将棋銀河戦、北島忠雄六段、羽生善治名人に勝つ!\(^O^)/ ― 2009年08月02日 09時16分51秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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囲碁将棋チャンネルの将棋の銀河戦決勝トーナメント1回戦。
先手・羽生善治名人 対 後手・北島忠雄六段の戦いは、なんと北島六段が勝
ちました。
おれ、北島さんのファンなんです。北島ファンとしては実にうれしい!
北島さんは、以前の銀河戦で、森内名人も破ってます。
今回、羽生名人も破ったので、名人キラーですね。
あの年は、その次の相手が羽生さん。北島さんがよくて、解説の渡辺竜王に
よれば、ここで香車を打てば北島さんの勝ちだろうといってたんですが、打っ
たのは、歩。それをみた渡辺竜王は、「歩で十分ということですか」とつぶや
きました。
おれが北島さんのファンである理由や、惜しくも勝てなかった羽生さんとの
将棋のことは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/04/30/1474272
将棋ネタ
で書いてますね。ほかに
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/03/02/4147574
将棋ネタ
でも北島さんのこと、書いています。
勝負は、羽生さんの作戦勝ちになったと思ったところから、北島さんが端を
うまく攻めて、瞬く間に激戦になり、最後は難解な終盤に。
いつまでも経ってもどっちが勝ちかわからない。
1手30秒の状態が続くから、やってるほうも大変ですが、観ているほうも大
変。
今回の銀河戦の解説は、双子のプロ棋士として有名な畠山兄弟の畠山鎮七段。
畠山さんも明快な勝ち筋がすぐには出てこない。
最初は、攻められている羽生さんが少し残しているのではないかといってた
けど、途中、これは北島さんの勝ちじゃないかといい、羽生さんの7一銀打ち
があって、これは、終盤の逆転を呼ぶ羽生マジックで逆転、羽生さんの勝ちだ
ろうという感じだったけど、そこから北島さんが冷静に差し回して逆に羽生さ
んが追い詰められて投了。
最後は玉頭戦といって、双方の王様が、角突き合わせるような戦いになった
ので、逆王手の筋があれこれ出やすく、詰みかと思ったら逆王手で大逆転が起
きやすいので、正確に読み切らないと勝ちきれない展開。
おれは当然のように、手がさっぱり見えないので、はらはらどきどきしてい
るばかり。羽生さんの手が止まって、カメラが切り替わって初めて、北島さん
の勝ちだとわかった。
畠山さんは、双方、それぞれ勝ちを逃した局面があったように感じたといっ
てました。短い時間では、さすがのトッププロも読み切れないということです
ね。
銀河クラブという番組が、囲碁将棋チャンネルにある。
これは、前の週に放送された銀河戦を、ダイジェストして、棋譜解説してく
れる番組。
今週日の銀河クラブの解説は、豊川孝弘七段
豊川さんの解説って、ダジャレ連発なんですよね。
この前、初めてNHK杯の解説をやっていましたが、そのときはダジャレは控
え目でした。一応、みなさのNHKということだったのでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川孝弘
をみると、豊川さんのオヤジギャク一覧として、いろいろ出ていますね。
今週、土曜日(もう昨日だけど)の銀河戦の放送は、羽生名人対北島忠雄六段。
どういう戦いになるか、予想はどうですかと聞かれた豊川さん。
これまでの羽生・北島戦は、2勝0敗で当然のように羽生さん、有利。しか
も、永世名人ということを踏まえて、
「これは指導対局になるでしょう」
と発言。北島さんより羽生さんがはるかに強いから、先生に生徒が教わる将棋
になるだろうという意味ですが、もちろん、これは、冗談。
当人も、すぐ、ま、それは冗談ですが、北島さん、銀河戦は成績がいいから、
羽生相手に一発狙ってるでしょうといってました。
ひょっとして、結果を知っていて、指導対局という言い方をしたのかもね。
いやあ、北島さんが活躍してくれてほんとうれしいわ。
終盤は、1手を指すのに30秒しか時間がないから、ほとんど棋士が、30秒近く
になってあわてて駒を動かしたり、叩きつけたり、放り込んだりするが、北島
さんは、今回の難解な終盤でも、決してあわてるそぶりなく、駒を実に丁寧か
つ優雅に動かす。あれが実に美しい。
あの優雅で美しい駒の扱いがまた観られると思うと、ほんと、うれしいです。
北島さん、次の対戦も勝ってください。
前回は、森内名人に勝った次に負けたから、羽生名人に勝った今回は、次の
相手にも勝ってほしいですね。勝てば一皮も二皮もむけて、一気に優勝まで行
きそうな気がする。
あ、大事なことを書き忘れた。
今回の将棋、北島さんが振り飛車をやったんです。向かい飛車。それも、最
近、増えている角筋を止めない力戦型の振り飛車。
居飛車本格派で、居飛車一本だと思っていたから、びっくり。
畠山さんによれば、北島さんは棋風を大改造中で、最近、中飛車など飛車を
よく振っているといってました。
振り飛車で藤井システムを編み出して将棋の戦法に革命を起こしたといわれ
る藤井猛九段が、最近は飛車を振らず、居飛車、それも「将棋の純文学」とい
われる矢倉戦法をよく指すというので話題になりましたが、北島さんは逆パタ
ーンですね。
棋風改造は、野球でいえば、右バッターが左バッタになり、右ピッチャーが
左ピッチャーになるくらい大きな挑戦で、まるっきり勝てなくなる可能性もあ
るから、リスクも高い。
それにあえて挑戦して、今回、羽生名人を破ったわけですから、北島さん、
大きな自信になったでしょう。
しかし、勝利インタビューでは、北島さん。あくまで穏やか、かつ、謙虚な
口調。上品で優雅ですよ。
見習いたいねえ。
お前、無理。
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囲碁将棋チャンネルの将棋の銀河戦決勝トーナメント1回戦。
先手・羽生善治名人 対 後手・北島忠雄六段の戦いは、なんと北島六段が勝
ちました。
おれ、北島さんのファンなんです。北島ファンとしては実にうれしい!
北島さんは、以前の銀河戦で、森内名人も破ってます。
今回、羽生名人も破ったので、名人キラーですね。
あの年は、その次の相手が羽生さん。北島さんがよくて、解説の渡辺竜王に
よれば、ここで香車を打てば北島さんの勝ちだろうといってたんですが、打っ
たのは、歩。それをみた渡辺竜王は、「歩で十分ということですか」とつぶや
きました。
おれが北島さんのファンである理由や、惜しくも勝てなかった羽生さんとの
将棋のことは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/04/30/1474272
将棋ネタ
で書いてますね。ほかに
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/03/02/4147574
将棋ネタ
でも北島さんのこと、書いています。
勝負は、羽生さんの作戦勝ちになったと思ったところから、北島さんが端を
うまく攻めて、瞬く間に激戦になり、最後は難解な終盤に。
いつまでも経ってもどっちが勝ちかわからない。
1手30秒の状態が続くから、やってるほうも大変ですが、観ているほうも大
変。
今回の銀河戦の解説は、双子のプロ棋士として有名な畠山兄弟の畠山鎮七段。
畠山さんも明快な勝ち筋がすぐには出てこない。
最初は、攻められている羽生さんが少し残しているのではないかといってた
けど、途中、これは北島さんの勝ちじゃないかといい、羽生さんの7一銀打ち
があって、これは、終盤の逆転を呼ぶ羽生マジックで逆転、羽生さんの勝ちだ
ろうという感じだったけど、そこから北島さんが冷静に差し回して逆に羽生さ
んが追い詰められて投了。
最後は玉頭戦といって、双方の王様が、角突き合わせるような戦いになった
ので、逆王手の筋があれこれ出やすく、詰みかと思ったら逆王手で大逆転が起
きやすいので、正確に読み切らないと勝ちきれない展開。
おれは当然のように、手がさっぱり見えないので、はらはらどきどきしてい
るばかり。羽生さんの手が止まって、カメラが切り替わって初めて、北島さん
の勝ちだとわかった。
畠山さんは、双方、それぞれ勝ちを逃した局面があったように感じたといっ
てました。短い時間では、さすがのトッププロも読み切れないということです
ね。
銀河クラブという番組が、囲碁将棋チャンネルにある。
これは、前の週に放送された銀河戦を、ダイジェストして、棋譜解説してく
れる番組。
今週日の銀河クラブの解説は、豊川孝弘七段
豊川さんの解説って、ダジャレ連発なんですよね。
この前、初めてNHK杯の解説をやっていましたが、そのときはダジャレは控
え目でした。一応、みなさのNHKということだったのでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川孝弘
をみると、豊川さんのオヤジギャク一覧として、いろいろ出ていますね。
今週、土曜日(もう昨日だけど)の銀河戦の放送は、羽生名人対北島忠雄六段。
どういう戦いになるか、予想はどうですかと聞かれた豊川さん。
これまでの羽生・北島戦は、2勝0敗で当然のように羽生さん、有利。しか
も、永世名人ということを踏まえて、
「これは指導対局になるでしょう」
と発言。北島さんより羽生さんがはるかに強いから、先生に生徒が教わる将棋
になるだろうという意味ですが、もちろん、これは、冗談。
当人も、すぐ、ま、それは冗談ですが、北島さん、銀河戦は成績がいいから、
羽生相手に一発狙ってるでしょうといってました。
ひょっとして、結果を知っていて、指導対局という言い方をしたのかもね。
いやあ、北島さんが活躍してくれてほんとうれしいわ。
終盤は、1手を指すのに30秒しか時間がないから、ほとんど棋士が、30秒近く
になってあわてて駒を動かしたり、叩きつけたり、放り込んだりするが、北島
さんは、今回の難解な終盤でも、決してあわてるそぶりなく、駒を実に丁寧か
つ優雅に動かす。あれが実に美しい。
あの優雅で美しい駒の扱いがまた観られると思うと、ほんと、うれしいです。
北島さん、次の対戦も勝ってください。
前回は、森内名人に勝った次に負けたから、羽生名人に勝った今回は、次の
相手にも勝ってほしいですね。勝てば一皮も二皮もむけて、一気に優勝まで行
きそうな気がする。
あ、大事なことを書き忘れた。
今回の将棋、北島さんが振り飛車をやったんです。向かい飛車。それも、最
近、増えている角筋を止めない力戦型の振り飛車。
居飛車本格派で、居飛車一本だと思っていたから、びっくり。
畠山さんによれば、北島さんは棋風を大改造中で、最近、中飛車など飛車を
よく振っているといってました。
振り飛車で藤井システムを編み出して将棋の戦法に革命を起こしたといわれ
る藤井猛九段が、最近は飛車を振らず、居飛車、それも「将棋の純文学」とい
われる矢倉戦法をよく指すというので話題になりましたが、北島さんは逆パタ
ーンですね。
棋風改造は、野球でいえば、右バッターが左バッタになり、右ピッチャーが
左ピッチャーになるくらい大きな挑戦で、まるっきり勝てなくなる可能性もあ
るから、リスクも高い。
それにあえて挑戦して、今回、羽生名人を破ったわけですから、北島さん、
大きな自信になったでしょう。
しかし、勝利インタビューでは、北島さん。あくまで穏やか、かつ、謙虚な
口調。上品で優雅ですよ。
見習いたいねえ。
お前、無理。
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