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東芝ブレイブルーパス、トップリーグ3連覇\(^O^)/2007年02月05日 00時47分10秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のkick/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 注目のトップリーグプレーオフ優勝決定戦、東芝ブレイブルーパス対サント
リーサンゴリアスは、東芝がロスタイムの最後のワンプレイで劇的なトライ。
ゴールも決めて、
東芝ブレイブルーパス 14-13 サントリーサンゴリアス
で、東芝が勝ち、トップリーグ3連覇を達成しました。\(^O^)/
 それにしても、すさまじい試合でした。
 ロスタイムの攻防は、テレビの前に釘付け。観ているだけで涙が出そうでし
た。それくらい、素晴らしい試合でした。大感動です。
 会場の秩父宮ラグビー場は、2万人の入場だったそうで、満員。こういう素
晴らしい、面白い試合を多くの人に観てもらえて選手も幸せですし、観られて
観客も幸せです。
 都合でぼくは会場に行けないので、ケーブルテレビのJSportsで観ましたが、
地上波のテレビでの中継は、このあと、深夜24:40-26:30にテレビ朝日がやる
だけですけど、もったいない。もし録画できる人、観られる人は、観てくださ
い。

 天気は快晴でしたが、風が強く、これがゲームに影響しました。
 東芝はキックが伸びてサントリー陣に入るものの、サントリーが長身選手を
リフティングして東芝のスローイングを阻む作戦がばっちり決まって、東芝は
マイボールラインアウトをことごとく失敗。
 東芝の薫田(くんだ)監督はラインアウトのスロワーである松尾を前半途中で
猪口に変えましたけど、後半の最初のほうまではやはりラインアウトが安定せ
ず。でも、その後は、対応できて安定してきましたね。結果的には好采配でし
た。
 東芝は有利な風上の前半で1トライ+1ゴール差以上リードしたいのに、ラ
インアウト失敗の連続の焦りがあったのか、相手ゴール前でのロングパスをサ
ントリーの栗原がものの見事にインターセプトして独走。逆にサントリーが先
制トライ。
 対して東芝は、サントリーのキックからのカウンターをFB立川が見事なカウ
ンターアタック。それを廣瀬、冨岡、廣瀬、冨岡とたった二人の連係プレーで
つないで、一気にサントリーゴール前に迫り、さっきインターセプトされたマ
クラウドが、インターセプトを警戒して少し下がった位置でボールを受けて、
パスダミーからきれいに裏に抜けてトライ。同点に追いついて、前半終了。
 後半、サントリーは風上なので、同点ならサントリーリードとみなしていい
前半終了でした。しかし、結果からみれば、リードはできなくても同点に追い
ついていたのは大きかったですね。

 後半に入って風上になったサントリーの怒涛の攻撃がみられるかと思ったけ
れど、思ったようにボールが動かせない。東芝のディフェンスのプレッシャー
はすごかったですね。
 バックスの平が抜け出してトライかと思ったチャンスがあったんですが、侍
バツベイと冨岡だったかな、かろうじてタッチに押し出しました。
 このとき、侍バツベイのタックルが相手の首に入ったハイタックルだったの
で、侍バツベイは一発でシンビン(10分間の一時退場)。
 東芝最大のピンチ。サントリー最大のチャンス。もう後半20分過ぎだし、
試合の流れからみて、ここでサントリーがトライを取ればかなり勝利に近づく
局面になりました。
 サントリーは攻め続けましたが、東芝の執拗な守備にどうしてもトライが取
れない。特にゴール前で何度もスクラムトライを狙いましたが、相手より一人
少ない7人で組む東芝のスクラムに勝てませんでした。
 サントリーは、結局、リーグ最多得点を上げた攻撃力が不発。東芝のディフ
ェンスには通用しませんでした。トライは、栗原の狙いすましたインターセプ
トからの1トライのみ。以後は、後半有利な風上になっても、トライの臭いが
あまりありませんでした。
 サントリーの清宮監督相手ゴール前5メートルからスクラムでトライをとっ
てこそ、勝利といっていましたが、何度もそのチャンスがありながら、東芝に
しのがれました。
 特に侍バツベイがシンビンでいなくなり、FWが7人になったゴール前5メー
トルのスクラムでも東芝を押せず、結局、PGを選んで3点しか取れなかったの
が、最後の大逆転を許す遠因になりました。
 東芝に運もありましたね。後半には風も少し弱まったし、終了間際、サント
リーが自陣ゴール前でターンオーバーしてボールを奪い、タッチに蹴りだした
けれど、その時点が43分45秒。まだロスタイムがありました(ロスタイム
は4分)。
 最後のアタックはラインアウトから。東芝は前半あれだけサントリーにやら
れたマイボールのラインアウトをきっちり修正できていました。
 得意のドライビングモールでサントリーを圧倒。サントリーも必死に粘りま
したが、最後は、シンビンで退場していた、負けたら責任を感じていただろう
ルワタンギ・侍・バツベイが、ゴールほぼ正面にトライ。これで1点差。
 トライした位置は非常に大きな意味があって、隅だとトライ後に狙うゴール
キック2点が入らなかったら1点差負けです。
 ゴールほぼ正面だったので普通キッカーは100%はずしませんが、普段
なら簡単な位置でも、こういう場面だから、逆転ゴールを狙った吉田大樹はプ
レッシャーかかったと思います。しかし、吉田は落ち着いてきれいに決めて、
逆転。
 その瞬間、ノーサイドのポイッスル。
 東芝ブレイブルーパスが3連覇を達成した瞬間でした。

 サントリーの選手は、後半の東芝の激しい当たりに耐えられなくなったのか、
ケガ人が増えて、どんどん選手が変わりました。あれがボディブローのように効
いたんでしょうね。それで前半と後半の最初までうまくいっていた相手ライン
アウトを崩すことができなくなったのかもしれませんね。接点でのボールの奪
い合いも東芝が勝つようになっていたし。
 何より、東芝の選手の絶対にあきらめない驚異的な精神力の強さがあっての
ことですが、それでも体がいうことをきかないと精神力だけではやはりだめで
すもんね。結局、最後に逆転されたわけですから、フィジカルでも負けてたん
でしょうね。
 振り返ると、東芝は準決勝でトヨタと当たって、激しいコンタクトの試合に
なって、苦しみ、もがきながらそれに勝ったのが最後に生きた形でした。

 試合後の勝利インタビューで、冨岡キャプテンは、「こんなにいっぱいのお
客さんの前で試合をしたのは初めてです。ありがとうございます」といって、
笑いと拍手を誘っていました。そして、「これは東芝だけの力じゃなくて、プ
レーオフに出たトップリーグ上位4チームで素晴らしい試合ができたから。こ
れからもどんどんトップリーグと日本選手権を盛り上げていくので、みなさん、
応援よろしくお願いします」などと言いました。
 最後の場面を訊かれて、「この5年間東芝が強くなった原点、ドライビング
モールで攻める。トライが取れなくてもいい。それを伝えたら、みんな、あり
がとうと言ってくれた。すごいトライだった」などと述べて、これについて、
JSportsの解説では、「冨岡キャプテンのこの一言で、また、会場に足を運ぼう
と思うファンが増えますね」といっていました。

 JSportsの解説でも「東芝薫田監督対サントリー清宮監督という面と、東芝
の冨岡キャプテンのキャプテンシー対サントリーの戦いでもあった。冨岡は、
おれがキャプテンの間は決してサントリーに負けないと思っているんでしょう」
といってましたが、ほんと、そうだと思いましたね。
 向井監督の時に日本選手権を3連覇した東芝府中は、マコーミックキャプテ
ンが監督になってからは少し低迷して、そして薫田監督、冨岡キャプテンのコ
ンビになって一気にリーグや日本選手権を何度も制覇するチームになりました
からね。

 冨岡キャプテンは、今年、神戸製鋼戦の前日だったかな。お父さんを亡くし
て、故郷の佐賀にとんぼ返りしたりしてましたが、以後、試合では黒のバンド
を左腕にはめて、喪章のようにしています。
 試合後、東芝の選手は勝利を記念するTシャツを上に着ましたが、冨岡キャ
プテンだけは着ませんでした。これも亡きお父さんのことを考えて喪に服して
いるからだと思います。
 試合後の様子で面白かったのが、東芝のオト選手が、カメラにちょっとカタ
コトっぽい日本語で「勝っちゃったよー」といってたこと。
 破顔一笑で、ファンとともに写真を撮ったり、子供を抱いたりして喜ぶ東芝
の選手とは対照的に、サントリーの選手は放心状態でした。

 NHKのスポーツニュースで、サントリー清宮監督=早稲田のエリートを連れ
て来て勝つ、東芝薫田監督=雑草を育てて勝つという図式で放送していました
が、試合後の会見を読むと、
「これまで自分たちのことを『雑草である』と言ってきましたが、昨日のミー
ティングでは選手たちに『雑草と思ったことはない、一緒にやってきた5年間
の自信を出して戦ってくれ』と言いました。結果がこうなったことを非常にう
れしく思います」
と言ってますね。
 この前も書きましたが、この構図は大学ラグビーでもあるんですよね。人気
があって高校の有名選手を取れる早稲田と違って、関東学院は無名の選手を春
口監督が育てて、大学選手権を何度もとってもほとんど扱わない。反対にちょ
っと早稲田、明治、慶応が強くなると大騒ぎで持ち上げますからね。
 冨岡キャプテンのインタビューでも、「うちの薫田監督が日本一の監督であ
ることを今日証明できた」とも言っていて、早稲田びいきの新聞やテレビが清
宮監督を持ち上げていることに対して、意地をみせてましたね。

 サントリーは今日はラインアウトで秘策を披露して前半をサントリーペース
で進めることができましたが、後半には対応されてしまったので、日本選手権
では同じ手は通用しないでしょうね。
 東芝がワイドにパスをするときにインターセプトを狙う前に出るディフェン
スも対応されてしまいました。この対応力と底力が東芝の強さなんでしょう。
 サントリーは、また日本選手権で当たることがあれば、何か別の手を考えな
いといけませんね。

 日本選手権でも勝手にまた府中ダービーだと思っているけど、東芝はリーグ
戦で唯一負けを喫しているヤマハ。サントリーはプレーオフ準決勝で激しい当
たりで東芝を苦しめたトヨタですから、気を抜けません。

 いやあ、それにしてもいいものを観させていただきました。
 この両チームが東京都府中市に本拠を置いているということは、本当に府中
市民として誇りに思います。
 いままで、東芝やサントリーのラグビー部に対して市民栄誉賞とかなんか表
彰してないのかな。もししてないなら、特に東芝は今回トップリーグ3連覇と
いう過去にない快挙なんだから、なんか、表彰してもいいと思うけどね。

 選手、関係者のみなさん、お疲れ様でした。
 特に選手のみなさん、体をケアしてください。
 ケガ人も多く出ていたし、特に東芝の中居選手は、膝が完全に逆に曲がって
退場したので、相当にひどいケガではないかと思うので心配です。

 以下、参考。特に試合後の記者会見の模様は面白いです。
http://inews.sports.msn.co.jp/rugby/topleague/news/2007/20070204-1540.html
マイクロソフトカップ ファイナル 会見レポート(東芝 14-13 サントリー)
http://www.sanspo.com/sokuho/0204sokuho028.html
東芝、土壇場の大逆転で3連覇!トップリーグプレーオフ決勝
http://www.sanspo.com/sokuho/0204sokuho056.html
7人スクラム、耐えた東芝 気迫で再び宿敵退ける
http://www.sanspo.com/sokuho/0204sokuho057.html
力は証明したサントリー、シナリオが最後に崩れる
http://www.asahi.com/sports/update/0204/151.html
東芝、サントリー破り3連覇 ラグビー・トップリーグ
http://www.top-league.jp/
トップリーグ公式サイト
http://www.rugby-japan.jp/
日本ラグビー協会

訂正と補足(2007/02/06):
kick/salonでNara Localさんから指摘を受けました。それにコメント。

標題: Re: 長かったロスタイム
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>> 東芝がロスタイムの最後のワンプレイで劇的なトライ。
>
> サントリーが東芝の反撃をしのいで、ボウルをライン外に蹴り出したのが
> 中継の表示で43分48秒。
>
> 4分のロスタイムまであと僅かに12秒。
>
> サッカーであればプレーの途中でも時間が経過すればタイムアップですが
> ラグビーの場合はプレーが切れない限りはノーサイドにならないですから
> ね。
>
> 結局、この10数秒で命拾いした東芝がこのラスト・ワンプレーに2分以
> 上かけてトライを奪って逆転。

 ありがとうございます。JSportsの試合後の解説で、蹴りだしたときに39分
30秒だといってたみたいに記憶していたので、ビデオを確認せずに書いていま
した。主審の時計はそれくらいだったんでしょうね。すみません。訂正します。
 いま、確認したら、ボールがタッチを切ったのが、43分42秒か43秒ですね。
 アナウンサーは時間を確認して「43分50秒。まだあります」と叫びました。
 その後は、ラインアウトからプレーがあって、サントリーのペナルティで一
度試合が止まります。主審がラストワンプレーと両チームの選手に伝えて、プ
レーが始まったのが、46分22秒でした。