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武田邦彦著「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」2007年08月20日 09時00分19秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
 飛行機の中で軽く読めるものをと思って、20万部を超えて売れているという
ので、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862481221/showshotcorne-22/
武田邦彦著「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」
を飛行機の中で読んだけど、これ、すごい話だね。
 なぜ、いま、紹介するかというと、今日、書店や駅の売店に並ぶはずの週刊
ダイヤモンド2007年8月25日号の特集が、「ゴミ争奪 リサイクルの罠」で、
その中に、本書が第1章で採り上げているペットボトルリサイクルの話がある
から。

 ペットボトルのリサイクルって、そんなデタラメなの?
 やっぱ、焼却するしかないね。
 本書だけでなく週刊ダイヤモンドも、「ペットボトルは分別する」「ゴミは
分けてリサイクル」という行動は、地球環境を守るという本来の目的からかけ
離れているという結論です。
 本書の結論、特に第1章の話を勝手にまとめると、
「リサイクルのサイクルは回ってないが、リサイクル利権のサイクルはぶんぶ
ん回っている」
ということね。
 役所は業者がリサイクルするといってるから、信じて特定業者に渡している
だけ。でもそれは単なる責任転嫁。業者は業者で、ペットボトルはリサイクル
できないから、結局焼却して辻褄を合わせている。
 こうするといろいろお金が回ってくるようになってるし、役所はリサイクル
率の数字を上げられるし、責任転嫁できるし、業者は儲かる。
 ペットボトルは実際には焼却しても統計上はリサイクルされていることにな
っているから、リサイクル率が上がってご褒美のお金がますますもらえる。
 消費者は無知状態に置かれていて無邪気にせっせと分別しているけど、その
タダの労力が搾取されているだけでなく、かえって環境負荷と税金の無駄を増
やしている。
 こういう構図ですね。

 おれは、ヤクザは社会の歪みを金にする天才で、最強最凶の裁定取引者とい
ってるが、役人もそうだね。役人がヤクザよりすごいのは、政治家を使って法
律や制度を作り出して、自ら社会に歪みを作ってそれを利権にするところです
ね。
 環境はいまや誰も逆らえない錦の御旗だから、環境という言葉を出せばこれ
にからめた利権がどんどん作れる。で、天下り先を作って楽勝と。頭、いいね
え。それを知らずに、せっせとゴミを分別してる国民ってバカだってことです
ね。
 そうなる原因は、新聞やテレビといったマスコミがバカだから。
 なにしろ、北極の氷が溶けると海水面が上昇するなんて、中学校理科のアル
キメデスの原理すら知らないバカが番組や記事を作り、真実を全然報道しない
からという主張なんですね。要は、マスコミも共犯者ということです。

 ダイオキシンって、そんな毒性がないものなの?
 おれも史上最悪の猛毒と騒ぎまくったマスコミ報道ですっかり洗脳されてい
ますね。
 さすがに、テレ朝久米宏ニュースステーションがやった所沢のダイオキシン
騒動、あれはバカだと思ったけど、裁判で負けてもマスコミは反省はなしで、
相変わらずですね。

 ダイオキシンといえば、わが府中市はゴミを減らすために、庭持ちの家で、
家庭に焼却炉を置けるところは家庭で焼却できるように補助金出して、焼却炉
の設置を進めていたことがあった。そしたら、しばらくしてダイオキシン騒動
になって、焼却するとダイオキンを近所にばら撒くことになるという話になっ
ちゃったから、やめちゃったんだよね。
 あの騒動以来、焚き火すらダイオキシンが危ないという話になったでしょう?
 焚き火していると、ダイオキシンをばら撒くなという電話がかかってくるな
ど抗議されるという話もありましたよね。
 そういうの、みんな、科学知識がない無知がやってるバカな行動ということ
なんでしょうね。

 本書の著者、武田邦彦氏ほど過激な主張ではない安井至氏も週刊ダイヤモン
ドの特集に登場しますが、ペットボトル以外のプラスチックのリサイクルは全
量焼却でもいいと述べてますね。
 なお、安井氏は、
http://www.yasuienv.net/
市民のための環境学ガイド
をやっていて、ここは以前
http://iiyu.asablo.jp/blog/2005/09/24/86501
悪用される科学とあるある大辞典などの嘘
で紹介しています。
 もう2年前だね。「あるある」の捏造が発覚するはるか前から、でたらめを
指摘しているとこなんざ、さすが情報省だね。\(^O^)/
 単に、受け売りだろ。
 はい。\(^O^)/

 京都議定書の水準じゃ、温暖化は防げないし、アメリカ、中国がやらない中、
日本が一所懸命やっても焼け石に水なのは、すでに周知の事実だと思うんだけ
ど、そうじゃない人も多いみたいね。
 この猛暑の中、エコのため、冷房を使いませんなんていって、熱中症になっ
たら、それはそれでおかしいし、かえって環境負荷を増すことになりそうだし
ね。
 日本はCO2の6%削減目標ですら守れそうにないからなのか。この前、小倉
のリバーウォークのそば、紫側沿いのところでお祭りの店がいろいろ出ている
中、JTのテントでは、チーム6%といったかな、6%削減目標を達成するため
にがんばりましょうなんていうキャンペーンをやってました。
 でもさ、はっきりいって、いまの状況でいまのやり方で京都議定書を守ると
か6%削減とかいっても、くだらない精神論、意味のない念仏でしょう。
 1年以上前に
http://iiyu.asablo.jp/blog/2006/05/07/356600
脳年齢、はやぶさ、海洋酸性化、プリオン説?
で、日経サイエンス2006年6月号
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0606/ocean.html
S. C. ドニー「海洋酸性化の脅威」
紹介しているし、
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/04/01/1360323
地球温暖化。不都合な真実、バイオ燃料、海洋酸性化、植物からメタン ―
http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/04/04/1368391
Re: 地球温暖化。不都合な真実、バイオ燃料、海洋酸性化、植物からメタン
でもあれこれ書いたけど、「海洋酸性化の脅威」がほんとなら、海洋酸性化を
考えると、京都議定書の20倍も厳しい基準でいまやらないとアウトらしいんで
すよ。
 20倍の基準なんていったら、マイカー禁止、テレビなんてくだらない番組ば
かり垂れ流しているから朝昼晩に1時間ずつのみ放送(おれが子供のころ、い
まみたいに四六時中放送なんかしてなかったし)、電気も計画停電だし、工場
も操業停止で、全産業縮小、生活レベル大低下、こういう世界でしょうかね。\(^O^)/
 人類の危機という意味では、実態はもはやそういうレベルかもしれないわけ
ですよ。
 でも、みんなノーテンキにゴミを分別したり、エコバッグを使ったり、冷房
の温度を少し上げたらなんとかなると思ってて、免罪符もらってるような気分
でしょ。大丈夫かなと思いますけどね。
 昨日やってた、日テレの24時間テレビの偽善性と同じようなもんか。\(^O^)/

 本書を読んでいて、飛行機の中で、げらげら大声を出して笑いそうになった
のは、125ページから126ページかけての、環境省が出した環境白書(IPCCの報
告書の和訳)の件。
 IPCCは、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on
Climate Change)のこと。環境問題はここの報告書を参照することが多い。
 その報告書の原文では、北極と南極の氷は海水面上昇にほとんど影響してな
いと書いてあるのに、それを訳した環境白書では、温暖化で極地の氷が溶けて
海水面が上昇するという正反対のことが書いてある。これに憤慨した武田研究
室の学生が環境省に電話して問い質したら、返ってきた役人の答がすごい。

    「IPCCの報告書が長かったので、それを短い文章にしたらこうなった」

 わはははははははははははははははははははははははははははははははは。
 「長いから、省略したらこうなった」
 この回答は、ほんとに素晴らしい!
 やっぱ、役人は無敵だね。\(^O^)/

 この環境省の役人の回答をみて、おれ、清水義範の傑作パスティーシュ小説、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061847740/showshotcorne-22/
清水義範著「国語入試問題必勝法 (講談社文庫)」
の結末を思い出した。\(^O^)/
 清水義範は、文庫が出る前かな、何十年か前の、当時、売り出し中のときに
ばりばり読んだから、もう忘れているから違っていたらごめんなさいだし、ネ
タバレになるから結末は書けないんだけど。
 清水義範は、ほかに
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406184542X/showshotcorne-22/
清水義範著「蕎麦ときしめん (講談社文庫)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061849840/showshotcorne-22/
清水義範著「永遠のジャック&ベティ (講談社文庫)」
が出色。
 この3冊は無条件でお勧め。