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筒井康隆「モナドの領域」の「公園」の章をやっと読了2015年09月29日 23時13分45秒

ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のtti/salon(筒井康隆会議室)からホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
 「公園」の章をやっと読み終わりました。
 大変なことになりましたね。どうなるんだ、これ。

 栗本も教授も、目がぐりぐりとなって、モナド星人に乗っ取られた?
 異星人の侵略モノのSFかと、思いました。

 小学生の頃、インベーダーというテレビドラマが流行りました。異星人は、
人間そっくりなんだけど、小指が曲がらないんです。それが見分けるポイント。
 ぼくたちは、すぐ影響されたから、毎朝、小学校に登校したら、友達同士で、
小指が曲がるか確認して、「ああ、よかった。みんな無事だった」と、お互い、
胸をなで下ろす毎日でした。
「正ちゃんのお父さんは、小指が曲がる?」
「うーんとね。わかんない。小指がないから」
 父は、ちゃんと両手とも小指はありました。念のため。

 侵略モノといえば、今年前半、ディスカバリーチャンネルで放送された「地
球外生命体との遭遇」が、従来にない侵略方法でした。
 地球文明よりはるかに進んでいることが明らかな他の星の文明が、巨大な母
船を地球に送り込んできます。侵略されると思ったら、爆発しちゃって、勝手
に自滅します。
 元寇における神風が吹いたみたいなものです。やれやれと思ったら、それが
罠。
 実は、粉々になった宇宙船の破片が地球の周りを回るリングになって、DNA
レベル、遺伝子レベルで侵入してくるんです。
 その後に生まれて来る子供は、すでにゲノム編集で別の人類になっています。
それが子供がある程度成長してからわかるんです。
 皆殺しにすると、人類の次世代がいなくなるので、文明・文化が維持できな
い。かといって、放置すると、その子たちは、別の世界を作って、いまの地球
文明・文化を乗っ取っていくことになる。人類、困りました。
 番組はドラマ仕立てですが、要所要所で、科学者、研究者などが、物理学、
天文学、生命科学、脳神経科学、量子情報科学、量子コンピュータなど、最先
端の知見を説明する科学啓蒙番組でもありました。

http://www.iza.ne.jp/kiji/entertainments/news/150517/ent15051709380006
-n1.html
もし宇宙人が人類に接触してきたら…新たな“未知との遭遇”をリアルに
 ディスカバリーチャンネルのウェブは、ろくにメンテナンスされていなくて、
リンクがでたらめですが、とりあえず番組のページ
http://japan.discovery.com/alien/
地球外生命体との遭遇

 教授が、神の遍在について述べるくだり。
 カート・ヴォネガットへのオマージュだと思いました。
 「タイタンの妖女」「スローターハウス5」を思い出しました。
 トム・ハンクス主演の映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」も頭に浮かび
ました。
 筒井さんのエッセイで紹介されていなかったら、カート・ヴォネガットなん
て読まなかったし、ガルシア・マルケス、ボルヘスなどのラテンアメリカ文学
は、絶対に読まかった人生になっていました。
 これらを読んで、
「実にいいものを紹介してくださった。世界は広い。文学ってこんなにすごい
んだ。人生がほんとに豊かになった:
と思います。もし読んでなかった人生を思うと、感謝感謝です。

 公園の描写。大作家に失礼なのは重々承知していますが、うまい。素晴らし
い。
 マンガでいう、モブ(群衆)シーンにたとえると、力強い線、しかし、雑では
なく、しなやかで実に端正な線で描かれていて、しかも、無駄な線、足りない
線が一本もない揺るぎない描写。
 いうまでもなく、芸術ですよ、これ。
 読んでいて、文学は文章の芸術であることを改めて感じました。

 最後のほうに出てくる、「莞爾として」という用法を知りませんでした。
 莞爾は、石原莞爾の名前としか認識していないので、あわてて辞書を引きま
した。
 はあ、そういう意味なんだ。またひとつ賢くなって、また一歩、人間に近づ
きました。

 石原莞爾の思想が、今後、関係してくることを示唆しているのか。

 その漢字は、ユニコード(Unicode)でないと表示できないので、「ね」とし
ますが、「爾」に、「のぎへん」を付けると、重要人物らしい、高須美ね子の
「ね」になりますね。
 何か、関係あるのかな。よーわからん。

 次は、「大法廷」の章。
 なぜ、教授は、騒ぎを起こして、捕まったのか。法廷に行くことに意味があ
るんでしょうね、きっと。
 仕事ができなくなるので、また、週末までお預けです。

「モナドの領域」330枚が一挙に掲載されたのは、これ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01419QIM4/showshotcorne-22/
新潮 2015年10月号

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150117004/showshotcorne-22/
タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2009/2/25
カート・ヴォネガット・ジュニア (著), 和田 誠 (イラスト), 浅倉久志 (翻訳)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00C2R9UUK/showshotcorne-22/
タイタンの妖女 [Kindle版]
カート ヴォネガット ジュニア (著), 浅倉 久志 (翻訳)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415010302X/showshotcorne-22/
スローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302)
文庫 1978/12/31
カート・ヴォネガット・ジュニア (著), 和田 誠 (イラスト), 伊藤典夫 (翻訳)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00BN5GYC4/showshotcorne-22/
スローターハウス5 [Kindle版]
カート ヴォネガットジュニア (著), 伊藤 典夫 (著)

 映画のDVDが出ていますね。
 巨匠、ジョージ・ロイ・ヒル監督ですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001P7BJFM/showshotcorne-22/
スローターハウス5 [DVD]
マイケル・サックス (出演), ユージン・ロッシュ (出演),
ジョージ・ロイ・ヒル (監督) 形式: DVD

 廉価版もある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00KG233BU/showshotcorne-22/
スローターハウス5(〇〇までにこれは観ろ! ) [DVD]
マイケル・サックス (出演), ユージン・ロッシュ (出演),
ジョージ・ロイ・ヒル (監督) 形式: DVD
一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。

「死ぬまでにこれは観ろ!」シリーズが完売で、「続・死ぬまでにこれは観ろ!」シリーズに、また収録されたのでしょうか。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00XYZO1LW/showshotcorne-22/
スローターハウス5(続・死ぬまでにこれは観ろ!) [DVD]
マイケル・サックス (出演), ユージン・ロッシュ (出演),
ジョージ・ロイ・ヒル (監督) 形式: DVD

 こちらも、巨匠、ロバート・ゼメキス監督だ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000FBHTOO/showshotcorne-22/
フォレスト・ガンプ [DVD]
トム・ハンクス (出演), ゲイリー・シニーズ (出演),
ロバート・ゼメキス (監督) 形式: DVD

関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2015/09/25/7812120
ASAHIネットが将棋のネット中継開始でわかる情報省支配。鍵は筒井康隆だった\(^O^)/
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筒井康隆「モナドの領域」の「ベーカリー」の章で大発見\(^O^)/
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筒井康隆「モナドの領域」掲載の新潮、アマゾンで発売前から売り切れ
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筒井康隆:最高傑作にして、おそらく最後の長編「モナドの領域」が一挙に掲載される新潮 2015年10月号の表紙画像公開!
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筒井康隆:最高傑作にして、おそらく最後の長編「モナドの領域」が一挙に掲載される新潮 2015年10月号の予約
http://iiyu.asablo.jp/blog/2015/07/21/7713175
筒井康隆、わが最高傑作にして、おそらく最後の長編「モナドの領域」、「新潮」2015年10月号に一挙330枚掲載!!
http://iiyu.asablo.jp/blog/2015/08/12/7731782
筒井康隆 特別寄稿「不良老人のすすめ」が週刊ポストに。自ら、「わが最高傑作にして、おそらく最後の長編」という「モナドの領域」のキーワードが
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