (翻訳)
のこと。
この本は評判がよくて、アルキメデスの数学についてもかなりページを割い
て解説してあるというから、いずれ、ターゲットにせねなるまいて。
なにが、なるまいてだよ。
アルゴリズムの語源が、アラビアのアル=フワーリズミーという人名をラテ
ン語に訳すときに間違ってできたという話もあった。
これ、クヌースの本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475614411X/showshotcorne-22/
The Art of Computer Programming Volume1 Fundamental Algorithms Third
Edition 日本語版 (ASCII Addison Wesley Programming Series) (単行本)
ドナルド・E・クヌース (著), 有澤 誠 (編集), 和田 英一 (編集), 青木 孝
(翻訳), 筧 一彦 (翻訳), 鈴木 健一 (翻訳), 長尾 高弘 (翻訳)
に載ってました?
いま、本を見つけてくるのが大変なので確認できない。完璧主義のクヌース
先生のことだから、絶対載ってそうな気がするが。
ほかにも、人間が物事を理解するというのは、どういうことかに関わる深い話
がいろいろある。数学だけの話じゃないんですよね。
たびたび言及している脳と身体性のことです。
部分を集めただけでは、全体にならない。部分に分解して理解しても、それ
だけでは、全体を理解したことにはならないということにも関係している。
冗談半分で書いた
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/08/14/4510753
オイラー、無限級数、ゼータ関数、リーマン、ラマヌジャン、ポアンカレ予想
の無限級数の例をみよ。
将棋でいえば、局所戦術である手筋を知っていても、大局観が優れてないと
勝てない、強くなれないのと同じね。
認識がどう拡張されていくかということも、いろいろ考えさせられる。
その辺を書いていたら、例によって終わりそうになくなったので、この辺で
やめておく。
ということで、おれには、本書「物語 数学の歴史」は、時間潰し以上の存
在であって、非常によかった。
府中市中河原のパン屋フラッグスのつばめ ― 2009年08月24日 00時17分28秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/03/19/294323
府中市中河原のパン屋さん、FLAGS
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/28/345011
府中市中河原のパン屋さん、FLAGS その2
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/06/06/3564221
フラッグス・デザイン作品展
など、何度か紹介してきた府中市中河原のパン屋フラッグス。
今年も感謝祭のワンコインセールに行って、並んでパンをたくさん買い込み
ましたが、ふと、今日、思い出したのが、つばめ。
上記、「フラッグス・デザイン作品展」でもつばめのことを書いていますが、
今日、フラッグスのブログをみて、びっくり。
今年の商工祭りに出店していたんですね。ブログをチェックしておらず、商
工祭りそのものにも行ってない。^^;
そうそう、つばめのこと。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-152.html
お知らせ
をみると、今年も無事巣立ったようです。よかったよかったと思ったら、
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-150.html
サプライズ
をみると、5羽いたのが4羽に。自然界は厳しいとのこと。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-147.html
つばめさん
の2009/07/09には、卵が孵化したんだね。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-142.html
北海道フェア
の2009/06/21に巣を作ったんですね。
でも、ブログの時系列をみると、このつばめたちの前に、2009/06/02に、別
のつばめが巣を作っていたらしい。しかも、カラスにさらわれてしまってます(泣)。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-137.html
6周年感謝祭
をどうぞ。
その前の2009/05/30には、つばめが大きくなっているのが報告されています。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-136.html
雨の日セール
2009/05/18には、つばめの姿があります。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-134.html
つばめさん
2009/05/11に、卵が孵化したようです。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-132.html
つばめさん
やってきたのは、2009/03/22のころのようです。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-123.html
お知らせ
つまり、第一弾のつばめたちは、みんなカラスに食われ、さらに第2弾の5
羽のうち、1羽はカラスに食われたということなんでしょうか。
厳しいなあ。
http://iwa.que.ne.jp/cgi/tokusen_naka/nakagawara.cgi?mode=shop&no=174
FLAGS(フラッグベーカリー)
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/03/19/294323
府中市中河原のパン屋さん、FLAGS
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/28/345011
府中市中河原のパン屋さん、FLAGS その2
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/06/06/3564221
フラッグス・デザイン作品展
など、何度か紹介してきた府中市中河原のパン屋フラッグス。
今年も感謝祭のワンコインセールに行って、並んでパンをたくさん買い込み
ましたが、ふと、今日、思い出したのが、つばめ。
上記、「フラッグス・デザイン作品展」でもつばめのことを書いていますが、
今日、フラッグスのブログをみて、びっくり。
今年の商工祭りに出店していたんですね。ブログをチェックしておらず、商
工祭りそのものにも行ってない。^^;
そうそう、つばめのこと。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-152.html
お知らせ
をみると、今年も無事巣立ったようです。よかったよかったと思ったら、
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-150.html
サプライズ
をみると、5羽いたのが4羽に。自然界は厳しいとのこと。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-147.html
つばめさん
の2009/07/09には、卵が孵化したんだね。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-142.html
北海道フェア
の2009/06/21に巣を作ったんですね。
でも、ブログの時系列をみると、このつばめたちの前に、2009/06/02に、別
のつばめが巣を作っていたらしい。しかも、カラスにさらわれてしまってます(泣)。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-137.html
6周年感謝祭
をどうぞ。
その前の2009/05/30には、つばめが大きくなっているのが報告されています。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-136.html
雨の日セール
2009/05/18には、つばめの姿があります。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-134.html
つばめさん
2009/05/11に、卵が孵化したようです。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-132.html
つばめさん
やってきたのは、2009/03/22のころのようです。
http://flagsbakery.blog109.fc2.com/blog-entry-123.html
お知らせ
つまり、第一弾のつばめたちは、みんなカラスに食われ、さらに第2弾の5
羽のうち、1羽はカラスに食われたということなんでしょうか。
厳しいなあ。
http://iwa.que.ne.jp/cgi/tokusen_naka/nakagawara.cgi?mode=shop&no=174
FLAGS(フラッグベーカリー)
テレビは最近、BPOから勧告をよく受けてますね ― 2009年08月24日 00時35分07秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090730/biz0907302246024-n1.htm
自転車操業、現場は「手足」…バンキシャ!虚報を糾弾
http://www.asahi.com/national/update/0809/TKY200908090110.html
TBS「サンジャポ」、番組内で謝罪 BPOの勧告受け
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090808k0000m040015000c.html
BPO:田原総一朗氏発言、審理入り決定
テレビ局の社員が日本一の高給取りで、ピンハネばかりで、実際に番組を作
っている制作プロダクションが薄給にあえいでいる構造が改革ないと、直らな
いと思うけどね。
テレビって、どこまでも嘘っぽい業界ですよね。
新聞やテレビの連中、格差問題を論じたり、キヤノンやらの大企業の偽装派
遣や下請けいじめを報道するなら、お前らも大企業であり、同じことをやって
きたのに、自分のことを報道しろってつっこまれたら、返す言葉がないよね。
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http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090730/biz0907302246024-n1.htm
自転車操業、現場は「手足」…バンキシャ!虚報を糾弾
http://www.asahi.com/national/update/0809/TKY200908090110.html
TBS「サンジャポ」、番組内で謝罪 BPOの勧告受け
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090808k0000m040015000c.html
BPO:田原総一朗氏発言、審理入り決定
テレビ局の社員が日本一の高給取りで、ピンハネばかりで、実際に番組を作
っている制作プロダクションが薄給にあえいでいる構造が改革ないと、直らな
いと思うけどね。
テレビって、どこまでも嘘っぽい業界ですよね。
新聞やテレビの連中、格差問題を論じたり、キヤノンやらの大企業の偽装派
遣や下請けいじめを報道するなら、お前らも大企業であり、同じことをやって
きたのに、自分のことを報道しろってつっこまれたら、返す言葉がないよね。
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