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トゥモロー・ワールド2007年04月24日 09時49分08秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 笹塚の江川さん
http://www.sasahata.com/d010/index.html
<笹塚十号坂商店街>ピープル
http://d.hatena.ne.jp/pegawa/
ピープル江川映画日記
のところに行ったら、「少子高齢化社会のことなら、この映画を観ないと」と
いわれて借りてきたのが、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000KIX9BO/showshotcorne-22/ref=nosim
トゥモロー・ワールド

 近未来SFだけど、これ、少子高齢化社会の衝撃どころじゃないね。
 設定がすごい。2027年のイギリスなんですが、人類は2009年以降、もう生殖
能力を失っている。\(^O^)/
 原因は不明。ただ、もう子供が生まれて来ない。その現実だけが、18年間、
続いている。
 いいなあ、こういう設定。SFの醍醐味。
 映画は、人類最年少!の少年が18歳で死んで世界が衝撃を受けているとい
うニュースから始まり、即、爆弾テロ。\(^O^)/
 いきなりどういう世界か観客にわからせるし、街の情景からも社会は荒廃し
ていることがわかるし、2027年といっても、むしろ現在より衰退して古びた未
来。ブレードランナー的な超高層ビルが乱立するといった世界ではないです。
 ディープ・パープルの「ハッシュ」や、キング・クリムゾンの「クリムゾン・
キングの宮殿」など、昔のブリティッシュ・ロックをバックの音楽に使ってい
るところも、演出が憎い。豚が空に浮かんでいるシーンがあるんだけど、あれ、
どのグループのアルバムジャケットでしたっけ。ピンク・フロイド?

 イギリス以外はどうも国家は全部だめになったみたいで、移民が流入してく
るから、それを徹底的に弾圧してます。
 爆弾テロはテロリストの仕業と政府はいうけれど、実は恐怖で支配するため
の政府の自作自演だという示唆もある。
 それに対抗する反政府組織に主人公が巻き込まれていくんですが、長回しの
ワンカットを多用したドキュメンタリータッチの映像で、テーマとよく合って
いて迫力満点。
 特に、自動車で、鍵を握る少女をあるところに送ろうとして、暴徒に襲われ
るシーン。
 映画史に残る8分間(メイキングだと12分だといってましたが)と威張って
ますが、実際、すごい。なんと、ワンカットなんです。
 走っている自動車の車内を自在にカメラが動いて、さらに暴徒が襲ってくる
車外も同じカメラで撮ってる。なんたって、ワンカットだから、1人のカメラ
マンが同乗して撮っているかと思えば、車内にそんなスペースはないし。
 メイキングを観たら、びっくり。そんなすごい技で撮影しているのかと。
 オープニングから冒頭の爆弾テロに至るシーンもワンカットだし。
 メイキングを観たら、長回しのワンカットで撮影するのが、いかに大変かが
わかります。俳優もスタッフも緊張感が全然違うし。
 ただ、ぼーっと観ている分には、そんな苦労は微塵も感じさせないのが、や
っぱ、プロですね。

 グローバル資本主義の問題、環境問題、移民問題。いろんなものの予測がベ
ースになっていて、骨太の社会派SFで、すごく楽しめました。
 アマゾンの素人評には、説明不足で伝わって来ないとか、テーマがはっきり
してないなどといってる奴がいるけど、おれも予備知識なしで観たけど、グロ
ーバル資本主義の問題、環境問題、移民問題など、現代の社会が抱えている問
題に関心があれば、子供が生まれて来ないという設定と映像とセリフには隠喩
がいっぱいあって、ほとんど説明なしでどういう映画かよくわかったけどね。
 エラソーにいうと、楽しめなかったのは、知識不足、意識の低さ、自分で考
える、自分で楽しむ訓練をしてないんじゃないか。エヴァンゲリオンに説明を
求めた連中と一緒だね。自分で考えないといけない文学作品や哲学の本なんか
読んだことがないってことか。
 エンターテインメント作品は、読者や鑑賞者がぼーっとしてても一定水準で
楽しめるように、ほんとにものすごく苦労して至れり尽くせりで世話を焼いて
くれているけど、実は説明過剰で、想像力を限定しちゃうから、ある程度、慣
れてきた観衆には退屈になってくるんですよね。落語だってそう。臭い芸にな
っちゃうんだよね。
 小説だって、映画だって、美術作品だって、説明を拒否する作品はいろいろ
あって、作者ですら真の意味がわからず、天啓のままに作ってる部分ってある
んだよね。意味がわからないからこそ、書く意味、作る意味があるわけ。「こ
れ、何だと思う?」と公に提示するわけ。
 それをいろんな角度から読み解くのがファンの楽しみだし、プロの評論家の
腕の見せ所。
 何度か書いたけど、筒井康隆作品は、平岡正明さんや山下洋輔さんの読み筋
をみて、うぉぉ、そういう読み解き方をするんだと感嘆したし、いかに自分が
バカかよくわかりました。なるほど、作品を楽しむには、読者がそういうレベ
ルに達してないと作者の意図せざる意図や悪意を楽しめないんだと思いました
ね。
 筒井作品には、「説明を求めているのであろう。だが、説明はない」なんて、
作中人物にいわせている作品もあるしね。あれ、「ヤマザキ」だっけ? あの
ころから、受身の読者、筒井さんのいう快楽乞食に対する牽制ってやってたん
だね。
 そういうのに20歳前に出会えてよかったと思ってます。いかに自分が思い
上がったバカか、そのとき気づくことができましたから。

 そういえば、かつてのヒッピーのような隠遁者が重要な人物として出てきま
すが、食事に茶碗と箸を使ってました。どうしてそういう設定にしたのか、考
え出すと妄想が止まりませんね。\(^O^)/

テレビ、不都合な真実!2007年04月24日 09時49分34秒

ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp)のjouwa/salonからホットコーナー(http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ )に転載したものから。
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 雑誌「ダ・カーポ」2007/05/02号は、特集が「テレビ、不都合な真実!」と
題したテレビ業界徹底研究です。
 表紙にも、フジテレビの平均年収は1574万円。「あるある」制作費は1本、
約800万円。ヤラセは放送開始3年後の1956年から存在などの文字を踊ってま
す。
 記事のほうには、キー局社員は天国! 下請け社員は地獄! テレビ業界は
超格差社会の見出しが躍ってますね。
 へえと思ったことがあって、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774127469/showshotcorne-22/
現役テレビマンが明かす! テレビ業界まるみえ読本 (業界まるみえシリーズ)
[単行本]
田波 伊知郎 (著)
という本が紹介され、著者のコメントがありますが、これ、出版社が技術評論
社ですね。技評はテレビ業界の本も出すようになったんですね。
 コンピュータ業界の出版社も、コンピュータだけじゃ儲からないし、ソフト
バンクも
http://www.amazon.co.jp/gp/search?index=blended&keywords=%83%5C%83t%83g%83o%83%93%83N%90V%8F%91&tag=showshotcorne-22&__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&tag=showshotcorne-22&path=tg%2Fbrowse%2F-%2F466284%3Ftag%3Dshowshotcorne-22&Go.x=0&Go.y=0&linkCode=qs
のように、サイエンス・アイ新書という理系の新書と普通に文系の新書を出し
て、ジャンルを広げてますしね。