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渡辺明「頭脳勝負」2008年01月11日 09時25分39秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 竜王4連覇祝いで、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480063927/showshotcorne-22/
渡辺明著「頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書 688)」
を買ってきた。
 非常によい。将棋ファンはもとより、将棋を知らない人にこそ読んでもらい
たいし、読めば将棋の魅力がよくわかる。
 将棋の楽しみ方には、将棋が弱くても(おれのこと、おれのこと)、プロの将
棋を鑑賞するという楽しみもある。そのために、これくらいは知っておくとい
いという話をいろいろとしてある。付録には全く将棋を知らない人向けに、将
棋のルール解説もある。
 さらに、将棋界の制度や、いくらどうやって稼いでいるかというお金の話も
出てくるし、改善していかないといけないさまざま問題についても提言してい
る。
 囲碁界に比べて、将棋界は国際性が乏しいのと、女性の地位が低いせいもあ
って、いろいろ遅れてますよ。
 若くても、超一流の人は、やっぱり、ちゃんとしっかりしてますね。考え方
や言動が本筋だもの。だから、将棋界の大タイトル竜王を名乗れるまでになれ
たんだろうし、また、竜王という地位がますます彼を磨いているのがわかる。
 棋士の生活や勝負での駆け引きの部分も面白いしね。
 特に第4章「激闘」は棋譜も出し、心理を詳しく描写している。
 歴史的激闘となった佐藤棋聖との2006年第19期竜王戦。渡辺竜王としては
最強の挑戦者を相手にする防衛戦。その第3局の解説は、極限状況に追い込ま
れてからの勝負の話だから、すごい迫力。
 そして、2007年の棋聖戦第4局、佐藤棋聖が指した驚愕の5四歩からの話は
特に「すごいなあ、この世界」と思いました。

 おまけとして、趣向を凝らした詰将棋が4つ、最後の最後にあります。いず
れも3手詰めなんですが、おれ、これ、解くのに15分もかかった。しかも、
1つは不正解(泣)。\(^O^)/
 やっぱ、鑑賞に回ることにします。\(^O^)/

 閑話休題。この本のオビに、ウェブ進化論の梅田望夫が推薦の言葉を寄せて
います。梅田望夫は羽生さんとも親交があるし、将棋は強いんでしょうか。ア
マ何段くらいなんだろう。
 これまで何度か指摘したように(上部の検索窓で梅田望夫で検索すれば出て
きます)、彼が書いたもの、発言は、中身は浅くて狭くて薄っぺらなもので、
とても読みが入っているとは思えないけど、将棋のときは読みがいいんでしょ
うか。