ちょっと気になる本 ― 2006年04月08日 00時04分12秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
先週かな。cbook24から好評既刊と新刊案内メールがきていて、その中で気
になった本。
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839919623
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839919623/showshotcorne-22/ref=nosim
向井淳著「入門Haskell~はじめて学ぶ関数型言語」(毎日コミュニケーション
ズ)
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839919844
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839919844/showshotcorne-22/ref=nosim
川合秀実著「30日でできる!OS自作入門」(毎日コミュニケーションズ)
どっちも個人的には即買。
なぜかというと、いま、プログラミング言語、それもLispやHaskellなどの
ようにマイナーな扱いを受けている言語の本なんて出るのが奇跡的だからです。
そういえば、野田開君の「On Lisp」の翻訳出版はどうなったんだ。去年11
月にはもう少しで出ますという話だったのに。
http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~t50473/
をみても、どういう状況かわかりませんね。Paul Grahamのほうでごたついて
いるんだろうか。
それはそれとして、Haskellの本が出るというのは、その裏には著者はもと
より編集者の情熱なくしてはあり得ない昨今の出版状況なんです。あるいは、
よほど詐欺師の才能があるか。\(^O^)/
OS自作のほうも、少しでもブラックボックスの中を作って理解するという志
の高い話から始まった本だと思うんです。これも著者と編集者の情熱がないと、
昨今なかなか通らない企画。
だから、こういう本が出たら、買わないといけない。少なくともおれは買う。
少しでも売り上げを上げないと、次にこういう本を企画しても本が出ないから。
アメリカでは、言語でもOSでもコンパイラでも、コンピュータサイエンスの基
礎部分に近い本は、まだどんどん出ていて、定番になるようないい本も出てい
るんですよ。
たとえば、2004年には
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262220695/showshotcorne-22/ref=nosim
Seif Haridi, Peter Van-Roy著「Concepts, Techniques, and Models of
Computer Programming」(MIT Press)
といういい本が出ているんです(以下、CTMCPと略す)。これはたびたびここで
も話題になった名著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262510871/showshotcorne-22/ref=nosim
Harold Abelson, Gerald Jay Sussman, Julie Sussman著「Structure and
Interpretation of Computer Programs」
(以下、SICP)に匹敵すると評判なんですよね。プログラミングの本質、計算の
本質は何かという話ですね。実は、まだ、買ってないけど。^^;
なお、SICPの翻訳は、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489471163X/showshotcorne-22/ref=nosim
Harold Abelson, Gerald Jay Sussman, Julie Sussman著、和田英一訳「計算
機プログラムの構造と解釈」
です。
もう日米の差、というか、CTMCPのベースになっているoz言語やMozartシス
テムはヨーロッパで開発されているので、英語圏と日本語圏の差といったほう
が正確なんだけど、ともかく差は広がるばかり。
英語読める奴ばかりじゃないし、最初に挙げたHaskell入門とOS自作の2冊は
翻訳じゃなくて日本オリジナル企画だろうから、その意味でも買わないといけ
ないと思ってます。
買っても読まずに積んどくだろうけど、それでも買いにいくというね。株大
暴落ブラックマンデーのときに、無駄死にだとわかっていてもアメリカの心意
気、トレーダーの心意気をみせるために買いに向かった連中と同じ心境か。\(^O^)/
プログラミングでも、いまが旬のAjaxとか、言語でもRubyとか、雨後の筍の
ように出てる本は、フツーの人が買うだろうから、おれがわざわざ買う意味が
あまりないだろうし、もし買うなら、そのうちいい本だけ残ってから買っても
いいしね。それかRubyは最初に松本さんが書いた本の初版初刷を買ったように
先回りして買ってるしね。
ところで、ほんとうにこれはすごそうと思ったのは、
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839920419&so=m20060329
古籏一浩著「NASAが作った究極の衛星地球儀ソフト World Wind」(毎日コミュ
ニケーションズ)
です。
これはまだ予約状態。4/24発売だったかな。
これ、相当にほしい!
激指といい、毎コミ、なんか、最近、縁が深いような気がする。^^;
ああ、早く激指と戦いたいよー。ぼろ負けだろうけど。^^;
囲碁も将棋もむずかしいね。今度、どう思っているか、暇があったら書きま
すね。
cboo24からのメールなのに申し訳ないけど、上のリンクをクリックして
amazonで買ってくれたら、ぼくのところに数パーセント紹介料が入りますので、
よろしく。
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先週かな。cbook24から好評既刊と新刊案内メールがきていて、その中で気
になった本。
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839919623
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向井淳著「入門Haskell~はじめて学ぶ関数型言語」(毎日コミュニケーション
ズ)
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839919844
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839919844/showshotcorne-22/ref=nosim
川合秀実著「30日でできる!OS自作入門」(毎日コミュニケーションズ)
どっちも個人的には即買。
なぜかというと、いま、プログラミング言語、それもLispやHaskellなどの
ようにマイナーな扱いを受けている言語の本なんて出るのが奇跡的だからです。
そういえば、野田開君の「On Lisp」の翻訳出版はどうなったんだ。去年11
月にはもう少しで出ますという話だったのに。
http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~t50473/
をみても、どういう状況かわかりませんね。Paul Grahamのほうでごたついて
いるんだろうか。
それはそれとして、Haskellの本が出るというのは、その裏には著者はもと
より編集者の情熱なくしてはあり得ない昨今の出版状況なんです。あるいは、
よほど詐欺師の才能があるか。\(^O^)/
OS自作のほうも、少しでもブラックボックスの中を作って理解するという志
の高い話から始まった本だと思うんです。これも著者と編集者の情熱がないと、
昨今なかなか通らない企画。
だから、こういう本が出たら、買わないといけない。少なくともおれは買う。
少しでも売り上げを上げないと、次にこういう本を企画しても本が出ないから。
アメリカでは、言語でもOSでもコンパイラでも、コンピュータサイエンスの基
礎部分に近い本は、まだどんどん出ていて、定番になるようないい本も出てい
るんですよ。
たとえば、2004年には
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262220695/showshotcorne-22/ref=nosim
Seif Haridi, Peter Van-Roy著「Concepts, Techniques, and Models of
Computer Programming」(MIT Press)
といういい本が出ているんです(以下、CTMCPと略す)。これはたびたびここで
も話題になった名著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262510871/showshotcorne-22/ref=nosim
Harold Abelson, Gerald Jay Sussman, Julie Sussman著「Structure and
Interpretation of Computer Programs」
(以下、SICP)に匹敵すると評判なんですよね。プログラミングの本質、計算の
本質は何かという話ですね。実は、まだ、買ってないけど。^^;
なお、SICPの翻訳は、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489471163X/showshotcorne-22/ref=nosim
Harold Abelson, Gerald Jay Sussman, Julie Sussman著、和田英一訳「計算
機プログラムの構造と解釈」
です。
もう日米の差、というか、CTMCPのベースになっているoz言語やMozartシス
テムはヨーロッパで開発されているので、英語圏と日本語圏の差といったほう
が正確なんだけど、ともかく差は広がるばかり。
英語読める奴ばかりじゃないし、最初に挙げたHaskell入門とOS自作の2冊は
翻訳じゃなくて日本オリジナル企画だろうから、その意味でも買わないといけ
ないと思ってます。
買っても読まずに積んどくだろうけど、それでも買いにいくというね。株大
暴落ブラックマンデーのときに、無駄死にだとわかっていてもアメリカの心意
気、トレーダーの心意気をみせるために買いに向かった連中と同じ心境か。\(^O^)/
プログラミングでも、いまが旬のAjaxとか、言語でもRubyとか、雨後の筍の
ように出てる本は、フツーの人が買うだろうから、おれがわざわざ買う意味が
あまりないだろうし、もし買うなら、そのうちいい本だけ残ってから買っても
いいしね。それかRubyは最初に松本さんが書いた本の初版初刷を買ったように
先回りして買ってるしね。
ところで、ほんとうにこれはすごそうと思ったのは、
http://www.cbook24.com/bm_detail.asp?sku=4839920419&so=m20060329
古籏一浩著「NASAが作った究極の衛星地球儀ソフト World Wind」(毎日コミュ
ニケーションズ)
です。
これはまだ予約状態。4/24発売だったかな。
これ、相当にほしい!
激指といい、毎コミ、なんか、最近、縁が深いような気がする。^^;
ああ、早く激指と戦いたいよー。ぼろ負けだろうけど。^^;
囲碁も将棋もむずかしいね。今度、どう思っているか、暇があったら書きま
すね。
cboo24からのメールなのに申し訳ないけど、上のリンクをクリックして
amazonで買ってくれたら、ぼくのところに数パーセント紹介料が入りますので、
よろしく。
コメント
_ Arai Yoshinori ― 2006年04月08日 09時44分52秒
_ S-Yama ― 2006年04月14日 02時43分04秒
2つとも本屋で見かけて手にとったけど読む時間がないので買わなかった本です。騒乱節を読んで以来LISP系の言語は挑戦しようと思っているのですが、SCIPには未だ手がつけられません。
最近?、バークレイのSCIPの講義をvideocastでやっていて、アランケイのビデオ講義もあっておもしろいのです。
http://www-inst.eecs.berkeley.edu/~cs61a/sp06/
最近?、バークレイのSCIPの講義をvideocastでやっていて、アランケイのビデオ講義もあっておもしろいのです。
http://www-inst.eecs.berkeley.edu/~cs61a/sp06/
_ 中村(show) ― 2008年03月17日 09時31分54秒
Arai Yoshinoriさん。
コンパイラで検索してたまたま見つけました。
遅いコメントですみません。
情報エントロピーという概念はあります。
というか、我々情報系の人間が習うのは、熱力学の話じゃなくて、
シャノンの情報理論なので、エントロピーといえば
情報エントロピーです。
コンパイラで検索してたまたま見つけました。
遅いコメントですみません。
情報エントロピーという概念はあります。
というか、我々情報系の人間が習うのは、熱力学の話じゃなくて、
シャノンの情報理論なので、エントロピーといえば
情報エントロピーです。
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_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年11月19日 22時18分11秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
の続き。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
の続き。
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年11月19日 22時33分59秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
の続き。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
の続き。
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年11月19日 22時37分42秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
http://iiyu.as
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http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/04/08/319429
ちょっと気になる本
http://iiyu.as
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年12月01日 10時00分35秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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今年ももう12月になっちゃったよ~。早く書かないと、今年
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今年ももう12月になっちゃったよ~。早く書かないと、今年
それにしても文字が多すぎる。アメリカの教科書はどれも大著で懇切丁寧、読めばわかり易いが、多くはその分厚さから読む前に避けたいと思わせる。
久しぶりにアップデートされたと思ったら、転載の嵐、文字の洪水、エントロピー増大の主犯はあなたですよ。情報エントロピーなどという概念があるか知らないが、情報は増える一方なのだろう。いずれ世界は情報におぼれ熱死するのだろうか。想像力は記憶力に勝ると思いたい。