筒井康隆「創作の極意と掟」トークイベント。「ペニスに命中」のことも。 ― 2014年02月28日 10時25分25秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のtti/salon(筒井康隆会議室)からホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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みなみなさま、昨夜は、楽しい時間をありがとうございました。
地下鉄の出口から地上に出ると、小雨の中、講談社前に長蛇の列。何事かと
思って、列を眺めると見知った人たちが。イベントに参加する人たちの列でし
た。
前半の質疑応答、ああなるほどと思うことが多々ありました。
筒井さんの女性の好み、ご自身が描いてこられた小説のヒロインは、どれも
好きなタイプではないのですね。個人的には新発見。
トポスとしての家。作品に登場する家の描写は、自分が幼少の頃に暮らして
いた家がかなり出ているという話も、個人的には新発見。
私の質問も採り上げてくださって、しかも、質問者は、「創作の極意と掟」
をすでにお読みだと思って回答しますとフォローありがとうございました。
すみません。未読です。すみません、すみません。当日朝、特集ページにあ
る文章は読みましたが、「創作の極意と掟」は、読んでおりませんでした。す
みません、すみません。
後半の「鬼仏交替」の朗読。笑いました。
ジャガーチェンジ(豹変。これは、大昔、山下洋輔さんのエッセイで初めて
知った言い回し)の瞬間における声の強弱の付け方、間の取り方。朗読だと、
自分で文章を読むのは全然違ったライブ感、生き生きした感覚がありますね。
本の活字が集合して人の形になり、役者として舞台で動いているような幻視が
あります。
「鬼仏交替」の朗読は、今回で2回目とのこと。机をどんと叩くシーンで、
1回目のことを思い出しました。あのときは、どんと叩いたはずみで、テーブ
ルに用意してあった水の入ったグラスが落ちて割れましたよね? 割れなかっ
たかもしれないが、机の上でグラスが倒れて水がこぼれたような記憶がありま
す。
懇親会の席で、あれを観たのは、いつ、どこでだったのか、ベさんやとーふ
やさんとあれこれ思い出そうとしましたが、だめでした。私は、お台場でやっ
たイベントのときだった記憶があるんですが、ベさんは、それならおれも行っ
てるけど、そんな記憶がないと言います。
もうどんどん何でも忘れていきます。
懇親会では、この会議室の皆様、そして症候群の皆様と歓談することができ
ました。ありがとうございました。
突然、私が、「ペニスに夢中」と読み間違えていた「ペニスに命中」のこと
を。
読み始めて、すぐの第一感。これが、後期高齢者が書く小説か。パワフル過
ぎる!
「アノミー都市」に通じるものがあるというのを、味鋺屋(あじまや)さん
が、この会議室でお書きになっていたと思うが、いや、ほんと。
今年で御年80歳。ふつー、その年齢だと、枯淡の境地を描ききった傑作な
どと評される作品になると思うのだが、血気盛んな若者、血が滴るようなパワ
ーに溢れている。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
気になったのは、「昼下がりの秋田県という気分」という言葉。秋田県には
行ったこともないのに、なんか、わからんけど、納得してしまう。なぜだ。こ
ういう言葉を探してきて、さりげなく使っているところが、作家の感覚の鋭さ
を感じるところ。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
大分県には、「よだきい」という形容詞がある。これは「大分の、真夏のう
だるような暑さの昼下がり」を表現するのにぴったりの言葉だが、「昼下がり
の秋田県」を表現する形容詞はあるのか。
「アルゴリズム」と「ヒューリスティック」の説明。こんなに簡潔明瞭、か
つ、爆笑の説明は、初めて読んだ。コンピュータサイエンス、情報工学の大学
教授、研究者のみなさーん。作家に負けてますよー。
こういうところが、筒井作品を読んでいて、さすがは筒井康隆。超一流の言
葉のプロ、作家は怖いなあと震撼するところ。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
あ、いま、会議室の未読を読んだら、#24400に、狼少年さんが、
>そしてお台場東京カルチャーカルチャー以来の、
>「鬼仏交替」、大いに笑いました。
と書いてらっしゃる。
やっぱり、あれ、お台場だったんだ。\(^O^)/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406218804X/showshotcorne-22/
創作の極意と掟 [単行本]
筒井 康隆 (著)
http://bookclub.kodansha.co.jp/books/topics/gokui/
講談社ブック倶楽部 「創作の極意と掟」特集ページ
関連;
http://iiyu.asablo.jp/blog/2014/02/25/7231073
筒井康隆「創作の極意と掟」が出ますよ-。\(^O^)/
「ペニスに命中」が載ったのは、これ。
ひー、税込み950円の雑誌が、もう1400円になってる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00GUP6P8A/showshotcorne-22/
新潮 2014年 01月号 [雑誌] [雑誌]
中古品の出品:10¥ 1,364より
脱線するが、素人評では、海という人が、数学のこと、日本が誇る世界的大数学者
である岡潔、コンピュータの元祖を生み出したチューリングやフォン・ノイマンなど、
大天才のことをのことを書いていますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/岡潔
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041104734/showshotcorne-22/
偽文士日碌 [単行本]
筒井 康隆 (著)
Kindle版。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00DSGG1H4/showshotcorne-22/
偽文士日碌 (角川書店単行本) [Kindle版]
筒井 康隆 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103145307/showshotcorne-22/
聖痕 [単行本]
筒井 康隆 (著)
Kindle版。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00FYJFTYO/showshotcorne-22/
聖痕 [Kindle版]
筒井 康隆 (著)
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2013/03/18/6749465
筒井康隆「聖痕」、無事、終了
http://iiyu.asablo.jp/blog/2013/07/03/6885793
筒井康隆「偽文士日録」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2014/01/14/7192660
東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート2014 山下洋輔プロデュース・ファイナル「ジャズのもう一つの夜明け」
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みなみなさま、昨夜は、楽しい時間をありがとうございました。
地下鉄の出口から地上に出ると、小雨の中、講談社前に長蛇の列。何事かと
思って、列を眺めると見知った人たちが。イベントに参加する人たちの列でし
た。
前半の質疑応答、ああなるほどと思うことが多々ありました。
筒井さんの女性の好み、ご自身が描いてこられた小説のヒロインは、どれも
好きなタイプではないのですね。個人的には新発見。
トポスとしての家。作品に登場する家の描写は、自分が幼少の頃に暮らして
いた家がかなり出ているという話も、個人的には新発見。
私の質問も採り上げてくださって、しかも、質問者は、「創作の極意と掟」
をすでにお読みだと思って回答しますとフォローありがとうございました。
すみません。未読です。すみません、すみません。当日朝、特集ページにあ
る文章は読みましたが、「創作の極意と掟」は、読んでおりませんでした。す
みません、すみません。
後半の「鬼仏交替」の朗読。笑いました。
ジャガーチェンジ(豹変。これは、大昔、山下洋輔さんのエッセイで初めて
知った言い回し)の瞬間における声の強弱の付け方、間の取り方。朗読だと、
自分で文章を読むのは全然違ったライブ感、生き生きした感覚がありますね。
本の活字が集合して人の形になり、役者として舞台で動いているような幻視が
あります。
「鬼仏交替」の朗読は、今回で2回目とのこと。机をどんと叩くシーンで、
1回目のことを思い出しました。あのときは、どんと叩いたはずみで、テーブ
ルに用意してあった水の入ったグラスが落ちて割れましたよね? 割れなかっ
たかもしれないが、机の上でグラスが倒れて水がこぼれたような記憶がありま
す。
懇親会の席で、あれを観たのは、いつ、どこでだったのか、ベさんやとーふ
やさんとあれこれ思い出そうとしましたが、だめでした。私は、お台場でやっ
たイベントのときだった記憶があるんですが、ベさんは、それならおれも行っ
てるけど、そんな記憶がないと言います。
もうどんどん何でも忘れていきます。
懇親会では、この会議室の皆様、そして症候群の皆様と歓談することができ
ました。ありがとうございました。
突然、私が、「ペニスに夢中」と読み間違えていた「ペニスに命中」のこと
を。
読み始めて、すぐの第一感。これが、後期高齢者が書く小説か。パワフル過
ぎる!
「アノミー都市」に通じるものがあるというのを、味鋺屋(あじまや)さん
が、この会議室でお書きになっていたと思うが、いや、ほんと。
今年で御年80歳。ふつー、その年齢だと、枯淡の境地を描ききった傑作な
どと評される作品になると思うのだが、血気盛んな若者、血が滴るようなパワ
ーに溢れている。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
気になったのは、「昼下がりの秋田県という気分」という言葉。秋田県には
行ったこともないのに、なんか、わからんけど、納得してしまう。なぜだ。こ
ういう言葉を探してきて、さりげなく使っているところが、作家の感覚の鋭さ
を感じるところ。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
大分県には、「よだきい」という形容詞がある。これは「大分の、真夏のう
だるような暑さの昼下がり」を表現するのにぴったりの言葉だが、「昼下がり
の秋田県」を表現する形容詞はあるのか。
「アルゴリズム」と「ヒューリスティック」の説明。こんなに簡潔明瞭、か
つ、爆笑の説明は、初めて読んだ。コンピュータサイエンス、情報工学の大学
教授、研究者のみなさーん。作家に負けてますよー。
こういうところが、筒井作品を読んでいて、さすがは筒井康隆。超一流の言
葉のプロ、作家は怖いなあと震撼するところ。
おっとろしかこつばい、鮎原さん。\(^O^)/
あ、いま、会議室の未読を読んだら、#24400に、狼少年さんが、
>そしてお台場東京カルチャーカルチャー以来の、
>「鬼仏交替」、大いに笑いました。
と書いてらっしゃる。
やっぱり、あれ、お台場だったんだ。\(^O^)/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406218804X/showshotcorne-22/
創作の極意と掟 [単行本]
筒井 康隆 (著)
http://bookclub.kodansha.co.jp/books/topics/gokui/
講談社ブック倶楽部 「創作の極意と掟」特集ページ
関連;
http://iiyu.asablo.jp/blog/2014/02/25/7231073
筒井康隆「創作の極意と掟」が出ますよ-。\(^O^)/
「ペニスに命中」が載ったのは、これ。
ひー、税込み950円の雑誌が、もう1400円になってる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00GUP6P8A/showshotcorne-22/
新潮 2014年 01月号 [雑誌] [雑誌]
中古品の出品:10¥ 1,364より
脱線するが、素人評では、海という人が、数学のこと、日本が誇る世界的大数学者
である岡潔、コンピュータの元祖を生み出したチューリングやフォン・ノイマンなど、
大天才のことをのことを書いていますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/岡潔
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041104734/showshotcorne-22/
偽文士日碌 [単行本]
筒井 康隆 (著)
Kindle版。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00DSGG1H4/showshotcorne-22/
偽文士日碌 (角川書店単行本) [Kindle版]
筒井 康隆 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103145307/showshotcorne-22/
聖痕 [単行本]
筒井 康隆 (著)
Kindle版。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00FYJFTYO/showshotcorne-22/
聖痕 [Kindle版]
筒井 康隆 (著)
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2013/03/18/6749465
筒井康隆「聖痕」、無事、終了
http://iiyu.asablo.jp/blog/2013/07/03/6885793
筒井康隆「偽文士日録」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2014/01/14/7192660
東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート2014 山下洋輔プロデュース・ファイナル「ジャズのもう一つの夜明け」
コメント
_ 5963b ― 2014年03月01日 01時05分21秒
貴殿のご紹介により「創作の極意と掟」をアマゾンから昨日届き早速拝読させて頂いています。味わいながら通読して勉強致します。有難う御座いました。年齢的な時間があれば物書きのまねごとしようかと苦笑いしながらです。
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2014年03月18日 10時25分11秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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早く書かないと、安倍ちゃん(安倍晋三首相)が、特定秘密に指定して
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早く書かないと、安倍ちゃん(安倍晋三首相)が、特定秘密に指定して
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2014年03月27日 08時51分07秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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ちょっとちょっと、そこのあなた。今週の「モーニング」みました
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ちょっとちょっと、そこのあなた。今週の「モーニング」みました
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2014年04月01日 10時46分47秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のtti/salon(筒井康隆会議室)からホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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もうすでにどなたかが、報告していましたでしょう
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もうすでにどなたかが、報告していましたでしょう
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2014年12月24日 08時42分29秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のtti/salon(筒井康隆会議室)からホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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早くお知らせすればよかったのですが、汐留のパナ
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早くお知らせすればよかったのですが、汐留のパナ
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2015年02月11日 01時11分47秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のtti/salon(筒井康隆会議室)からホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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日曜日、山下洋輔「ドファララ門」刊行記念トーク
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日曜日、山下洋輔「ドファララ門」刊行記念トーク
_ ホットコーナー - 2017年08月08日 10時29分33秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonから。
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筒井さんのブログやASAHIネットの筒井康隆会議室で、筒井さんの新作が出るというし、あちこちからいろいろと本が出るというのを知
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筒井さんのブログやASAHIネットの筒井康隆会議室で、筒井さんの新作が出るというし、あちこちからいろいろと本が出るというのを知
_ ホットコーナー - 2017年08月09日 10時37分07秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/08/8642430
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。2年ぶりの新作、文學界2017年9月号、筒井康隆「漸然山脈」、群像201
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/08/8642430
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。2年ぶりの新作、文學界2017年9月号、筒井康隆「漸然山脈」、群像201