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裁判で問われる証言と記憶の心理学2009年04月01日 02時48分06秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/03/26/4204375
日経サイエンス2009年5月号
の続きでもある。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001US5R5O/showshotcorne-22/
日経サイエンス2009年5月号
の西島和彦先生、小柴昌俊先生の話は、世界的物理学者たちの人間くさいエピ
ソードも随所にあってとても面白く、現代物理学の歴史の裏側に興味がある人
は必読ですが、この号で、一番衝撃を受けたのは、
連載「茂木健一郎と愉しむ科学のクオリア」の「裁判で問われる証言と記憶の
心理学/高木光太郎(青山学院大学)」です。
 もうすぐ一般国民も裁判に参加する裁判員制度が始まりますが、この対談を
読むとあまりに危ういですね。

 高木光太郎先生は、供述調書を心理学的に分析する供述心理学をやっている
人で、警察官の供述調書の作り方の問題もあるけれど、質問の仕方や手法全体
も問題ですね。
 現状のやり方では、とりわけ、子供や知的障碍者が事件に巻き込まれたり、
被疑者になったりしたときは問題ですね。それで最近、取り調べの様子を全部
録画、録音せよという話になってるのね。
 知的障碍者は、どんな質問でも、「うんうん」などと肯定してしまう傾向が
あると思うので(うちの子も小さいときは必ずそうだった)ので、
「お腹が減った?」「うん」
「お腹は減ってないよね?」「うん」
 どっちも、「うん」になっちゃうんです。だから、訊き方をよく考えて、質
問しないとなかなか本心がわからなかった。そういう訊き方のテクニックやガ
イドラインが日本にはない。英国はMOGPというガイドラインがちゃんとあって、
警察官はこれに従って訊くそうです。しかも、全部、録音されている。
 どんな質問にも「うん」と言ってしまう傾向。これが子供や知的障碍者だけ
かというと、日本独自の長時間による拘束でぎりぎり締め上げられると、早く
逃げ出したいから、大人でも何でも「うん」と答える精神状態になっちゃう。
これが冤罪を生むわけですね。

 それから、いかに記憶や証言が当てにならないか。現在のままで裁判員制度
が始まると新たな冤罪を作る可能性も大きいんじゃないかと感じました。特に
裁判官が裁判員の議論を誘導してしまうと。最後は、とにかく同調しちゃえと
いう傾向が出るようですね。
 高木さんによれば、それを防ぐには、「裁判のデザイン自体を考える必要が
あると。質問の仕方から席の座らせ方、資料の配り方まで、あらゆる面で緻密
な設計が必要です」
 裁判官のトレーニングもきわめて重要で、高木さんは、ロースクールで「裁
判で求められている精密さというのは、飛行機を飛ばすのと同じだと考えてほ
しい」と力説しているそうです。
 あれだけの部品を使う飛行機を安全に飛ばすにはどれだけの努力が日々行な
われているか。一歩間違えると大惨事。もし、それが起きたら、事故調査委員
会を立ち上げて、徹底分析して、教訓を生かす。「人間の人生や安全にかかわ
る仕事をしている人たちは必ず自分たちでそうしている。裁判も同じように考
えてほしい、と」
 それほど精密さが要求される裁判に、もうすぐ我々一般国民も参加してしま
います。大丈夫かと思うでしょ、これ。おれ個人、全然、大丈夫じゃない。お
れ、めんどくさいから、もうみんな無罪にしちゃう。\(^O^)/

 供述調書の心理分析のパイオニアは、浜田寿美男奈良女子大学教授だそうで
す。
 浜田先生は、
--- ここから ---
1974年に兵庫県西宮市の知的障害者施設で子どもが亡くなって、保育士が逮捕
された甲山(かぶとやま)事件というのがあります。当時20代で逮捕された女性
は、ずっと無実を主張しつづけて、25年かかって無罪の判決が出た冤罪事件で
す。目撃者が子どもだけということもあって、証言の信憑性が焦点になりまし
たが、浜田さんは供述の変化が取り調べの圧力によるものであることを鮮やか
な分析手法で示し、裁判に大きな影響を与えました。
--- ここまで ---
だそうです。

 もっと詳しい話は、日経サイエンスの対談を読んでほしいのですが、それ以
外の参考文献を調べました。いずれも未読ですが、入手しやすい手頃な価格の
参考書を挙げておきます。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121018478/showshotcorne-22/
証言の心理学―記憶を信じる、記憶を疑う (中公新書) (新書)
高木 光太郎 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400430721X/showshotcorne-22/
自白の心理学 (岩波新書) (新書)
浜田 寿美男 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582852262/showshotcorne-22/
取調室の心理学 (平凡社新書) (新書)
浜田 寿美男 (著)

 ところで、高木光太郎先生の顔写真をみると、インターネットのセキュリテ
ィで有名な高木浩光さんの顔とどことなく似ている気がしました。どちらも名
前に光が入っているし、兄弟や親戚ということはないんでしょうか。

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ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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