BSE問題にみる科学と非科学 ― 2005年04月05日 08時27分00秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/)に転載したものから。
---
日経サイエンス2005年5月号、塩谷喜雄「いまどき科学世評」は、「BSE問題
にみる科学と非科学」です。いくつか引用
アメリカが日本の全頭検査を非科学といったことに対して、
「全頭検査するのはムダが多いというのであれば、それは『非効率』というべ
きで、非科学的という指摘は全くの誤り、相手国の防疫システムをおとしめる
暴言である。
それもBSEを完ぺきに封じ込めているオーストラリアの責任者の発言ならい
ざ知らず、国際獣疫事務局のランクで日本より低位の安全度にいて、実態は1
頭や2頭ではきかないBSE感染牛が発生している可能性が指摘されている米国
高官の言う言葉ではないだろう」
「確実な検出法であるウエスタンブロット法すら導入していない米国に、防疫
の科学性を語る資格はない。危険部位の除去は徹底せず、いまだに30ヵ月以
下の牛の脳は家畜の飼料に再利用され、牛の履歴管理は不可能で、年齢推定も
勘が頼りの『非科学的』な大国が、システム改善もせずに輸出を強要する論拠
はただ1つ、日米摩擦の回避でしかない」
「米国産牛肉の輸入再開をめぐって、委員会の科学的権威を日本政府が自ら毀
損するなら科学は使い捨ての小道具と化す」
そのくせ、アメリカは、全頭検査やって安全性の高い日本の牛肉は、輸入禁
止なんですよね。日本でBSEが発生したからという理由なんですが、国内業界
を守るためでしょうね。
詳しくは、日経サイエンスを読んでください。
この号、特集が「清潔社会の落とし穴」で、胃潰瘍や胃がんの原因といわれ
る、ピロリ菌って意外と役に立ってたんですね。ピロリ菌がいなくなると、別
の問題が出てくるんですね。それが何かは日経サイエンスを読んでもらうとし
て、体内って、すごいエコシステムなんですね。
それから、カーボンナノチューブでメモリを作る話(これ、うまくいくと
2006年に実用化されるそうです)もすごい話だったし、もっとびっくりしたの
が、チップ上でボース・アインシュタイン凝縮(BEC)を実現するチップ。いや
あ、世の中、面白すぎますね。生きててよかったよ。宇宙の全てがわかるまで、
もっと長生きしたいね。\(^O^)/
http://www.nikkei-science.com/
日経サイエンス
---
日経サイエンス2005年5月号、塩谷喜雄「いまどき科学世評」は、「BSE問題
にみる科学と非科学」です。いくつか引用
アメリカが日本の全頭検査を非科学といったことに対して、
「全頭検査するのはムダが多いというのであれば、それは『非効率』というべ
きで、非科学的という指摘は全くの誤り、相手国の防疫システムをおとしめる
暴言である。
それもBSEを完ぺきに封じ込めているオーストラリアの責任者の発言ならい
ざ知らず、国際獣疫事務局のランクで日本より低位の安全度にいて、実態は1
頭や2頭ではきかないBSE感染牛が発生している可能性が指摘されている米国
高官の言う言葉ではないだろう」
「確実な検出法であるウエスタンブロット法すら導入していない米国に、防疫
の科学性を語る資格はない。危険部位の除去は徹底せず、いまだに30ヵ月以
下の牛の脳は家畜の飼料に再利用され、牛の履歴管理は不可能で、年齢推定も
勘が頼りの『非科学的』な大国が、システム改善もせずに輸出を強要する論拠
はただ1つ、日米摩擦の回避でしかない」
「米国産牛肉の輸入再開をめぐって、委員会の科学的権威を日本政府が自ら毀
損するなら科学は使い捨ての小道具と化す」
そのくせ、アメリカは、全頭検査やって安全性の高い日本の牛肉は、輸入禁
止なんですよね。日本でBSEが発生したからという理由なんですが、国内業界
を守るためでしょうね。
詳しくは、日経サイエンスを読んでください。
この号、特集が「清潔社会の落とし穴」で、胃潰瘍や胃がんの原因といわれ
る、ピロリ菌って意外と役に立ってたんですね。ピロリ菌がいなくなると、別
の問題が出てくるんですね。それが何かは日経サイエンスを読んでもらうとし
て、体内って、すごいエコシステムなんですね。
それから、カーボンナノチューブでメモリを作る話(これ、うまくいくと
2006年に実用化されるそうです)もすごい話だったし、もっとびっくりしたの
が、チップ上でボース・アインシュタイン凝縮(BEC)を実現するチップ。いや
あ、世の中、面白すぎますね。生きててよかったよ。宇宙の全てがわかるまで、
もっと長生きしたいね。\(^O^)/
http://www.nikkei-science.com/
日経サイエンス
コメント
_ 通りすがりの ― 2005年04月06日 23時41分14秒
_ 井筒@徳島 ― 2005年04月08日 09時44分50秒
いつも楽しく、有益な情報、ありがとうございます。
日経サイエンス、早速購入しました。で、すでに石灰化を始めている脳細胞が内容を理解してくれません。(ToT)
でも、BSEに関しては、共食いをさせるのがいけないのだ。そして、科学的な検査がどうのこうの、と、言う前にするべきことがあるでしょう。との感じを受けました。
それが出来ないのなら、牛肉を食べないように!日本人には牛肉を食べる習慣は、3代前まで存在しなかった。と、家内による半菜食主義になっております。
日経サイエンス、早速購入しました。で、すでに石灰化を始めている脳細胞が内容を理解してくれません。(ToT)
でも、BSEに関しては、共食いをさせるのがいけないのだ。そして、科学的な検査がどうのこうの、と、言う前にするべきことがあるでしょう。との感じを受けました。
それが出来ないのなら、牛肉を食べないように!日本人には牛肉を食べる習慣は、3代前まで存在しなかった。と、家内による半菜食主義になっております。
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
トラックバック
_ 404 Blog Not Found - 2005年04月06日 03時04分08秒
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/18134569.html
視聴率だけ見れば「サンデージャポン」の半分に満たない「朝まで生テレビ」の方が、blogosphereに対する反響が大きいのは何故だろう。これだけ見ても,視聴率というのがすでに番組を計る指標としては足りないことはわかる。
それはさておき、番組中に提起された問題に関して
視聴率だけ見れば「サンデージャポン」の半分に満たない「朝まで生テレビ」の方が、blogosphereに対する反響が大きいのは何故だろう。これだけ見ても,視聴率というのがすでに番組を計る指標としては足りないことはわかる。
それはさておき、番組中に提起された問題に関して
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2013年03月22日 10時57分50秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
お買い上げありがとうございます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN
---
お買い上げありがとうございます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN
うちでも、BSEのことは書いていて、アメリカの牛肉鎖国政策についても書きまし
たが、一般に記事として言及されている物は目にした事が無かったので、早速今日
日経サイエンスを購入してきました。この雑誌を購入するのも、学生時代(学生時
代は高いので滅多には購入出来ませんでしたが)ぶり位でしょうか?
ここ数週間程いろいろなニュース媒体にアメリカが牛肉の輸入再開を行っていない
にも関わらず、日本がそれを受け入れるのは筋違いである天について、事あるごと
に投書してはいますが、反応がありません。現在調査中で有れば良いのですが。
遅きに失しては元も子もありません。