Google
ブログ(iiyu.asablo.jpの検索)
ホットコーナー内の検索
 でもASAHIネット(asahi-net.or.jp)全体の検索です。
 検索したい言葉のあとに、空白で区切ってki4s-nkmrを入れるといいかも。
 例 中村(show) ki4s-nkmr

ウェブ全体の検索

JavaVM上新Lisp Clojure, Scalaのこと、なぜかキース・ジャレットも。^^;2009年02月27日 04時52分51秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
 JavaVMで動き、Javaの膨大なライブラリ(SwingなどGUIも含めて)が使える新
Lisp Clojureの本がもうすぐ出る予定です。2009年3月の予定。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1934356336/showshotcorne-22/
Programming Clojure (ペーパーバック)
Stuart Halloway (著)

 Clojureのことは知りませんでしたが、
http://sites.google.com/site/shidoinfo/Home/programing-lang/
関数型プログラミング言語/lisp/様々なlisp方言/clojure
を見る限り、Schemeっぽい感じがします。
 Clojureのサイトは、
http://clojure.org/
です。

 ついでに、様々なlisp方言のページをみると、
http://sites.google.com/site/shidoinfo/Home/programing-lang/
関数型プログラミング言語/lisp/様々なlisp方言/goo
というのもありますね。これも知らなかった。

 JavaVMで動くLispのことは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/11/28/973118
JavaでLisp
で少し書いてますね。

 お次は、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/04/15/3111218
JavaScript, Ruby, Lisp, Scala, Java
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/05/31/3553747
プログラミング言語Scalaのネタ
で少し書いたScalaの本が、まもなく出るという話。2009年3月の予定。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/193435631X/showshotcorne-22/
Programming Scala: Tackle Multi-core Complexity on the Java Virtual
Machine (ペーパーバック)
Venkat Subramaniam (著)
 2009年7月に出版予定は、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1430219890/showshotcorne-22/
Beginning Scala (Beginning) (ペーパーバック)
David Pollak (著)
 でも、7月に出るのかな。半年以上先の予定になってるものは、ちゃんと出
るか怪しい気がします。
 すでに出ているのは(といっても新しい言語だから本が出たのも最近だけど)、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0981531601/showshotcorne-22/
Programming in Scala: A Comprehensive Step-by-step Guide (ペーパーバック)
Martin Odersky (著), Lex Spoon (著), Bill Venners (著)

 Scalaは、XMLが直接書けるのも面白いですね。

 ところで、Scalaで検索したらキース・ジャレットが出た。\(^O^)/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000024SN9/showshotcorne-22/
La Scala [Live] [Import] [from US]
Keith Jarrett (アーティスト)
 La Scalaは聴いたことがないけれど、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001BLSDGU/showshotcorne-22/
ザ・ケルン・コンサート [Limited Edition] [Live] [Original recording
remastered]
キース・ジャレット (アーティスト, 演奏)
は、レコードを持ってますよ。学生時代、よく聴きました。いまはもう聴ける
環境がないけれど。出だしの数小節なら、まだ弾けるかな。^^;
 そうか、これ、SHM-CDみたいね。音がいいんだろうなあ。あの透明感のある
ピアノの音が、もっときれいに響くのかなあ。ああ、情動が、物欲が。\(^O^)/

 ああ、思い出した。ステファニーちゃんのお父さんでもある大学の同期の野
々下君が、キース・ジャレットが好きで、とりわけケルン・コンサートはよく
聴いていた記憶がある。野々下の部屋にコーヒーをちょくちょく飲みに行って
いた。
 また、野々下は人がいいから、いつ行っても、丁寧にコーヒーを淹れて飲ま
せてくれるんだよ。もちろん、タダ。みんな、喫茶野々下といって日参してた
もんね。\(^O^)/
 あのころ、喫茶野々下に行っていた者は、今日のお前があるのも野々下のお
かげだぞ。みんな、感謝しなさい。
 では、野々下に向かって、全員、敬礼。
 どっちに向かって敬礼すればいいの?
 恵方巻きと同じらしい。\(^O^)/

アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝その22009年02月27日 04時54分06秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/25/4026151
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
の続き。

 先々週かな。もっと前かな。やっと時間ができて、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800479X/showshotcorne-22/
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝 (単行本)
スティーブ・ウォズニアック (著), 井口 耕二 (翻訳)
を読みました。
 先に進む前に、一言。
 本書はウォズが自分で書いたというより、ライターのジーナ・スミスがウォ
ズにインタビューして話をまとめたものです。
 本書の出版社であるダイヤモンド社は、スティーブ・ウォズニアック著とし
ているけれど、これはまずくないか。
 原著は、Steve Wozniak with Gina Smithとちゃんとジーナさんの名前も出
ているし、謝辞にも、ウォズの感謝の言葉と、ジーナさんの感謝の言葉が出て
くる。
 クレジットはちゃんとしてないと、あとあと法的トラブルになるよ。そして、
ウォズが知ったら、Appleやウォズについてさんざん嘘を書かれたのと同じこ
とを、また日本でやられたと思うかもね。

 そう、これまで自分やAppleについて、さんざん嘘を書かれたことが、ウォ
ズがこの自伝を出した動機になっている。それがオビやカバーをめくったとこ
ろに書いてある。
 曰く、あ、それは現物をみてね。^^;

 本書は、前半が実に面白いね。この親にしてこの子ありですわ。

 アマゾンの素人評。h.yamagataという人。読解力ないね。
 これでベストレビューア500なのか。なんだかなあ。
「どこにかれを天才/怪物たらしめている着想のちがいがあるのかを知りたい
読者としては、肩すかし」
 どこを読んでいるんだろうなあ。ちゃんと書いてあるし、この人、自分でも
書いてるじゃないか。
「ウォズニアックは基本的にはひたすら部屋にこもって設計をしているのが好
き」

 極論すれば、どのジャンルでも天才の秘密はこれだけでしょ。
 「集中と継続」をどれだけ実践できるか。自分がやってることをどれだけ深
く理解し、身体と脳に染み込ませられるか。
 悲劇の超天才数学者のラマヌジャンみたいな地球人とは思えない天才はいる
けれど(彼はおとめ座銀河団人です\(^O^)/)、世の中の天才といわれる人も、
結局のところ、これでしょ。凡人は、なかなかそれができないからね。
 「集中と継続」を続けられる原動力は、やはり、自分が打ち込んでいること
が大大大大大好き。これが一番大きい。それほどまでにあることを好きになれ
る。これも凡人には、なかなかできないからね。
 逆にいえば、自分はとても天才じゃないと思っている人でも、好きで好きで
努力を続けられれば、かなりのレベルには行けるということだよ。
 「継続は力なり」「好きこそ物の上手なれ」
 昔の人はいいこと言ってるよね。

 天才的な業績を残す人は、基本的なことをアホみたいに繰り返して基礎を作
ってるよね。より高度な試行錯誤を続けるようになっても、基礎訓練は大人に
なってもずっと続けてる。自分がやっていることを身体と心に深く浸透させて
いる。料理でいえば、手間暇かけて味を染み込ませているんだよね。これが後
に花咲く原動力になるんだ。
 天才的業績という超高層ビルを建てたいなら、それにふさわしい基礎を作ら
ないと超高層ビルを建てられないし、基礎なしで無理に建てても、いわゆる砂
上の楼閣。

 着想の違いは、どれだけ深く、広く、身体と脳に染み込ませているかの度合
いと、いつもどれだけ強く深く広く継続的に、難問の答やアイデアを求めてい
るかの差でしょう。
 最近、ここで盛んに話題にしている身体論との関係でいえば、大脳古皮質や
小脳といった動物的脳や無意識に、どれだけ蓄積され、そこでどれだけ精錬さ
れているかじゃないかな。
 おれの言葉でいえば、おれが寝ている間に、森の小人がやってきてどれだけ
仕事をしてくれるか。
 白雪姫のような美貌のおれ(笑)の無意識には、森の小人が「ハイホー、ハイ
ホー」と歌いながらやってくるのよ。あれ? 日本の森の小人だと、どんじゃ
らほいだっけ。まあいいや。あとは、そうやって森の小人が無意識に蓄積して
くれて、練ってくれたものが、どれだけいいタイミングで出てくるか。そこは
運でしょうね。時代に祝福されるかどうか。
 ああ、そうか。ラマヌジャンだって、夢で女神様が新しい公式を教えてくれ
るといってたから、無意識の力で発見してたんだね。ラマヌジャンは、あまり
に天才だったので時代には祝福されなかったけれどね。そこに超天才の悲劇が
ありましたね。その点、ウォズは名声でも富でも時代に祝福されたわけです。

 無意識の話は、ずっと前、雑誌「The BASIC」か「ざべ」で、デバッグの話
を何か書けといわれたときに、書いた記憶がある。おれ、けっこう、自分の無
意識は信用している。
 直感的にいいと思ったことがいいことが多いし、変だと思ったことは変なこ
とが多い。たまにはずれるけど、大体当たる。将棋のプロもまず直観です。そ
れを読みで確認しています。大体、第一感が正解。でも、たまに直観がはずれ
る。トッププロほど鍛えていても、やはりそういうことはある。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/11/18/3952985
渡辺竜王3連敗、イメージと読みの将棋観、PSP版ボナンザ、新東大将棋無双
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4819702521/showshotcorne-22/
イメージと読みの将棋観 (単行本)
鈴木 宏彦 (著)
は、その辺が非常に面白いです。将棋世界やらの広告をみてもとても売れてる
そうですね。
 デバッグと無意識の話は、どういうものかというと、バグがどうしても取れ
ない。どこで何が起きているかわからない。そういうときは、考えるだけ考え
たら、もう帰って風呂に入って寝ちゃう。すると、翌朝、ひらめくことが多い。
 突然、いままで検討してなかったところがおかしいんじゃないかとひらめい
て、ソースコードをみるとドンピシャということが、何度もある。翌朝じゃな
くても、何日もそういうことやってて、疲れて帰って風呂入って寝て、休みに
多摩川を散歩してたり、スーパーやデパートで買い物してたりすると、突然、
わかることもある。その間、無意識の中で森の小人がかんばってくれてたんだ、
ありがとうと思う。
 ソフトの言葉でいえば、自分でも気づいていないけれど、デーモン(守り神)
プロセスがずっと動いていて、そいつが問題を解いてくれたんだなと。そうい
うことです。
 もちろん、ただ寝ればいいんじゃないよ。その前に、懸命に考えておくこと
が重要。

 話をウォズに戻すと、電子回路についていえば、ウォズは、隅々まで電子部
品や回路に精通し、少ない部品でできるだけ多くのことをやらせるにはどうし
たらいいか、いつも考え続けていたことが、ちゃんと書いてある。だから、あ
あいう着想が出てくるんだなとすぐわかる。それがわからないようじゃ、文学
的読解力以前の読解力がないといわれても仕方がないよ。
 文学的読解力になると、もっとストーリーをふくらませて読み込んでいく力
が必要になるけれど、それは、アマゾンの素人評やネットにあふれるブログの
「書評」には、到底期待できない。
 とにかく、こういう人、安直な答、ハウツーばかり求めてきたんじゃないか
と感じたね。勝間和代に代表されるクズなハウツー本ばかり読んできたんだろ
うなと思うと、かわいそうだね。きっと文学の古典を読み込んだこともないし、
文学を読んで、どう解釈していいか戸惑ったり、意味がわからなくて悩んだり
したこともないでしょ。それじゃ、文学的読解力以前の基本的な読解力すら身
に付かないよ。
 別の言い方をすると、ゲーム攻略本の答をみてゲームを終わらせて達成感を
味わってきたのかなとも思う。そんなの何も達成してないのにね。
 おれの子供が小学生のころ、よその子でいたよ。ゲーム攻略本を読んで、仲
間内で一番早く最後まで行ったといって自慢してる子。バカだなあと思うけど、
所詮のゲームのことだし、他人の子だからどうでもいいよね。\(^O^)/
 とはいえ、幼いころからそういうことばかりやってると、将来、確実にバカ
になるね。目先のことしかみえなくなって、ついつい、安直な答を求めてバカ
な道を歩いちゃうよ。こういう子が大人になると、クズなハウツー本でも売れ
る層を作っていくんだよ。
 受験の詰め込み教育がだめなのも、それなんです。問題があって正解がある
ことばかりやらせていると、世の中や人生のいろんなところでも、正解、それ
も厳密解があると思っちゃうんだよね。
 しかし、正解は、まずない。大体さ、世の中や人生の問題で、正解があるよ
うな問題は、実は問題にすらならないレベルのことで、実際は大したことじゃ
ない。一方、深い問題に簡単な答なんかないし、あっても簡単に到達できるも
のには価値はない。
 そこらに転がっているハウツーなんて、大して使い物にならないことは経験
上知ってそうなものなのに、あまりいい人生経験、読書体験をしてないんだろ
うなと、かわいそうになっちゃうよ。その辺も、勝間和代とよく似てるね。
 ということで、知的創造性をどう高めるかについては、簡単な答なんてない。
おおざっぱな指針はあっても、個別の具体的な答は簡単に得られるものではな
い。自分はどうすればいいかなんて、ほんと簡単には出てこないよ。

 書いていて思い出した。筒井康隆の短編で、タイトルは「ヤマザキ」だった
気がするんだけど、以下の記述も含めて、間違っていたら、どなたか筒井ファ
ン、訂正をお願いします。
 作品は時代SF。最後のシーンで、秀吉に部下が何か言いたげなの。それに対
して、秀吉が、
「お前、答を求めているのであろう。だが、あいにく、答はないのじゃ」
などと言い放つんです。あれ?「答」じゃなくて、「説明」だっけ?
「お前、説明を求めているのであろう。だが、あいにく、説明はないのじゃ」
 こっちのほうがよさげだね。あれ?「解説」だったか。
 なんにせよ、そういうラストシーンがあって、衝撃を受けました。高校3年
か大学1年のころだから、18歳か19歳くらいかな。それまで受験勉強で答があ
る世界ばかりでしょ。あ、人生、そういうことなんだと。早くに気づいてよか
ったよ。
 そうじゃないと、試験問題の解答集のように、本には直接の解答が書いてあ
ると思って読み漁る人間になっていた可能性が大。弾さんや勝間和代のような
データ処理的な読み方ばかりが肥大して、読解力が乏しい、文学的読解力はゼ
ロという人間になってたんじゃないかなと。

 また書いてて、思い出した。以前、弾さんのブログで、月に5000冊も本が売
れるなんて日本は危ないと書いたでしょ。あ、これとこれ。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/02/10/2616646
情報通信法の衝撃
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/03/01/2677368
多世界解釈、量子コンピュータ、日経サイエンス2008年04月号

 書くといって書いてない
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/08/28/3714428
勝間和代・小飼弾対談
の批判。そのときにやろうと思っていたけど、いつになるか、わからないので、
このチャンスにちょこっとだけやるわ。
 弾さんが書いている「書評」や「レビュー」と称するもの。あるいは、アマ
ゾンの素人評も同様だが、あれは本来、書評でもレビューでもない。
 第1次近似感想文にしかすぎない。それを書評やレビューといって平気な知
的水準、言語感覚。つくづく、批評という言葉は安くなったなと思うよ。
 それにつられて、月に5000冊も弾さんところで本が売れる。
 これ、昆虫が灯に寄ってくるのと同じレベル。情動を刺激されるとそのまま
ストレートに反応しちゃう。人間としての知性や理性がない。
 だから、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/05/31/3553763
粉体化したポストモダンシリーズ\(^O^)/

http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/07/23/3643920
まとこめ
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/04/3741471
蟹工船 VS 蟹甲癬
に書いたような、「動物化するポストモダン」をとっくに通り過ぎて、「動物
化したポストモダン」から「昆虫化したポストモダン」から「粉体化したポス
トモダン」も通り過ぎて、「ボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)化したポ
ストモダン」だといって皮肉っているわけ。
 現代のマーケティングは、ニューロマーケティングなど、情動刺激しまくり
だもんね。
 しかも、オレオレ詐欺(振り込み詐欺)にみられるように、まさか引っかから
ないだろうと思うやり方でも、やってみるとカモがいっぱいいることが判明し
ちゃったからね。
 人間以前の動物としての情動、感情を操作されまくりなんだから、そこを踏
みとどまる、健全な常識がないと、もうやられ放題だよ。

 そんなだから、情動を刺激するマスコミに乗せられるままに小泉劇場に反応
して、郵政民営化や劣悪な雇用の流動化万歳。
 ところが、万歳した連中、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/02/3735337
マンガで蟹工船
に書いたように、いまどきになってあわてて、小泉・竹中改革に疑問を呈して
いる。マスコミも小泉ワンフレーズを垂れ流して自分らが大衆の情動を煽って
おきながら、今度は疑問を呈している。マスコミ連中がやってくることはクズ。
 昔から言ってるように、マスコミの連中、株屋と同じで評判の上げ下げで稼
ぐの。株屋(証券会社)が売買させて手数料で稼ぐのと同じなんだよ。
 情動を刺激されまくり、ボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)化してるか
ら、勝間和代、神田昌典、中谷彰宏などの、マーケティングテクニックを駆使
して売りまくる、中身がない安直ビジネス本に引っかかって、時間と金をドブ
に捨て続ける。
 それと自覚できないように巧妙に分断・解体され、集団催眠や集団ヒステリ
ーで常識や知性がない状態に追い込まれているから、ああいうのは、安直ダイ
エットや安直宗教のおかげ話と同じだということに気づかない。
 結局、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/11/26/3975854
数学的思考法は、そんなお勉強じゃ身に付かないってば
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/14/4009198
野崎昭弘著「離散数学「数え上げ理論」 (ブルーバックス)」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/23/4021634
オバマの守護霊に単独独占インタビュー\(^O^)/
で書いたような話になるわけ。
 引っかかる人は、カモというかイワシの大群というか。引っかける連中から
は、そういう扱いをされているんだよ。でも、実際に引っかかるもんだもん。
オレオレ詐欺と同じで、仕掛けている連中からすれば、笑いが止まらないよね。

 ということで、やっと、本書に戻ると、お父さん、エレクトロニクスのエン
ジニアだったのね。まず、このお父さんが素晴らしい。
 6歳だったかな。ウォズ(ウォズニアック)が、抵抗(電気抵抗)って何?と質
問するでしょ。そしたら、お父さん、物質の究極がどうなっているか。原子や
電子レベルから6歳の子供にもわかるように諄々と説明していくんだって。結
局、抵抗の話が出てくるのは、数週間後だったって。\(^O^)/
 すごいねえ。基礎からみっちりなのね。
 そして、ウォズは電子工作を始めるんだけど、毎日のように電子回路が何か、
どこで何がどうなっているかを、実際にはんだごてを握って、少しずつ自分で
体験しながら勉強していく。
 何度も何度もああでもないこうでもないと失敗を重ねながら、段々、身体に
染み込ませていく過程が想像できるね。
 本書にも、ウォズの言葉として、本を読んだり、話を聞くだけじゃだめ。自
分で手を動かして経験していくことが大事などと書いてある。
 こういう時間が持てるのは、やはり子供時代だね。せいぜい学生時代まで。
社会人になるとなかなかこういう時間が持てないもんね。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/11/24/3972710
また、週刊ダイヤモンドが例の路線の特集
でも書いたけど、結局、どれだけの時間を費やしたかが一番効いてくる。少々
効率的な勉強法なんてものは、関係ない。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2009/01/03/4040523
心、脳、身体性
で書いたように、手を動かして身体に染み込ませるしかないと思うよ。そのた
めには十分な時間が必要。
 本は速読なんていって、読み飛ばすことができても、体験はそうはいかない。
時間をかけてやらないといけないもんね。
 ウォズは子供時代に、十分に時間をかけて基礎をみっちりやってるわけ。そ
れが、彼の天才的な設計を可能にしているんです。

 ラジオを作った話は、おれも小学校4年生か5年生か6年生か忘れたけど、
そのころに初めて鉱石ラジオを作ったから、あの感動はよくわかる。
 ゲルマニウムダイオード、バリコン(バアリブルコンデンサ、可変コンデン
サ。ラジオの周波数を変えるのに使う)、あとイヤホン、あ、それとアンテナ
というか、長い電線(笑)。
 北九州市門司区大里本町2丁目にあった実家の玄関側の2階の部屋。といっ
ても、建て替える前のだけど、そこで、初めて自分でラジオを作って、ラジオ
放送を聴いた。
 部品は、小倉の嘉穂無線か北九無線で買ってきた。最初は父が連れて行って
くれたと思う。嘉穂無線も北九無線ももうどちらもないみたい。以前、小倉に
行って探したことがあるけど、昔あったところにはもうなかった。北九無線は
小倉駅の近くにあって、無線とオーディオの店でしたね。嘉穂無線は、最初に
行ったころは、紺屋町のほうにあって、後に狭くなって小倉駅のそば、北九無
線のそばにパーツセンターができましたけど。
 はんだ付けも初めてやった。はんだごては、めちゃ熱くなるし、はんだ付け
するときは煙は出るし、なんかもう、緊張しまくり。
 やっと作り上げて、どきどきしながら、バリコンのつまみを回したら、朝鮮
放送がイヤホンを破壊するかのような大音量で聞こえてきて、飛び上がった。
あれ? 中国の放送だったかも。^^;
 タモリのネタで、朝鮮や中国の放送が、フェージングで音が大きくなったり
小さくなったりするのを真似するのがあるでしょ。ハナモゲラ朝鮮語やハナモ
ゲラ中国語をしゃべりつつやるネタ。
 ほんとにああなんです。北九州市は、もうね、NHK, KBC, RKBといった地元
ラジオ局にチューニングが合うすぐそばの周波数で、中国や朝鮮の放送が流れ
ていたんです。しかも、 地元のNHKやKBCやRKBより、中国や朝鮮のラジオ放
送のほうが電波が強くてすごかったの。地元の放送がかき消されそうなくらい。
 後に知るんだけど、当時は、中国や朝鮮(あ、韓国か北朝鮮か、どっちの放
送だったのか。ひょっとして両方なのかも)は、他国の放送の邪魔になるよう
な大出力の放送は止めようという通信の国際条約を批准してなくて、だから、
やり放題の大出力で放送していたらしいのね。
 そんなこんなで、いまは亡き父や母に聴かせたら、えらいびっくりして、喜
んでくれました。だって、基板なんてなくて、イヤホンやダイオードやバリコ
ンやアンテナを直接はんだ付けしているだけ。そんなチャチなものでラジオが
できちゃって、実際に放送が聞こえたんだからね。
 ウォズも自分が電子工作をして親にほめられて自分が偉くなった気になって、
ますますのめり込むんだけど、おれもほめられて偉くなった気がしたよ。その
後、真空管の5球スーパーラジオ(スーパーヘテロダイン方式のラジオ)や、ト
ランジタラジオははんだ付けして自作したけど、ウォズほどのめり込まなかっ
た。
 そこが天才と凡人の分かれ目。

 ウォズはいたずら好きで有名だが、あれ、お母さんの影響なのね。
 大統領になる前、大統領候補だったニクソンが、カリフォルニアに演説に来
たときに、お母さんがウォズを使って、いたずらを仕掛けているのね。なんち
ゅうファンキーなお母さん。
 日本じゃ、考えられないでしょ。首相候補が演説に来たら、自分の子供を使
って、首相候補にいたずらを仕掛ける母親なんて。

 ウォズは、子供の頃から、いつも少ない部品でできるだけ多くのことをやら
せるにはどうしたらいいか考え続けていたことは、すでに述べた。
 ウォズの傑作Apple 2のファンはみんな知っていると思うが、Apple 2につな
ぐフロッピーディスクドライブであるDisk 2ね。あれも、すごかったよね。
 本書でも、Disk 2は、ウォズ自身がとても自慢している設計であることを書
いてあります。
 慶応大学の故中西正和先生が九大でLispの講義をしてくださったが、2年目
は、ご自身が6502のアセンブラで書きまくったApple Lispを使って講義をする
というので、Apple 2とDisk 2を研究室で買ったんです。
 ちなみに、Apple Lispは、中西先生の弟子の酒井さんが、渡米したとき
Apple本社の連中に売り込みに行ったんです。でも、そのときに出てきたApple
の連中は、よくわからなかったみたい。Lispを知ってる奴、いなかったのかも
ね。
 で、Disk 2をすぐバラしたんですが、部品がほとんどない。\(^O^)/
 第一印象。なんで、こんなんで動くんじゃ。実は、多くのことをソフトでや
ってるんですよね。すごいなあと思いましたね。
 それに本書でもわかるけど、ウォズはハードだけじゃなくて、ソフトもすご
かったね。つまり、ハードとソフトのトータルで設計・開発ができる点がいい
わけ。
 おれを含めて、いまのソフト屋って、与えられたハードの環境でどうするか
だもん。ソフトでやるよりハードでやるほうがいいと思っても、回路を設計で
きないもんね。
 ソフトとハードのトータルで製品を設計・開発するのは、Appleの伝統です。
Apple 2もMacintoshもそうだし、iPodもそうだしね。ま、昔のコンピュータメ
ーカはみんなそうだったんだけど、マイクロソフトのWindowsとCPUのインテル
が業界を席巻してWintel支配と呼ばれるようになって、一体設計・一体開発は
おかしいという風潮になったもんね。
 メディアに出てくる経済学者やエコノミストや経済評論家や証券アナリスト
の連中(おれはほぼ全員ロクでもないと思っている。競馬の予想屋より芸がな
いだけレベルが低いとさえ思うことがある)や経済誌(日経ビジネス、週刊ダイ
ヤモンド、週刊東洋経済も含めて、こんなのばっかり読んでちゃ、だめだよ。
こういうフローで流れていくものばかりじゃなくて、ほかにストックになるも
のも読まないと)なんて、Appleが調子悪くなったら、インテルとマイクロソフ
トのようにハード・ソフトを分離した水平分業がいいんだと力説してたでしょ。
 でも、ハードとソフトの一体設計・一体開発を捨てなかったから、iPodが生
まれてるんです。本書でも、ウォズの言葉として、iPodは、Appleが一番経営
的に苦しいときに設計されたことを忘れないでくれと力説してあります。
 つまり、iPodの成功は、メディアに出てくる経済学者やエコノミストや証券
アナリストの連中(おれはほぼ全員ロクでもないと思っている。競馬の予想屋
より芸がないだけレベルが低いとさえ思うことがある)や経済誌(日経ビジネス、
週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済も含めて、こんなのばっかり読んでちゃ、だ
めだよ。こういうフローで流れていくものばかりじゃなくて、ほかにストック
になるものも読まないと)の言うことを聞かなかったゆえの大成功なんだよね。
 で、iPodが大成功したら、メディアに出てくる経済学者やエコノミストや証
券アナリストの連中(おれはほぼ全員ロクでもないと思っている。競馬の予想
屋より芸がないだけレベルが低いとさえ思うことがある)や経済誌(日経ビジネ
ス、週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済も含めて、こんなのばっかり読んでちゃ、
だめだよ。こういうフローで流れていくものばかりじゃなくて、ほかにストッ
クになるものも読まないと)は、掌を返して、Apple万歳だもんね。ロクでもな
い中では、IT以外の話は割と信用している経済学者野口悠紀雄もそんなレベル
の理解なんだもん。がっくりだよね。
 そういう雑誌や情報に囲まれていて、ビジネスパーソンの技術やICTへの理
解レベルが上がるわけないよね。

 中西先生のことは、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/25/2456807
Lispで学ぶ心理学
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/11/26/2459999
中西先生のこと
や、これらからリンクをたどってください。
 ほんとに、中西先生の講義は、おれの人生に大きな影響を与えた講義だった
し、Apple Lispは素晴らしいLispでした。

 Apple 2は、マニュアルに回路図からモニタROMのアセンブラのコードからな
んでも公開してあったから、おれらの世代、NECのTK-80やTK-80BSやPC-8001以
外にも、Apple 2でコンピュータの勉強した人、多かったと思うよ。
 パソコン通信の日経MIXにいたHOGE!さん(ホゲさんと読む)なんか、自分で基
板作っちゃったんだもんね。
 あれ、「hoge」でブログを検索しても何もヒットしないから、「hoge
wabijou」でASAHIネット内を検索したら、HOGE!さんのこと、AS/400フリーク
としか書いてないね。それ以上に、彼はApple 2フリークです、元々は。
 彼が作った基板は、アキバ(秋葉原)で、「ホゲ基板」として有名になって、
Apple 2のコピー品を売る店で売られてました。後に、日経MIXでHOGE!さんと
知り合うんだけど、「えーっ、あのホゲ基板のホゲさん?」とみんなびっくり。
すごい人ですよ。
 まあ、とにかく、Apple 2は、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/12/25/4026151
アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
で少し書いたように、当時としては魔法が詰まったマシンでした。
 オズの魔法使いをもじって、ウォズの魔法使いと呼ばれたのも当然です。
 ぼくらは、回路図やROMのコードから、その魔法をわくわくしながら学んだ
わけです。

 あ、それから、もう一人のスティーブであるジョブズ。出戻ってからいまも
Appleのトップ。おれ、ジョブズは、人間的に問題ありでいや奴というのが、
30年前からずっと変わらぬ印象だが、本書を読んでも、やっぱ、いやな奴だっ
た。ウォズをだまして金をくすねたりさ。
 ま、ウォズは、ジョブズは大事な親友だから、そんなことはいいんだといっ
て気にしてないところが、いかにもウォズらしいけれどね。

 それにしても、本書に出てくる、ウォズがApple 1や2を作っていた当時のHP
(ヒューレット・パッカード)は、うらやましいくらいいい会社だね。エンジニ
アの天国です。どれくらいいい会社かは、本書を読んでくれ。
 さすがはシリコン・バレーの元祖。一言でいえば偉大。本書を読んだ印象だ
と、Apple 1やApple 2は、勤務時間中にHPの設備を使ったり、HPのツテを頼っ
たりできたことが完成につながったと思うね。
 そんなふうだったから、ウォズは、「HPで一生働きたい。Appleなんて創業
をしたくない」と一度は創業を拒否したのもわかるくらい。ウォズは自分のマ
シンをHPの製品としてHPから出してほしかったんだけど、大企業であるHPにそ
の価値がわかる人がいなかったんだね。それで創業することになったと。

 最後になるが、ウォズのサイン入りのApple 1のきれいな写真が観たい人は、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/02/22/2651283
John Alderman(著), Mark Richards(写真), 鴨澤 眞夫(翻訳)「Core Memory―
ヴィンテージコンピュータの美」
で紹介した
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4873113571/showshotcorne-22/
John Alderman(著), Mark Richards(写真), 鴨澤 眞夫(翻訳)「Core Memory
―ヴィンテージコンピュータの美 (大型本)」
をどうぞ。