ジョージ・ソロス「ソロスの講義録 資本主義の呪縛を超えて」 ― 2010年08月24日 09時45分44秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062161494/showshotcorne-22/
ソロスの講義録 資本主義の呪縛を超えて [単行本]
ジョージ・ソロス (著), 徳川 家広 (翻訳)
の感想を簡単に。
ジョージ・ソロスの考え方がよくわかる。透徹している。
さすが、ナチスの監視下で生きるか死ぬかの時代を生き抜き、生き馬の目を
抜く市場で大儲けした投資家だけならではと思いました。
日本の経済学者、エコノミストやらとは、覚悟のほどが違う。連中、競馬の
予想屋レベルのことをビジネス誌やビジネス書で書き散らして、その責任など
取らないもんね。命がけじゃないだもん。楽な商売。それに引っかかるカモリ
ーマンというバカがいっぱいいて、金になるんだから、ますます楽な商売。
ソロスの主張は、「再帰性」というのがキーワード、キーコンセプトの1つ
だが、これ、プログラマにはわかりやすい。
要は、メタプログラミグ、リフレクションのこと。システム内に取り込まれ
ている自分によってシステムが変動し、それによってまた自分が変動するとい
う考え方。
自己言及ですね。Lispですね、ゲーデル・エッシャー・バッハですね。\(^O^)/
つまり、経済学など社会的な学問が自然科学の法則性、予測性をもってない
のは、理論が社会に影響し、理論通りにならなくなるから。
下世話な言い方にすると、経済学者は、市場は外部から客観的に観測できる
と思って理論を組み立てているのがバカ。だから、経済学者は市場で儲けられ
ないといったところ。
間違いがあるとすると、量子力学についての部分か。ハイゼンベルグの不確
定性原理の説明や理論によって量子の動きが変わるわけではないといった部分
はいいとしても、量子の世界では観測問題が出てくるので、結局システム内の
存在がシステムの観測に影響するといった問題はありますね。
その他、ソロスがブッシュ政権に徹底的に反旗を翻した理由もわかるし、中
国の今後、ユーロの話なども出てきます。
関連して読んでみると面白いのは、この辺かな。これらの本の感想は、後述
の関連エントリにあります。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478001251/showshotcorne-22/
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 [ハードカバー]
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478008884/showshotcorne-22/
ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質 [ハードカバー]
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492654178/showshotcorne-22/
禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン (単行本)
ベノワ・B・マンデルブロ (著), リチャード・L・ハドソン (著), 高安 秀樹
(翻訳), 雨宮 絵理 (翻訳), 高安 美佐子 (翻訳), 冨永 義治 (翻訳),
山崎和子 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4826901259/showshotcorne-22/
ダグラス・R. ホフスタッター著, 野崎昭弘, 柳瀬尚紀, はやしはじめ訳「ゲ
ーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版」
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2010/06/21/5173803
ジョージ・ソロスの新刊
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/06/09/4354397
ブラック・スワン関係
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/09/29/4603732
ブラック・スワンのせいか、べき乗則、複雑系、非線型関係の本が売れてます
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/10/3809788
マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/12/3815144
Re: マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/28/3851846
Re: マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」その2
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/25/3782912
不確実性の経済学入門
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/03/14/1260227
円周率音楽、ゲーデル、エッシャー、バッハ、モーツァルト
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ソロスの講義録 資本主義の呪縛を超えて [単行本]
ジョージ・ソロス (著), 徳川 家広 (翻訳)
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ジョージ・ソロスの考え方がよくわかる。透徹している。
さすが、ナチスの監視下で生きるか死ぬかの時代を生き抜き、生き馬の目を
抜く市場で大儲けした投資家だけならではと思いました。
日本の経済学者、エコノミストやらとは、覚悟のほどが違う。連中、競馬の
予想屋レベルのことをビジネス誌やビジネス書で書き散らして、その責任など
取らないもんね。命がけじゃないだもん。楽な商売。それに引っかかるカモリ
ーマンというバカがいっぱいいて、金になるんだから、ますます楽な商売。
ソロスの主張は、「再帰性」というのがキーワード、キーコンセプトの1つ
だが、これ、プログラマにはわかりやすい。
要は、メタプログラミグ、リフレクションのこと。システム内に取り込まれ
ている自分によってシステムが変動し、それによってまた自分が変動するとい
う考え方。
自己言及ですね。Lispですね、ゲーデル・エッシャー・バッハですね。\(^O^)/
つまり、経済学など社会的な学問が自然科学の法則性、予測性をもってない
のは、理論が社会に影響し、理論通りにならなくなるから。
下世話な言い方にすると、経済学者は、市場は外部から客観的に観測できる
と思って理論を組み立てているのがバカ。だから、経済学者は市場で儲けられ
ないといったところ。
間違いがあるとすると、量子力学についての部分か。ハイゼンベルグの不確
定性原理の説明や理論によって量子の動きが変わるわけではないといった部分
はいいとしても、量子の世界では観測問題が出てくるので、結局システム内の
存在がシステムの観測に影響するといった問題はありますね。
その他、ソロスがブッシュ政権に徹底的に反旗を翻した理由もわかるし、中
国の今後、ユーロの話なども出てきます。
関連して読んでみると面白いのは、この辺かな。これらの本の感想は、後述
の関連エントリにあります。
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ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 [ハードカバー]
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
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ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質 [ハードカバー]
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)
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禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン (単行本)
ベノワ・B・マンデルブロ (著), リチャード・L・ハドソン (著), 高安 秀樹
(翻訳), 雨宮 絵理 (翻訳), 高安 美佐子 (翻訳), 冨永 義治 (翻訳),
山崎和子 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4826901259/showshotcorne-22/
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ーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版」
関連:
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ジョージ・ソロスの新刊
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/06/09/4354397
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/10/3809788
マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/12/3815144
Re: マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/10/28/3851846
Re: マンデルブロ「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」その2
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/25/3782912
不確実性の経済学入門
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/03/14/1260227
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