ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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　高校の同級生で、主にミステリー関係の敏腕編集者でもあり、作家でもある
小森君から。
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中村正三郎さま　　　小森

立花隆の田中角栄研究の内容を、新聞記者が知っていたが書かなかったという
通説を、何度か引いていたので、つけ加えの意味でメールします。
この通説は、私が出版業界に入ったときにすでに有名でした。
ただ、田勢康弘という日経の政治記者が、１９９４年に出した「政治ジャーナ
リズムの罪と罰」という本（現在新潮文庫のはず）で、以下のように書いてい
ます。
立花記事を記者たちが、そんなものは知っていたとうそぶいたという話を紹介
したのち
「当時、まだ駆け出しだった私にはさほどの判断能力もなかったが、なんとな
く違うのではないか、本当は知らなかったのではないか、と感じていた。いま
になるとそれがよく分かる。古い政治記者たちが知っていたのは、登場する人
物と、カネをめぐるうわさなどにすぎない。
ジャーナリストにとって『知っている』ということは、活字にできるだけの裏
打ちされた情報を持っている状態をさすのである。書けもしないレベルのうわ
さでは『知っている』ことにはならないのだ」
本が出たとき、この部分が話題になって、この世界の大先輩と話した折、田勢
康弘の書いていることの方が正しいんだろうな
という結論になりました。
以上、ご参考までに。
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　この件で、小森君がメールくれたのは、２回目か３回目のような。
　毎度毎度すみません。
　知ってるなら書け、書けるほどでもないのに、知ってたと負け惜しみをいう
なということですね。