AS/400, iSeries, 仮想記憶、単一レベル記憶(SLS)のこと ― 2008年09月19日 09時49分52秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/04/3741480
ピンボールのリトルウイングの藤田さんと飲んだ\(^O^)/
で書いてなかった、藤田さんと飲んだときに出た話題その1(その3まである)。
メモリ管理の話になって、仮想記憶のことが出た。
仮想記憶といえば、大学のコンピュータサイエンスや情報工学の講義でも、プロセス毎にアドレス空間を分離する方式(UnixやWindowsが採用している方式)の仮想記憶の話だけで、まず、IBMのAS/400(いまはiSeriesからさらにSystem iという名前)で採用されている単一レベル記憶のことは出てこない。
おれはこっちのほうが本来の仮想記憶で素直だと思っている。
単一レベル記憶を知らない人は、勉強しておくといいよ。世界観が変わるから。
時間がないので、あとは、あまり詳しく書かず、主にリンクの羅列。
AS/400とiSeriesのことは、ブログにはまだ出てないけど、ウェブのほうにはたくさん書いているので、上の検索窓で、ふだんのiiyu.asable.jpではなくwww.asahi-net.or.jpにチェックを入れて、「AS/400 wabijou」で検索してもらえれば、いろいろ出るので、参考にしてください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1882419669/showshotcorne-22/
Inside the As/400: Featuring the As/400E Series (ペーパーバック)
Frank G. Soltis (著)
AS/400の父であるSoltisさん自ら書いたバイブル。
時代を超えたすごい設計なんです。なぜ、AS/400が世界中で高い評価を得ているか、その技術的秘密が全開です。
いま、税込15,897円なんてとんでもない値段になってるね。本家amazonだと65ドルだけどね。おれもたしかそんな値段で買った。Soltisさんが来日したときにセミナーに行ってサインもらっちゃったもんね。\(^O^)/
インフォ・クリエイツから日本語版も出たんだけど、もう入手不可能みたい。これは3500円だった。相当にがんばって安くした値段ですね。
http://www.yfcbookshelf.com/tokusyuu%20vol.3.htm
「インフォ・クリエイツ」
で、古田島さんが、紹介してる。
英語の
http://en.wikipedia.org/wiki/Single-level_store
より、↓の日本語のほうが詳しい。珍しいね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/単一レベル記憶
仮想記憶は、
http://en.wikipedia.org/wiki/Virtual_memory
あのさ、ページング方式とセグメント方式で、パソコンの技術しか知らないライターが、セグメント方式はだめなんてことを昔よく書いていた。でもね、それ、Intelの8086などが、セグメントの最大長がわずか64KBだったのが悪いのよ。
同一アドレス空間にプロセスを複数置くメリットはすごくあるし、まともなセグメント方式なら、ちゃんとプロセス間の干渉は排除できるんだよ。
AS/400は、その前身のSystem/38の昔から、設計上のアドレスは128bitなんだよね。30年前の1978年ですよ、System/38は。
そんな昔からアドレス空間は128bitあって、それを実際のプロセッサにマップしている。いまは、64bitのPowerを使っているから、64bitだけ実際に使われている。しかも、すごいのは、OS/400というOSすら、実は物理的なアドレスも仮想空間のアドレスも知らない。\(^O^)/
OSも、MIと呼ばれる層の上にあるから、もっと抽象化された世界しか知らないのね。
そういう設計だから、何十年も前の別のプロセッサで動いていたプログラムのバイナリを、PowerPCの最新マシンにもってきても動く。Appleみたいにエミュレータでやる? とんでもない、実は。。。
ってなことは、バイブルを読んでください。
System iについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/System_i
より、↓の英語のほうが詳しいね。
http://en.wikipedia.org/wiki/AS/400
ソルティスさん、また、本を出していたんだね。
http://www.e-bellnet.com/special/vision/vision_0203.html
特別インタビュー:フランク G. ソルティス氏
Vectorにもソフトがあるね。
http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/other/as400/
AS/400(i Series, System i)は、顧客満足度が非常に高いマシンとして知られている。
藤田さんには実名を話したが、わが社のハードやソフトこそが、ビジネスを支える信頼性の高いもの、新世代のものなどといって、必死で売っていたいくつかの会社の会計・経理のシステムは、実は、AS/400だったという話がある。大事な大事なお金の部分は、自社のソフトやハードじゃ、怖かったということ。\(^O^)/
毎年、日経コンピュータの顧客満足度調査では、オフコンに分類されていたけど、そこではダントツの1位。たとえば、
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/management/yajima/050606_manzokudo/
顧客満足度ナンバーワン商品の作り方
を参照。
今年の第13回の結果は、
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20080903/314073/?ST=research&P=2
にありますね。このミッドレンジサーバーのところですね。やっぱり、第1位
ですね。
AS/400というとオフコンだし、その技術的な内容がほとんど知られてなかったこともあって、Unix(いまならLinuxか)やWindowsしか知らない技術者は、知らないだろうけど、調べるとすごいよ。ほんと、世界観が変わります。
---
http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/04/3741480
ピンボールのリトルウイングの藤田さんと飲んだ\(^O^)/
で書いてなかった、藤田さんと飲んだときに出た話題その1(その3まである)。
メモリ管理の話になって、仮想記憶のことが出た。
仮想記憶といえば、大学のコンピュータサイエンスや情報工学の講義でも、プロセス毎にアドレス空間を分離する方式(UnixやWindowsが採用している方式)の仮想記憶の話だけで、まず、IBMのAS/400(いまはiSeriesからさらにSystem iという名前)で採用されている単一レベル記憶のことは出てこない。
おれはこっちのほうが本来の仮想記憶で素直だと思っている。
単一レベル記憶を知らない人は、勉強しておくといいよ。世界観が変わるから。
時間がないので、あとは、あまり詳しく書かず、主にリンクの羅列。
AS/400とiSeriesのことは、ブログにはまだ出てないけど、ウェブのほうにはたくさん書いているので、上の検索窓で、ふだんのiiyu.asable.jpではなくwww.asahi-net.or.jpにチェックを入れて、「AS/400 wabijou」で検索してもらえれば、いろいろ出るので、参考にしてください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1882419669/showshotcorne-22/
Inside the As/400: Featuring the As/400E Series (ペーパーバック)
Frank G. Soltis (著)
AS/400の父であるSoltisさん自ら書いたバイブル。
時代を超えたすごい設計なんです。なぜ、AS/400が世界中で高い評価を得ているか、その技術的秘密が全開です。
いま、税込15,897円なんてとんでもない値段になってるね。本家amazonだと65ドルだけどね。おれもたしかそんな値段で買った。Soltisさんが来日したときにセミナーに行ってサインもらっちゃったもんね。\(^O^)/
インフォ・クリエイツから日本語版も出たんだけど、もう入手不可能みたい。これは3500円だった。相当にがんばって安くした値段ですね。
http://www.yfcbookshelf.com/tokusyuu%20vol.3.htm
「インフォ・クリエイツ」
で、古田島さんが、紹介してる。
英語の
http://en.wikipedia.org/wiki/Single-level_store
より、↓の日本語のほうが詳しい。珍しいね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/単一レベル記憶
仮想記憶は、
http://en.wikipedia.org/wiki/Virtual_memory
あのさ、ページング方式とセグメント方式で、パソコンの技術しか知らないライターが、セグメント方式はだめなんてことを昔よく書いていた。でもね、それ、Intelの8086などが、セグメントの最大長がわずか64KBだったのが悪いのよ。
同一アドレス空間にプロセスを複数置くメリットはすごくあるし、まともなセグメント方式なら、ちゃんとプロセス間の干渉は排除できるんだよ。
AS/400は、その前身のSystem/38の昔から、設計上のアドレスは128bitなんだよね。30年前の1978年ですよ、System/38は。
そんな昔からアドレス空間は128bitあって、それを実際のプロセッサにマップしている。いまは、64bitのPowerを使っているから、64bitだけ実際に使われている。しかも、すごいのは、OS/400というOSすら、実は物理的なアドレスも仮想空間のアドレスも知らない。\(^O^)/
OSも、MIと呼ばれる層の上にあるから、もっと抽象化された世界しか知らないのね。
そういう設計だから、何十年も前の別のプロセッサで動いていたプログラムのバイナリを、PowerPCの最新マシンにもってきても動く。Appleみたいにエミュレータでやる? とんでもない、実は。。。
ってなことは、バイブルを読んでください。
System iについては、
http://ja.wikipedia.org/wiki/System_i
より、↓の英語のほうが詳しいね。
http://en.wikipedia.org/wiki/AS/400
ソルティスさん、また、本を出していたんだね。
http://www.e-bellnet.com/special/vision/vision_0203.html
特別インタビュー:フランク G. ソルティス氏
Vectorにもソフトがあるね。
http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/other/as400/
AS/400(i Series, System i)は、顧客満足度が非常に高いマシンとして知られている。
藤田さんには実名を話したが、わが社のハードやソフトこそが、ビジネスを支える信頼性の高いもの、新世代のものなどといって、必死で売っていたいくつかの会社の会計・経理のシステムは、実は、AS/400だったという話がある。大事な大事なお金の部分は、自社のソフトやハードじゃ、怖かったということ。\(^O^)/
毎年、日経コンピュータの顧客満足度調査では、オフコンに分類されていたけど、そこではダントツの1位。たとえば、
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/management/yajima/050606_manzokudo/
顧客満足度ナンバーワン商品の作り方
を参照。
今年の第13回の結果は、
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20080903/314073/?ST=research&P=2
にありますね。このミッドレンジサーバーのところですね。やっぱり、第1位
ですね。
AS/400というとオフコンだし、その技術的な内容がほとんど知られてなかったこともあって、Unix(いまならLinuxか)やWindowsしか知らない技術者は、知らないだろうけど、調べるとすごいよ。ほんと、世界観が変わります。
コメント
_ Inetgate ― 2008年09月21日 20時34分05秒
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://iiyu.asablo.jp/blog/2008/09/19/3772070/tb
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2009年06月04日 09時08分02秒
ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
プログラマのためのサイトCodeZineから本が出ているんですね。
---
プログラマのためのサイトCodeZineから本が出ているんですね。
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2010年08月15日 21時10分20秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
温故知新シリーズ、その第何弾かわからんが、いろいろ紹介してき
---
温故知新シリーズ、その第何弾かわからんが、いろいろ紹介してき
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2010年09月22日 06時41分03秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822284328/showshotcorne-22/
超マシン誕生 [
---
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822284328/showshotcorne-22/
超マシン誕生 [
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2011年04月26日 08時38分06秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110422/359702/
デマ情報との接し方
---
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110422/359702/
デマ情報との接し方
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2011年12月21日 10時02分39秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
1つ前のエントリで、王ダイエーホークス時代の秋山選手のスーパ
---
1つ前のエントリで、王ダイエーホークス時代の秋山選手のスーパ
_ ホットコーナーの舞台裏 - 2012年02月17日 06時29分48秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
---
タイトル長くなりすぎたなあ。まあ、よい。
2011/02/13の月曜日に
---
タイトル長くなりすぎたなあ。まあ、よい。
2011/02/13の月曜日に
AS/400のシェルスクリプトであるCLも既に20年前の時点で良く出来ており、REXX程の機能はありませんでしたが、それでも、ジョブ制御を含めたかなりのことをCLで出来たのと、それが、20年前の(今にすれば)たかが、0.5MIPS程度のマシンで、当時姿を現しつつあったエンジニアリングワークステーション系のマシンとは別の意味の凄さをを感じた記憶があります。
尤も、AS/400で動くC言語は、EBCDICの関係で全部大文字だったのは、別のUNIX系の開発プロジェクトで小文字の標記に慣れていた関係から非常に奇妙な印象を受けましたが...